カーネギー・ホールの紹介:1947年アメリカ映画。カーネギー・ホールの掃除婦として働く女性の物語を軸に数々のクラシック音楽が演奏されるこの作品は、指揮者のブルーノ・ワルター、ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタイン、ヴァイオリン奏者のヤッシャ・ハイフェッツなどの著名な音楽家による演奏が堪能できるため、今日では「伝説の作品」とも言われる映画である。クラシック音楽の抜粋が多く演奏されるため、本編は136分と少し長い。
監督:エドガー・G・ウルマー 出演者:マーシャ・ハント(ノラ・ライアン)、ハンス・ジャレイ(トニー・サレルノ[父])、ウィリアム・プリンス(トニー・サレルノ[子])、フランク・マキュー(ジョン・ドノバン)、マーサ・オドリスコール(ルース・ヘインズ) ほか
映画「カーネギー・ホール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「カーネギー・ホール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「カーネギー・ホール」解説
この解説記事には映画「カーネギー・ホール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
カーネギー・ホールのネタバレあらすじ:起
ニューヨークにある音楽の殿堂として名高いカーネギー・ホールでは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲のリハーサルの真最中です。その間、座席を磨き上げる掃除婦のノラ・ライアンは、このホールを愛し、誇りを持って働いていました。ピアノを弾いていたトニー・サレルノは指揮者と折り合いがつかず、ホールを飛び出してしまいますが、その晩、彼はノラの元を訪れます。トニーは唯一本音で話せるノラのことを好いていました。そんなトニーにノラは、明日素直に指揮者に謝るようにと諭します。次の日、彼女の言う通りに非を認め、公演を無事に終えたトニーは彼女との結婚を決意します。ノラもまた、一見傲慢に見えるトニーのことを好きになるのでした。
カーネギー・ホールのネタバレあらすじ:承
やがて結婚した2人の間に男の子が生まれます。幸せな結婚生活が続くと思っていた最中、トニーが泥酔して帰宅し、仕事を辞めたと彼女に告げます。彼は指揮者が変わる度に機嫌を取らなければならないことに精神を病み、疲れていました。ノラはトニーと口論し、トニーは家を出ますが、その際に階段を踏み外し、彼は帰らぬ人となってしまいます。その後、息子のトニーを優秀なピアニストにすべく、ノラは仕事に打ち込みます。彼女は毎日仕事終わりにトニーにカーネギー・ホールで音楽を聴かせ、学校の成績も申し分ないほど息子を立派に育て上げます。
カーネギー・ホールのネタバレあらすじ:転
著名な演奏家とも交流を深めていたトニーはある日、ルース・ヘインズという名の歌手に出会い、恋に落ちます。その晩、彼女の働く店で夕食を共にしたトニーは演奏していたバンドのリーダーと出会い、初めてバンドでピアノを弾きます。その演奏が認められたトニーは楽団の代理ピアニストの仕事を手に入れました。夜中に帰ったトニーは母親のノラに新しく手に入れた仕事のことを意気揚々と話しますが、ノラは猛然と反対します。そして口論の末、トニーもまた、家を出ていくのでした。やがてトニーは新進気鋭の音楽家としてレコードを売り出すほどの人気を博します。
カーネギー・ホールの結末
ある日、トニーと喧嘩をして家出したルースがノラの元を訪ねてきます。事情を聞いた彼女は2人を仲直りさせるべく、ルースと共にトニーに会いに行こうと旧友のジョン・ドノバンに飛行機のチケットを手配するよう頼みます。しかし、迎えに来た車の運転手からチケットの話は聞いていないと言われた2人はジョンのいるカーネギー・ホールへと向かいます。そこでなぜかホールの中へと案内されたノラとルース。やがて演奏会の第二部が始まると、そこに現れたのはなんとトニーでした。ジョンの粋な計らいで実現したコンサートをノラは万感の思いで鑑賞。ステージにいるトニーも、母とルース、そしてジョンのいる席に向けて笑顔を見せるのでした。
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