肉体のすきま風の紹介:1961年アメリカ映画。厳格な牧師の娘として宗教と家庭に縛られて育った女性が、恋愛を通じて自己との葛藤に苦しみ、悲劇的な結末を迎えるまでを描く。ゴールデン・グローブ女優賞受賞作。
監督:ピーター・グレンヴィル 出演:ジェラルディン・ペイジ、ローレンス・ハーヴェイ、リタ・モレノ、ジョン・マッキンタイア、パメラ・ティフィン、ウナ・マーケル、ほか
映画「肉体のすきま風」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「肉体のすきま風」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「肉体のすきま風」解説
この解説記事には映画「肉体のすきま風」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
肉体のすきま風のネタバレあらすじ:起
牧師の娘アルマは厳格な家庭で育ちながらも、隣家に住む医師の息子ジョンに幼い頃から恋心を抱いていた。成長したアルマは痴呆症の症状を抱える母の世話をしながら家や教会の手伝いと、自宅で音楽を教える生活を送っていたが、ある夏の日、祭りのイベントで歌を歌っていたアルマの前に、医大を卒業し町に戻ってきたジョンが現れる。久しぶりの再会にアルマは胸をときめかせるが、都会暮らしで遊び癖のついていたジョンは戻ってからもギャンブルや女遊びに明け暮れ、父親を失望させる。そんな中、ジョンはカジノのオーナーの娘ローザに出会い、情熱的な彼女に惹かれ2人は毎日のように出歩くようになる。
肉体のすきま風のネタバレあらすじ:承
2人の様子を見ていながらも、自分の気持ちを素直に出せないアルマは、教会の仕事としてジョンを朗読会に誘うが、ギャンブルに夢中になったジョンは朗読会をすっぽかす。そのことを責められたジョンは軽い気持ちでアルマをデートに誘うが、一緒に過ごすうちにジョンの方もアルマに気持ちが傾いていき、「愛=体の結びつき」と考えるジョンはアルマに体を求めるが、「愛=心の結びつき」と考えるアルマは彼の求めを拒絶してしまう。アルマを理解できないジョンは、父が遠方へ医療支援に出かけて留守の間にローザや彼女の父、遊び仲間を家に引き入れてドンちゃん騒ぎを繰り広げる。外出からもどったアルマは、酔っ払ったジョンが牧師である父にローザとの結婚式を執り行ってほしいと言って来たことを聞き、激しい嫉妬からジョンの父に密告の電話を入れる。
肉体のすきま風のネタバレあらすじ:転
翌日、電話を受け帰ったジョンの父は、家の中は荒らされて酔いつぶれた人間がそこかしこに転がっている状態を見て激怒し、追い出そうと寝込んでいたローザの父を激しく打ち据える。その剣幕に驚いたローザの父は思わずジョンの父を撃ってしまい、ほどなく彼は息を引き取る。父の死にショックを受けたジョンは、アルマが密告したために彼の父が急遽戻ってくることになったことを知り、父の死はアルマのせいだと言い放つ。その後ジョンは父の後を継いで遠方の医療支援に向かい町を後にし、それ以来アルマは家に閉じこもるようになった。
肉体のすきま風の結末
しばらく後、輝かしい実績を積んだジョンが再び町に戻ってくる。アルマは音楽教室の生徒ネリーから、ジョンがアルマに対して感謝の気持ちを抱いていることを聞き、今こそ素直な気持ちを伝えようとジョンに愛の告白をするが、今のジョンにあるアルマへの気持ちは「心のつながり」のみで、しかも彼はネリーと婚約していることを知る。自分の奥底にある肉体的欲求に気づきながらもすれ違ってしまったことに呆然とするアルマだったが、そんな彼女の前によその地からやってきたセールスマンが現れる。見知らぬセールスマンと言葉を交わし、カジノへ誘うアルマはもう以前の彼女ではなかった。
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