四十二番街の紹介:1933年アメリカ映画。列車が真っ二つに割れて新婚夫婦の乗る寝台車の中が現れるShuffle Off to Buffalo、天井のカメラが万華鏡になり、ダンサーの足の間をカメラがかいくぐるYoung and Healthy、そしてダンサーたちが摩天楼に変わってしまう42nd Street。映画終盤に連打されるバスビー・バークレイ演出のミュージカルシーンがセンセーションを巻き起こした。演劇界の舞台裏を描いた映画の傑作でもある。
監督:ロイド・ベーコン 出演者:ビービー・ダニエルス(ドロシー・ブロック)、ジョージ・ブレント(パット・デニング)、ワーナー・バクスター(ジュリアン・マーシュ)、ウナ・マーケル(ロレイン・フレミング)、ジンジャー・ロジャース(アン・ローウェル)、ルビー・キーラー(ペギー・ソーヤー)、ディック・パウエル(ビリー・ローラー)
映画「四十二番街」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「四十二番街」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
四十二番街の予告編 動画
映画「四十二番街」解説
この解説記事には映画「四十二番街」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
四十二番街のネタバレあらすじ:起
ブロードウェイの大物製作コンビ、ジョーンズ&バリーが新作に乗り出す。しかも当代最高のミュージカル演出家ジュリアン・マーシュと契約。株価暴落で資産を失ったマーシュは健康にも深刻な不安をかかえ、この作品を大成功させて引退する覚悟。しかし、製作費を出すのは主演女優ドロシー・ブロックに求愛する金持ちの老人、アブナー・ディロン。ドロシーはあくまでもビジネスのために彼に気のあるそぶりを見せながら、彼女の恩人でもあるヴォードヴィル時代のパートナー、パット・デニングとの関係を続けている。街はこの作品の話題でもちきりとはいえ、ミュージカル『プリティ・レディ』の製作は危うい基盤の上に乗っていた。 出演者を選ぶオーディション。脚線美が合格の必要条件だ。マーシュの助手のアンディ・リーの恋人のロレイン・フレミング、ロレインの友達で、愛人とフランスで夏を過ごしてきた皮肉屋のアン・ローウェルといった古株に交じって、初めてオーディションを受けるペギー・ソーヤーの姿もあった。他のダンサーたちにからかわれて間違った部屋に入ったせいで出演予定の歌手のビリー・ローラーと知り合う。彼の助けも得てペギーもロレインやアンといっしょに出演者の一人に選ばれた。5週間にわたるマーシュのしごきが始まることになる。
四十二番街のネタバレあらすじ:承
激しい稽古が続き、ペギーは稽古中に倒れてしまう。こっそりドロシーに会うために劇場に来ていたパットがたまたまペギーを介抱する。その晩ドロシーはディロンと帰宅してしまったので、パットはペギーを家に送ってあげる。ところが、ペギーの下宿の前でパットはギャングのマーフィーに殴られる。ディロンがパットとドロシーの仲を知ることを恐れたマーシュがパットにドロシーから手を引かせるために旧知のマーフィーに脅迫を依頼したのだった。ペギーはパットを自分の部屋へ入れて介抱するが、大家に男を連れ込んだと誤解されて下宿を追い出されてしまう。やむを得ずペギーはその夜パットのホテルの部屋に泊めてもらう。 翌日、ドロシーはパットのホテルを訪れる。パットはフィラデルフィアの劇場に仕事を得て出発するところだった。自分の成功のためにパットのキャリアを犠牲にしているとドロシーは考えていた。二人はもう会うのはやめようと決める。ところが、そんなことはつゆ知らぬマーシュは劇場で、芝居の初演の土地がよりによってフィラデルフィアに決まったことを出演者たちに告げるのだった。
四十二番街のネタバレあらすじ:転
一座はフィラデルフィアに移動する。いよいよ初演は明日の夜に迫った。その夜、ドロシーはたまたまペギーとパットがいっしょに歩いているのを目撃して二人の仲を誤解する。酔っぱらって、ホテルの彼女の部屋で開いたパーティーでディロンを罵倒して追い出す。ディロンは怒り、『プリティ・レディ』の製作は危機に瀕する。ドロシーはパットを部屋に呼ぶ。ペギーは、ジョーンズとバリーが二人の仲を裂こうとしていると二人に教えようとするが、誤解を解いていないドロシーが彼女につかみかかろうとする。パットがそれを止めるとドロシーは転倒して足を骨折する。マーシュは自分の芝居の主演女優を失ってしまう。
四十二番街の結末
翌朝、ディロンがドロシーから何とアン・ローウェルに乗り換えてくれたおかげでスポンサー撤退の危機は免れる。そしてアンはマーシュにペギーがドロシーの代役にふさわしいと進言する。マーシュは部屋でペギーと二人きりで特訓をしてペギーが代役と決定される。初演は予定通り行われることになった。マーシュの特訓に疲れて休んでいるペギーにビリー・ローラーが彼女を愛していることを言って二人がキスをしているところに松葉杖のドロシーが現れる。ペギーと二人きりになってドロシーはペギーを元気づけ、自分は翌日パットと結婚し彼と人生を共にするつもりであることを話す。幕が上がる。ペギーの肩に皆の未来がかかっていた。マーシュは「今は若僧だが、必ずスターになって帰ってこい」と言ってペギーを舞台に送り出す。幕が下りた。舞台裏のドタバタを知らぬ観客たちはペギーを称賛し、またもや大成功を収めたマーシュにねたみのこもったおしゃべりをしながら帰っていく。劇場の外にたたずんで観客の会話に聞き耳を立てているのは疲れ切ったマーシュだった。
以上、映画「四十二番街」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する