破壊!の紹介:1973年アメリカ映画。ロサンゼルス市警のマイケルとパトリックの二人は風紀課の刑事として、売春の取り締まりをしていました。しかし捕まえても捕まえても釈放される状況に二人は元締めのリゾーを逮捕することにしたものの・・・という刑事アクション映画です。
監督:ピーター・ハイアムズ 出演者:エリオット・グールド(マイケル・キニーリー)、 ロバート・ブレイク(パトリック・ファレル)、アレン・ガーフィールド(カール・リゾー)、アントニオ・ファーガス(スティーヴン)、コーネリア・シャープ(ジャッキー)、ジョン・ローレンス(ケネフィック主任)、シド・ヘイグ(リゾーの用心棒)ほか
映画「破壊!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「破壊!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「破壊!」解説
この解説記事には映画「破壊!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
破壊!のネタバレあらすじ:起
街中を一人の美女が歩いています。彼女はビルの中の歯科医院に入りました。彼女の順番が回って来ると診察室で服を脱ぎ医師とSEXを始めました。その後マイケルとパトリックが歯科医院にやって来ました。先生に女の事を聞き込み女を逮捕しました。彼女はコールガールだったのです風紀課の刑事コンビは逮捕に満足しますが、裁判では証拠不十分でコールガールは釈放されます。次に二人は売春が行われているバーに侵入しました。彼らの予想に反してホモバーだったため、二人は応援が駆けつける前に人暴れして逮捕してしまいます。しかしこれも裁判では証拠不十分で釈放されます。
破壊!のネタバレあらすじ:承
警察署ではマイケルとパトリックが上司に小言を言われています。お前たちの行動で自分が所長に怒られているとグチをこぼしながら言われた事だけしていれば良いという事でした。そして上司から命ぜられた仕事はポルノショップでした。ここは裏で麻薬と売春を行っているという事で客を装って来たのです。麻薬は見つかりませんでしたが売春婦は逮捕しました。しかしまた証拠不十分で釈放されました。完全に納得のいかない二人はポルノショップに忍び込みました。ここで麻薬と売人らを発見したものの逃げられてしまいます。そして追い詰めたもののスーパーで銃撃戦になり市民まで巻き込んでしまいます。ビルに逃げ込んだ売人を追い詰めましたが結局逃げられてしまいました。
破壊!のネタバレあらすじ:転
警察署では二人が上司に怒られています。勝手な事をして銃撃戦になったことにまくしたてられ、警察署長と元締めのリゾーが繋がっていることを知らされます。公衆トイレに現れる変質者の監視をしろと命ぜられました。観念してトイレで張り込む二人でしたが、実はトイレで二人は作戦を練っていました。直接リゾーの元に向かったのです。リゾーは二人を適当にいなしますが、マイケルはリゾーに俺たちは買収できないことを告げます。そしてここから刑事二人のリゾーや子分たちへの嫌がらせを始めました。嫌がらせが度を過ぎたようで二人はリゾーの子分たちにリンチに遭ってしまいます。
破壊!の結末
大けがをした二人に上司はコンビの解消を命じました。しばらく別々のコンビで仕事をしていましたが、二人の執念は消えていませんでした。リゾーが入院することを知り入院中に麻薬取引が行われていると思った二人が病院に張り込みます。花屋が花をたくさん持ってきます。そして花を持って帰る見舞客がいます。今だと思った二人は病室に乗り込み、花の鉢を割ります。するとその中には麻薬がありました。そしてリゾーに向かって逮捕をすると言った時リゾーが証拠は何もないし、逮捕してもすぐ釈放だと言われ、二人は今までの自分たちの逮捕がすべて釈放された事もリゾーと署長の仕業とわかり、マイケルは刑事をやめてしまいます。そして職業安定所で担当者に刑事を辞めた理由を聞かれるマイケルでした。
この映画「破壊!」は、「カプリコン・1」や「カナディアン・エクスプレス」、「サドン・デス」などの痛快な娯楽作品で、我々映画好きを常に楽しませてくれる、ピーター・ハイアムズ監督の劇場用映画デビュー作だ。
ゲイ・バー、ポルノショップ、コールガールなどの1970年代初頭の風俗を盛り込み、しがない二人の刑事の奮闘ぶりを描いた、ごきげんな作品だ。
「カプリコン・1」でのとぼけた演技が忘れられないエリオット・グールドと、「夕陽に向って走れ」でのインディアンの青年役で強烈な印象を残したロバート・ブレークが共演したバディ・ムービーだ。
この映画は、シネモビル方式を使って、ロサンゼルスでオール・ロケした作品で、ヒッピーまがいの頭髪、鼻の下に太くて長い髭をはやし、着たきりの一張羅にネクタイをぶら下げ、いつもガムを噛んでいるキニーリー刑事(エリオット・グールド)と、こざっぱりした黒っぽい服装で、せかせかと動き回るファレル刑事(ロバート・ブレーク)の二人が主人公だ。
この刑事たちは、売春婦の逮捕とか、ゲイ・バーの検挙とか、共同便所に出没する変態の取り締まりだとか、うだつのあがらない仕事ばかりやらされている。
だが、こっそり”ヤク”を扱っているポルノショップに潜入して証拠品を捜し出したことから、俄然、二人はハッスルして、ヤクの売人たちのスーパーマーケットで、ダーティハリーばりの銃撃戦を展開したり、ボスのリゾーに食い下がって、彼の心臓病を悪化させたりしてしまうのだ。
そのあたりは、刑事の執念といったものが、滑稽さを交えて、面白おかしく表現されている。
このスーパーマッケットでの撃ち合い以外にも、カーアクションだの派手な活劇が織り込まれ、売春や麻薬と結びつく警察の腐敗ぶりも描き出されているが,全体を通しての印象が、何となくテレビドラマ的なのは、演出のテンポが始めから終わりまで一本調子のせいだったからなのかも知れない。