学校の紹介:1993年日本映画。山田洋次監督の構想15年間にもわたる教育をテーマにした企画を映画化したドラマ作品。東京の下町にある夜間中学校を舞台に、様々な境遇、試練、そして、学校で学ぶとは?を問いかける、生徒と先生の交流を描いたドラマ。映画「学校」はその後シリーズ化され4作品が公開されている。
監督:山田洋次 出演:西田敏行(黒井先生)、新屋英子(オモニ)、裕木奈江(みどり)、竹下景子(田島先生)、萩原聖人(カズ)、翁華栄(張 / チャン)、中江有里(えり子)、田中邦衛(イノさん)、神戸浩(修)、渥美清(八百屋の親父)、大江千里(河合茂)、笹野高史(土屋)、大和田伸也(えり子の父)、坂上二郎(リネン工場の社長)、ほか
映画「学校」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「学校」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「学校」解説
この解説記事には映画「学校」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
学校のネタバレあらすじ:黒井の手が掛かるクラス。
夜間中学の教師をしている黒井(西田敏行)は、ある日校長(すまけい)に呼ばれ、「そろそろ異動を」と勧められる。しかし、黒井はそれを断る。黒井のクラスにはさまざまな事情を持つ生徒が集まっている。
清掃員として働くカズ(萩原聖人)、中学校を不登校になったえり子(中江有里)、不良のみどり(裕木奈江)、日本社会になじめない中国人の青年・チャン(翁華栄)、焼肉屋を経営するオモニ(新屋英子)、脳性麻痺の修(神戸浩)。そして、体を酷使した競馬好きのイノさん(田中邦衛)…など。
学校のネタバレあらすじ:イノさんと夜間中学。
イノさんは、体調不良のため、故郷の山形で療養中。卒業式が近づいてきたある日、黒井は卒業文集のために、作文の授業を行う。原稿用紙を前に、それぞれの思いを綴る。
給食の時間、イノさんの訃報が一同に届く。みなショックを受ける。給食の後のホームルームの時間、黒井は、イノさんについて語り出す。イノさんは苦労して育ったため、50歳まで読み書きの勉強ができなかった。困ったイノさんは、献血をしている車にいた医者に相談し、そこで黒井のいる夜間中学の存在を知った。
学校のネタバレあらすじ:「人間の幸福とは?」
イノさんの目標は、読み書きが出来るようになること。もしそれができたら、自動車免許を取ろうと思っていた。学校に通い始めたイノさんは、田島先生(竹下景子)という女性を好きになる。はがきを書く授業で、1週間かけて、田島先生へのラブレターを書いたのだが、田島先生の答えはNO。
それを焼肉屋で黒井がイノさんに伝えると大暴れし、大雨の中、外へ投げ出された。その翌日、イノさんは体調不良で入院。結果、山形からイノさんが戻ることはなかった。そこから、「人間の幸福とは何か?」と言う議題に、夜間中学のクラスはなった。
学校の結末:「学校で勉強をする意味」
「金だ」と断言する修。そして、それぞれの自分にとっての「幸福」を語り始める。その様子を見て、黒井自身は、先生と生徒が必死に語り合うことこそが、真の授業で、教師にとってこれ以上の幸福は無い。と感無量。
そして、そのクラスが出した結論は、「幸福とは何か。それを考えるために、今、学校に来て、勉強をしているのだ」というものだった。えり子は、「自分も夜間中学の先生になる。そして、この学校に戻ってくる」と宣言する。夜もふけ、外では雪が降り始めていた。
以上、映画「学校」のあらすじと結末でした。
数十年ぶりかの西田敏行と渥美清さんの共演作になりました。ほんの少しでしたが。
裕木奈江は前年の「北の国から」でも印象深かったです。
2000年代に入りハリウッドへも進出しているようで、うれしい限りです。