未知との遭遇の紹介:1977年アメリカ映画。UFOや宇宙人といった「未知」と人類のコンタクトを描いたSF映画の傑作。世界各地で異変が起こり、UFOらしき物体の目撃情報が多数寄せられる。偶然UFOと遭遇した人々は何かに導かれるようにワイオミング州ムーアクロフトを目指すのだった。アカデミー撮影賞など数々の映画賞を受賞。
監督:スティーヴン・スピルバーグ 出演者:リチャード・ドレイファス(ロイ・ニアリー)、フランソワ・トリュフォー(クロード・ラコーム)、テリー・ガー(ロニー・ニアリー)、メリンダ・ディロン(ジリアン・ガイラー)、ボブ・バラバン(デヴィッド・ローリン)、ケリー・ギャフィー(バリー・ガイラー)ほか
映画「未知との遭遇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「未知との遭遇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「未知との遭遇」解説
この解説記事には映画「未知との遭遇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
未知との遭遇のネタバレあらすじ:UFO襲来
舞台は1970年代。世界各地で不思議な現象が目撃されます。メキシコのソノラ砂漠には1945年に行方不明になった戦闘機が。モンゴルのゴビ砂漠には船が突然出現します。更にインディアナポリス航空管制センターには、未確認飛行物体の情報が寄せられました。調査チームのリーダークロード・ラコームは、デヴィッド・ローリンら研究員と調査を続けます。その頃、インディアナ州マンシーに住む3歳のバリー・ガイラーは、ふと夜中に目を覚ましました。何かに誘われるように1人で外に出ていく姿を母ジリアンが目撃し、慌てて追いかけます。同じくインディアナ州で家族と団欒の時を過ごしていた電気技師ロイ・ニアリーは、各地で発生している停電の報告を受け仕事に向かいました。ところが途中で謎の飛行物体に遭遇し、上空から眩しい光で照らされます。夜空に巨大な円盤の影を見たロイは車で追跡を始めます。上空を気にするあまり危うく道路を歩いていたバリーを轢きそうになりますが、間一髪でジリアンが助けました。バリーが「こっちへ来て!」と呼ぶと次々とUFOが飛来します。興奮したロイは家に帰って妻ロニーや子ども達を叩き起しますが、ロニーは話を信じてくれませんでした。
未知との遭遇のネタバレあらすじ:5音音階
ラコーム達はインド北部ダラムサラで、大勢の人間が歌う5音から成る歌の調査を行っていました。「この歌はどこから来た?」と問うと、皆いっせいに空を指差します。ゴールドストーン電波望遠観測所で歌を詳しく調べた結果、どうやら音階言語のようで、それに対する返答が宇宙から送られています。返答はひたすら数字だけを繰り返していました。その数字が地球の経緯度だと気付いたラコーム達。地球儀で確認すると、ワイオミング州ムーアクロフトを示していました。その頃、ガイラー親子の元にUFOが出現します。ジリアンは必死にバリーを守ろうとしますが彼はUFOにさらわれてしまいます。アメリカ空軍はUFOの存在を全否定。しかしその裏では、政府がワイオミング州でUFOと交信するため準備を進めていました。
未知との遭遇のネタバレあらすじ:デビルズ・タワー
ロイ達UFOを目撃した人間の頭には、謎の幻影が浮かぶようになっていました。彼らは皆一様に正体不明の岩山のイメージに捕らわれています。山のことが気になるあまり、ロイは日常生活にも支障を来たしていました。奇行を繰り返す彼を家族は拒絶し始めます。そしてある朝、ロイは岩山の模型を作ろうと突然家の中に土やレンガを放り込み始めました。我慢の限界に達したロニーは子ども達を連れて家を出ていきます。ロイは巨大な岩山の模型を完成させました。しかしこの山が何なのか、まだ答えは分かりません。その頃ワイオミング州ムーアクロフトでは、有毒ガスが流出し住民の避難が始まっていました。その様子をテレビ中継で見たロイは、模型そっくりの山が映っているのを目にします。ロイは求め続けた山、デビルズ・タワーに向けて車を発進させます。住民の避難で現地はパニック状態になっていました。そこでロイはジリアンと再会し、一緒にデビルズ・タワーを目指します。しかしすぐに捕まってしまい別々に尋問を受けることになりました。やって来たのはラコームとローニンです。彼らは様々な質問を矢継ぎ早に浴びせ、UFOと遭遇した経験があるか探りを入れてきます。ロイは思わず「いったいここで何が起きてるんだ!」と叫びました。
未知との遭遇のネタバレあらすじ:未知との交信
無理やり避難用のヘリコプターに乗せられたロイは、そこで一緒にUFOを目撃した人達と再会します。ロイを含め12人がデビルズ・タワーへ導かれるように集まっていました。有毒ガスは秘密裏に事を進めたい政府の嘘だと気付いたロイとジリアンは、ヘリコプターから逃げ出し山へ入ります。険しい道を進んだ2人はついに政府の実験施設を発見しました。岩陰に隠れて様子を窺うロイ達。現れたUFOにサウンドを発信し、交信が開始されました。ある程度の交信が成功したことにラコーム達は喜びます。そこへ山の影から巨大な母船が姿を現しました。
未知との遭遇の結末:宇宙へ
再び音階言語の交信を試みるラコーム達。母船からもサウンドが発信され、一つの音楽のように周辺に鳴り響きます。しばらくすると、母船からかつてUFOに連れ去られた人々が次々現れました。その中にバリーの姿もあります。ジリアンは駆け寄り、息子を強く抱きしめました。宇宙に惹かれたロイはUFOに乗り込むことを希望します。たくさんの宇宙人が現れ、ロイを囲みながら彼を母船へ招きます。UFOが地球から飛び立ち、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画未知との遭遇のあらすじと結末でした。
「未知との遭遇」感想・レビュー
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心が通じ合うためには、巧みな言葉は必ずしも不要で、必要なのは相手を無条件に信じる心だと感じました。
今の人間社会では、母親と赤ちゃんにしかその関係は成立しないのかも知れません。 -
この作品に出てくる宇宙人は昔のベタな形の王道スタイルと見せかけて、次元の違う上位者っぽいですね。
おそらく音と光のコミュニケーションは人間レベルに下げた方法で本来はフォーカスを当てた対象に対する心を読み取る方式。
人形の姿も最初に連れ去った人間にあわせて形成して、初めのでかくて細長い姿に対して視聴者の自分たちが思ったように軍と研究者たちが大きさに恐怖し、手足の長さに不気味さを感じ、肌のシワシワ感に不快感を覚えたのを読み取り、
小さくツルツルした姿を速攻で形成して使者としてよこしたように見える。
上位者が下位の人間に合わせながらコミュニケーションの方法を模索して最後には人間を迎え入れるってのはオーバーロードにもありましたが、未知への好奇心だけでなく未知なる知識を欲し人間のさらに上への進化を望むってのはSF好きとか作家あるあるなのかもしれない。
SF初期の作品で、現在の作品のように宇宙船がたくさん飛び交ったり宇宙人がたくさん出てきたり、宇宙の壮大なシーンが出てくるわけではないのですが、人類が抱くまだ見ぬ宇宙人への知的な好奇心が凝縮されているような作品です。またセリフも少なく状況説明なども入っていないところが逆に色々考えながら見ることが出来て面白かったです。