パコと魔法の絵本の紹介:2008年日本映画。心を閉ざした冷徹な老人が、記憶障害を持つ少女によって、次第に、人としてのあたたかい心を取り戻していく姿をファンタジックに描いた感動作。パコと魔法の絵本のCG技術を駆使した圧巻の映像も見どころの一つです。
監督:中島哲也 出演者:役所広司(大貫)、アヤカ・ウィルソン(パコ)、妻夫木聡(室町)、土屋アンナ(タマ子)ほか
映画「パコと魔法の絵本」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パコと魔法の絵本」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「パコと魔法の絵本」解説
この解説記事には映画「パコと魔法の絵本」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パコと魔法の絵本のネタバレあらすじ:パコとの出会い
病院患者の大貫は底意地が悪く頑固な性格から、他の患者から嫌われていました。大貫は、根っからの悪人というわけではありませんでしたが、窮屈な病院生活の苦痛から、周りの人に当たり散らすようになっていました。ある日、大貫は、パコという不思議な少女と出会います。大貫の隣に座ろうとするパコを、大貫は邪慳に扱いますが、パコは全く意に介さず、いつも読んでいる絵本を読み始めました。
パコと魔法の絵本のネタバレあらすじ:1日しか持たない記憶
絵本に書かれていたのは、意地悪なガマ王子が弱い生き物たちをいじめて、ふんぞり返っているお話でした。絵本を読むパコの無邪気さに心を許した大貫は、いつの間にか、パコに絵本を読み聞かせ始めました。パコには記憶障害がありました。交通事故にあって以来、パコの記憶は1日しか持たなくなっていたのでした。パコの記憶障害のことを知らなかった大貫は、些細なことで腹をたて、パコのことを殴ってしまいます。1日しか記憶が持たないのにも関わらず、次の日になってもパコはそのことを覚えていました。しかも、大貫から殴られた記憶ではなく、大貫から頬に触られた記憶として残っていたのでした。
パコと魔法の絵本のネタバレあらすじ:大切な、大切な絵本
大貫は、絵本に出てくるガマ王子が、まるで自分を描いているように思えて居心地が悪くなります。大貫は、パコに、別の本を買ってあげるように言いますが、パコは断ります。なぜなら、その本は亡くなったパコの母親が買ってくれた大切な絵本だったのでした。大貫は、パコの愛読する絵本の話を劇にすることで、パコを喜ばせようと考え、患者たちに協力を呼び掛けます。嫌われ者の大貫に、はじめは協力的ではなかった患者たちでしたが、次第に劇作りに協力してくれるようになります。
パコと魔法の絵本の結末:語り継がれるお話
劇は無事終了しますが、物語はハッピーエンドでは終わりませんでした。劇が終わった後、突然、パコの病気が悪化して、パコは危篤状態になってしまいます。一瞬息を取り戻したパコは、絵本の中のガマ王子に手を差し伸べます。しかし、パコの想いは叶わず、パコは息を引き取ります。大貫は、亡くなったパコの頬にそっと触れます。その感覚は、亡くなったパコにも届いたようでした。記憶を失ったパコの心の中に残ろうと必死になった大貫のお話は、いつの間にかみんなの心に残るような絵本となって語り継がれるようになったのでした。
以上、パコと魔法の絵本のあらすじと結末でした。
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