花のお江戸の釣りバカ日誌の紹介:1998年日本映画。やまさき十三&北見けんいちの釣り漫画を原作とするコメディ『釣りバカ日誌』シリーズの通算第12作・特別編第2作にしてシリーズ唯一の時代劇です。舞台を江戸時代末期の江戸と庄内藩に据え、主人公二人の先祖の物語をユーモラスに描きます。
監督:栗山富夫 出演者:西田敏行(浜崎伝助)、三國連太郎(鈴木一之助)、酒井法子(美津)、黒木瞳(小浪)、中村梅雀(組頭)、山田純大(数馬)ほか
映画「花のお江戸の釣りバカ日誌」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「花のお江戸の釣りバカ日誌」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
花のお江戸の釣りバカ日誌の予告編 動画
映画「花のお江戸の釣りバカ日誌」解説
この解説記事には映画「花のお江戸の釣りバカ日誌」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
花のお江戸の釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:起
江戸時代末期の江戸。気のいい浪人の浜崎伝助(西田敏行)は大の釣り好きで、ろくに働かずに妹の美津(酒井法子)と長屋暮らしを送っていました。
その頃、庄内藩の江戸屋敷では、江戸家老の鈴木一之助(三國連太郎)が家臣たちと緊縮財政について意見を交わし合っていましたが、特にこれといった案も出ず、ただ単に無駄な時間を過ごすのみでした。夜になり、鈴木は奥女中の小浪(黒木瞳)の勧めで、お供に用心棒の数馬(山田純大)を連れてお忍びで夜釣りに行き、そこで呑気に釣りに興じる伝助と出会いました。鈴木は身分を大店の隠居と偽り、仕事のことなど忘れて楽しいひと時を過ごしていました。その帰り道、偶然にも同じ方向だったことから伝助が鈴木と数馬のお供をすることになりましたが、夜の闇に紛れて謎の刺客が待ち伏せしていました。しかし、人よりも視力の優れる伝助はすぐに見抜き、刀を釣り竿に変形させて刺客の刀を川に落とし、無事に難を切り抜けました。伝助は鈴木らを長屋に招き、二人をもてなした美津は数馬のことが密かに気になりました。
花のお江戸の釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:承
長屋の家賃を滞納するなど貧しい暮らしを送っていた伝助は美津に説得され、渋々庄内藩の仕官面接に出向きました。しかし、伝助は釣りと視力以外は特にこれといった才能も特技もなく、終始人を食った態度を取って家臣たちの怒りを買いました。しかし、その様子を密かに見ていた鈴木は独断で伝助の採用を決定しました。
翌日から伝助は早速江戸屋敷に出勤しましたがろくに仕事もできずミスばかりで、上司の組頭(中村梅雀)の頭を大いに悩ませましたが、その人柄の良さから同僚たちもミスを庇うなど人気も高いものでした。そんなある日、伝助が池で釣りをしていると小浪が現れ、大好きな釣りの話を活き活きとした様子で語る伝助に興味を示しました。鈴木もまた正体を隠して伝助と夜釣りに興じていました。鈴木は、伝助が小浪に想いを寄せていることに気が付きました。
花のお江戸の釣りバカ日誌のネタバレあらすじ:転
ある日、鈴木は伝助の長屋に出向き、庄内藩江戸屋敷の様子を問い掛けてみました。すると伝助は、小言ばかり言う家老の素質に問題があると指摘しました。おかげで家臣たちはお機嫌を伺ってばかり、自分を含む下の者たちがとばっちりを受けていると感じていたのです。どうせ家臣たちもろくに働いていないのならば、いっそのこと休みにして皆で釣りを楽しんだらどうかと伝助は語りました。
そんなある日、突然鈴木は家老の座を解任されました。鈴木に恨みを持つ国家老・後藤主水之助の息子・忠兵衛が藩主に讒訴したのです。以前、鈴木は思い切った藩政改革を推し進めていた際、忠兵衛を贈賄の罪で解任したことがあったのです。鈴木は藩主の真意を確かめるため庄内藩へ戻ることを決意、数馬や小浪、そして鈴木の正体が家老であることを知った伝助も成り行きで同行することになりました。最初は嫌がっていた伝助も、鈴木が釣りの話をするので仕方なく付いていくことにしたのです。
花のお江戸の釣りバカ日誌の結末
鈴木の一行は庄内藩を目指して旅を続けていきました。旅は順調に進むかと思われたその時、夜の山道で伝助は持ち前の視力で怪しげな侍数人の姿を発見しました。鈴木や数馬、そして伝助は協力して怪しげな侍たちを倒していき、その内の一人が忠兵衛の手下であったことから捕えて庄内藩へ辿り着きました。
藩主(十二代目市川團十郎)は鈴木らの証言や手下の存在などを聞き入れ、後藤親子を失脚することを決定しました。そして鈴木は家老の座に返り咲くこととなり、一連のやり取りが終わると藩主は魚拓を鈴木たちに見せて自慢しました。実は藩主もまた大の釣り好きであり、伝助は緊張しながらも藩主と釣りについて語り合うこととなりました。
鈴木や伝助ら一行は江戸に戻り、鈴木は家臣らと協議の末に伝助を功労者として出世させることを決めました、しかし、出世欲のない伝助は身分不相応と断り、代わりに小浪を妻に迎え入れたいと願い出ました。小浪も伝助の気持ちを受け止め、二人は鈴木や家臣たち、長屋の住民たちが見守るなか祝言を挙げました。伝助の子孫の一人が“ハマちゃん”であり、鈴木の子孫が“スーさん”となったのです。
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