レディ・ソルジャーの紹介:2014年アメリカ映画。アメリカ軍・グアンタナモ収容所に配属となった女性兵士が、無実の罪で収容所送りとなった拘留者と心の交流を交わすうちに施設の実態を知りながらも成長していく姿を描いたヒューマンドラマです。
監督:ピーター・サットラー 出演者:クリステン・スチュワート(エイミー・コール)、ペイマン・モアディ(アリ・アミール)、レイン・ギャリソン(ランディ・ランスデル)、ジョセフ・ジュリアン・ソリア(リコ・クルーズ)、ジョン・キャロル・リンチ(ジェームズ・ドラモンド)ほか
映画「レディ・ソルジャー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レディ・ソルジャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
レディ・ソルジャーの予告編 動画
映画「レディ・ソルジャー」解説
この解説記事には映画「レディ・ソルジャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
レディ・ソルジャーのネタバレあらすじ:起
ある日、家で祈りを捧げていた男アリ・アミール(ペイマン・モアディ)は、突然踏み込んできた兵士たちに身柄を拘束され、強制的にアメリカ軍・グアンタナモ収容所に連行されました。そこは“9.11”以降、テロリストと疑わしき人々が続々と収容されており、看守たちは収監されている人々の事を人権が保障される“捕虜”とは呼ばずに犯罪者を意味する“拘留者”と呼んでいました。
それから8年後、グアンタナモ収容所に新たに新人女性兵士のエイミー・コール(クリステン・スチュワート)らが看守として赴任してきました。エイミーは早速、暴れ出した拘留者を拘束して部屋に連れ戻す役目を請け負うことになりました。拘留者の中には8年前に拘束されたアリの姿がありました。
レディ・ソルジャーのネタバレあらすじ:承
赴任の翌日、エイミーはアリから、何度も頼んでいた本が未だに届いていないことへの問いかけをされますが、彼女は気にも留めませんでした。エイミーの態度に不満を露わにしたアリはコップに便を入れてエイミーに投げつけ、「お前たちが俺たちを動物扱いするのなら、本物の動物になってやる」と叫びました。その後、アリは懲罰としてほぼ不眠不休の独房移動を強いられ、エイミーはアリに哀れみを抱くどころか「いい気味だ」とすら思っていました。しかし、エイミーはアリが収監されている独房の異常なまでの窮屈さに驚き、さらにアリの拘束されてからの記録を紐解くとアリは過去に何度も懲罰行為を受けており、精神状態もかなり消耗しきっているように見受けられました。アリはエイミーら収容所の兵士に対して「なぜ何年も俺たちを閉じ込めるのか。君たちは善人で、俺たちは悪人だからか? アメリカ人こそ悪人だ。テロリストだ!」と悲痛な気持ちで非難しました。
レディ・ソルジャーのネタバレあらすじ:転
エイミーの赴任から8ヶ月が経ち、アリは少しずつエイミーに心を開くようになっていました。しかしそんなある日、エイミーは上司からアリのシャワーを監視するよう命じられ、職務規定に違反することでありながらも実行しました。やがてそれは上司からのパワハラであることが露呈、エイミーは施設長へ報告するも職務規定には違反していないとされ、更には同僚が自殺未遂を図ったことを知りました。施設の運営状況に疑問を抱きつつあったエイミーは夜勤に回され、職場内でも孤立していきました。アリはエイミーが左遷ともとれる配置換えとなった理由に気付き、密告の内容となぜグアンタナモに来たのかを尋ねましたが、エイミーは答えることはありませんでした。
レディ・ソルジャーの結末
エイミーの勤務期間は1年交代、まもなくその日が訪れようとしていました。エイミーとの別れが近いことを悟ったアリは、交代で来る勤務員は必ず自分を悪人扱いするだろうと語りました。そんなある時、アリは隠し持っていたナイフで自殺を図ろうとし、止めようとするエイミーに対して「こんなひどい所で死にたいわけじゃない。だがここが俺の死に場所だ。」と語り、数年前に無実が証明されていながらも一度グアンタナモに収容された人物を受け入れる国などないとして「今の自分は生きているといえるのか? 全て君たちアメリカ軍の手の中だ」と気持ちをぶつけました。エイミーはアリに寄り添い、二人で涙を流していました。やがてエイミーがグアンタナモを去る日が訪れ、アリは新たに赴任してきた兵士から本を受け取りました。それはかねてからアリが要求し続けていた本であり、その中には「あなたは良い人だと思う」というエイミーからのメッセージが書かれていました。
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