脱出の紹介:1944年アメリカ映画。原作はアーネスト・ヘミングウェイ、脚本(共同)はウィリアム・フォークナー。ノーベル賞作家2人がクレジットされた異色作。ローレン・バコールのデビュー作であり、彼女がハンフリー・ボガートと結婚するきっかけとなった。
監督:ハワード・ホークス 出演:ハンフリー・ボガート(ハリー・モーガン)、ローレン・バコール(マリー・ブロウニング)、ウォルター・ブレナン(エディ)、ドロレス・モラン(エレーヌ・ド・ビュルサック)
映画「脱出 (1944)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「脱出 (1944)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「脱出 (1944)」解説
この解説記事には映画「脱出 (1944)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
脱出のネタバレあらすじ:起
1940年の夏、西インド諸島のひとつ、マルティニーク島はドイツの影響下に置かれました。ナチスがフランスを侵略し、対独協力政権であるヴィシー政府が誕生したからです。そんな島に、1人のアメリカ人が国を捨てて住み着いていました。彼の名はハリー・モーガン。小型の漁船を所有し、それをチャーターすることで口を糊しています。その稼業を手伝っているのが、同じアメリカ人であるエディです。ある日、彼らはジョンソンというアメリカ人に雇われ、船を出して彼の釣りに付き合います。高い貸賃や酔っぱらいのエディに文句ばかりつけるジョンソンは、ハリーが貸した釣り竿を失くしてしまい、ハリーの怒りを買います。釣りを無理やり切り上げさせ、港へ向かうハリーはジョンソンに弁償を要求。持ち金がないというジョンソンは翌朝銀行が開いたらその金を払うと約束します。
脱出のネタバレあらすじ:承
フォール=ド=フランスに帰ると、ホテルの主人フレンチーがハリーの船を貸してくれと言っています。フレンチーは自らも反ヴィシーの立場で、反政府活動家の同士たちを援助しているのです。しかしハリーは煩わしい政治運動に巻き込まれるのは真っ平で、その頼みを断ります。その後、ホテルのバーで、ハリーはマリー・ブロウニングという若い娘がジョンソンのポケットを探っているのを目撃。その後を付け、財布を返すように求めます。マリーが返した財布を見て、ハリーは驚きます。持ち金がないといっていたはずなのに、トラベラーズチェックがたっぷり詰まっていたのです。ジョンソンは明日銀行が開く前に、金も払わずに帰国するつもりでした。マリーがジョンソンに財布を返すと、ジョンソンは激怒。そんな彼に、ハリーはトラベラーズチェックで金を払えと要求します。しぶしぶサインをしようとしたところ、銃声が響き、ジョンソンは倒れます。レジスタンスを狙った弾がそれて当たったのです。
脱出のネタバレあらすじ:転
警察の取り調べから解放された後、ハリーはマリーから「アメリカに帰ってこの生活から抜け出したい」と懇願され、自分もその気になります。そのためには大金が必要だということで、以前断ったフレンチーの頼みを聞き入れることにするのです。マリーにアメリカ行の航空機のチケットを買ってやった後、ハリーはレジスタンスの活動家ポール・ビュルサックとその妻エレーヌを船に乗せますが、警備艇に見つかって撃たれ、ポールが負傷してしまいます。フォール=ド=フランスに戻ってみると、てっきり飛行機に乗ったと思っていたマリーがハリーの帰りを待っています。もうハリーの仕事は終わったはずですが、フレンチーの頼みでポールの肩から弾丸を取り出す手術を行います。
脱出の結末
これでようやく用済みだと思ったのも束の間、ビュルサック夫妻を助けたのがハリーの船だと気づいた警察がエディを拘束。ハリーにレジスタンスの活動を喋らせようとします。しかし、ハリーは反撃。エディを釈放させ、成り行きからポールの任務の手助けもするのです。ハリーはエディ、マリーとともに、マルティニーク島を離れます。アメリカではこれまでと違った新しい生活が待っているはずでした。
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