ルビー・スパークスの紹介:2012年アメリカ映画。小説家のカルヴィンは19歳のときに、天才と称され華々しくデビューしたものの、その後ずっとスランプに陥っていた。そこでカルヴィンは夢に見た理想の女の子、ルビー・スパークスを主人公に新しい小説を書き始める。今まで行き詰っていたカルヴィンも、ルビー・スパークスが主人公となるとすらすら書くことができた。するとある日突然、ルビー・スパークスが本当に人間の女の子となってカルヴィンの目の前に現れた。
監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ハリス 出演者:ポール・ダノ(カルヴィン)、ゾーイ・カザン(ルビー・スパークス)
映画「ルビー・スパークス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ルビー・スパークス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ルビー・スパークス」解説
この解説記事には映画「ルビー・スパークス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ルビー・スパークスのネタバレあらすじ:起
小説家のカルヴィンは、19歳のときに爆発的ヒット作品を出して以来ずっとスランプに陥っていました。ある日、通いつけのセラピストのところに行くと、夢に見た女性のことを書いたらどうかと提案されます。実はルビー・スパークスという自分のことを好きな魅力的な女性と幸せに過ごしている、というような夢をみたことをセラピストに話していたのです。その夜、彼は夢中になって夢に出てきたルビー・スパークスという女性のことを書きました。自分はルビーのような素敵な女性と釣り合うようなタイプではないと思いながらも、小説は自由です。小説の中のルビーは、自由奔放で可愛らしくて、カルヴィンのことが好きでたまらない、というような設定にしました。そして朝起きると、自分の家のキッチンでルビーが料理をしていたのです。カルヴィンは自分の目を疑い、頭がおかしくなったのだと思いました。慌てて彼は弟のハリーに電話し、事情を説明しました。ハリーは、第三者に会うようにアドバイスし、カルヴィンは自分のファンの女性に会ってみることにしました。一方ルビーはカルヴィンの振る舞いに困惑し、あとをつけてみました。そこでカルヴィンがファンの女性と二人で会っているのを見て、浮気していると怒り出したのです。カルヴィンはそこで第三者にもルビーが見えているということを確認し、ルビーは自分の想像力の産物だけではなく、本当に人間の女性として現れたのだと悟りました。
ルビー・スパークスのネタバレあらすじ:承
カルヴィンは弟のハリーにルビーを紹介しました。そしてそのときに、カルヴィンが小説に書いたことそのものがルビーの行動や性格にすぐに反映されているということが分かりました。ルビーはカルヴィンが書いた文章の通りの行動をとったのです。カルヴィンはことのことを誰にも言わないでほしいとハリーに伝えました。ハリーはそれを見て、ルビーの存在はとても不思議であり、いついなくなってしまうか分からないぞと警告しました。カルヴィンはそれ以来、ルビーについての小説を書くことをやめました。そしてカルヴィンはルビーと、これまでにないくらい幸せな日々を過ごしました。
ルビー・スパークスのネタバレあらすじ:転
数か月後、カルヴィンは自分の家族にルビーを紹介するため、カルヴィンの母親とその彼氏のもとへと連れて行きました。ルビーはとても明るくて外交的な性格なので、すぐに仲良くなりとても楽しそうに過ごしていました。一方でカルヴィンは馴染めず、自分以外の人間と過ごすルビーに嫉妬していました。カルヴィンの家に戻った後、ルビーにこの不満をぶつけました。そしてルビーは少し距離を置くことを提案してきました。ルビーは自分と別れたがっているのだと絶望したカルヴィンは、二度と書かないと決めていたルビーの小説をもう一度書くことにしました。そして小説の中に、ルビーはカルヴィンの家に一日中いて、離れることが出来ないし、カルヴィンなしでは生きていけないと書いたのです。どんどんルビーは違う人格となっていき、そのことを弟のハリーに相談しました。ハリーはたまにはパーティーに行ってみたらと提案してきたので、二人でパーティーへ外出することにしました。パーティー会場で、カルヴィンはルビーのもとを離れ、自分が書いている小説の件で他の人と話に行きました。そこでカルヴィンは元彼女のリラに会い、あなたは自分の殻に閉じこもり他人に興味がないところが嫌いだったと言われてしまいます。落ち込みながらルビーを探していると、パーティー主催者の男に口説かれて良い雰囲気になってしまっているところでした。カルヴィンは慌ててルビーを連れて家に帰ります。そして嫉妬に狂ったカルヴィンはルビーに、君の人格はこれまで僕が操作してきたことと、これからも君は僕から離れることが出来ないと言います。そしてルビーの前で小説を書き始め、ルビーの人格や行動をコントロールし始めたのです。ルビーは恐怖に満ち溢れた顔をして逃げ出そうとしているのに、カルヴィンの小説ではそのように書かれていないため、逃げ出すこともできません。
ルビー・スパークスの結末
ルビーの小説を狂ったように描いていたカルヴィンでしたが、嫌がるルビーをみて自責の念に駆られ、書くのをやめました。その瞬間にルビーはカルヴィンのコントロール下から離れることができ、ドアにロックをかけて閉じこもってしまいました。カルヴィンは悲しみの果てに、小説の結末に「ルビーは自由だ」と書き終えました。次の日の朝、小説と一緒にルビーがいなくなっていることに気づいたカルヴィンは絶望して泣きました。みかねた弟のハリーは、この体験をもとにまた小説を書けばよいのでは、と提案します。そしてガールフレンドという小説が出来上がり、これは大ヒットとなるのでした。月日は経ち、カルヴィンは愛犬のスコッティと散歩に出かけていました。そこでルビーに瓜二つの女性に偶然会います。カルヴィンは慌てますが、ルビーと思われるその女性はまったくカルヴィンたちのことを覚えていないようでした。そして彼女が手にしているのはカルヴィンの小説、ガールフレンドでした。その女性は、友達にこんな物語嘘くさいと言われているのよ、と話しました。カルヴィンは、その小説の著者は実は僕なのだと明かしました。すると女性は謝り、結末は教えないでと言ってきました。その後二人は座ってお喋りを楽しむのでした。
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