スキャタリング・ダッドの紹介:1998年アメリカ映画。心の病のため何年も家から出ていない女性が、遺灰をまいてほしいという夫の遺言を果たすために外の世界に踏み出し、失いかけていた自信と娘たちとの絆を取り戻す。
監督:ジョーン・テュークスベリー 出演:オリンピア・デュスキス、アンディ・グリフィス、ミシェル・ルネ・トーマス、ルシンダ・ジェニー、ほか
映画「スキャタリング・ダッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スキャタリング・ダッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「スキャタリング・ダッド」解説
この解説記事には映画「スキャタリング・ダッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スキャタリング・ダッドのネタバレあらすじ:起・夫の遺言
ハイラムは今、家族や友人に囲まれて最期の時を迎えていたが、彼は心を病み、パニック発作に襲われるようになって以降家の敷地から出たことがない妻ドティを残していくことだけが気がかりだった。ハイラムは全てを娘のモリー、テイラーと友人フィアースクロウに託して静かに息を引き取る。家から外に出ることができないドティのために遺体は庭に埋葬されたが、その晩ドティのもとにハイラムの霊が現れ、自分の遺灰をカテドラル・ロックにまいてほしい、と告げる。自分ひとりでは無理だと考えたドティは娘たちに同行を頼むが、それぞれに生活があり断られてしまう。フィアースクロウに頼んで遺体を火葬してもらったドティは遺灰を缶に詰め、自力でカテドラル・ロックを目指す決意をする。
スキャタリング・ダッドのネタバレあらすじ:承・カテドラル・ロックを目指して
いざ敷地を出ようとするがなかなか足を踏み出せないドティは、自分を追い込むために遺灰の缶を敷地の外に放り投げる。それを手にするために恐るおそる家から離れ、自分を励まし1歩ずつ数えながら前に進み、やがて普通に歩み出すことに成功。ハイウェーまでやってくると久しぶりの外界の美しさに心を打たれ、ヒッチハイクでカテドラル・ロック近くのカフェまでたどり着いたドティは、そこの女主人から地図と食料を用意してもらって目的地を目指す。その頃、ドティが家にいないことを知ったモリーは離れて暮らす妹テイラーに連絡し、2人で母を探し始めていた。行き先がわからないまま探し続けていた2人だったが、かつて一度だけ家族でキャンプに行ったことを思い出し、その場所であるカテドラル・ロックへ向かう。
スキャタリング・ダッドのネタバレあらすじ:転・家族の本音
岩場を歩いていたドティはパニック発作にも襲われず、落ち着いていることで自信をつけていたが、鳥を目で追っているうちに眩暈がして倒れてしまう。その姿に追いついた娘たちが気づき発見、連れ戻そうとするがドティはがんとして聞かず、目的地を目指して進んでいく。しかたなく娘たちもついていくが道に迷っているうちに日が暮れてしまい、野宿する羽目になる。ドティが寝ている間、姉妹は口論になり、モリーは昔から母親役を強いられてきた不満をテイラーにぶつけ、テイラーは母親のようになることを恐れていると告白する。ドティはそんな2人の話を静かに聞いていた。
スキャタリング・ダッドの結末:自分を乗り越えた先に
翌朝、3人は困難な道のりを励ましあいながら進み、ようやくカテドラル・ロックの頂上に到着する。そこでドティはもう一度母親役をやらせてほしい、2人には幸せになってほしいと話し、娘たちとの絆を深める。先回りしていたフィアースロックとともにハイラムの遺灰をまき、ドティは無事目的を達成する。家に戻った晩、再びハイラムが現れ、遺灰をまいてほしいといったのはドティの娘たちのためだったことを告げる。ドティが無事やり遂げられたことに安心したハイラムは「思う存分人生を楽しめ」と言って彼女のもとを去り、ドティもハイラムに別れを告げる。
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