映画「心の指紋」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
心の指紋の紹介：1996年アメリカ映画。外科医マイケルの務める病院に末期ガンを患った強盗殺人犯の少年ブルーが搬送されてくる。薬物療法のため転院することになったブルーは道中でマイケルを人質に取り、先住民族の住むナバホにあるという聖なる湖を目指しますが…。ナバホの伝説を信じる囚人の少年と道連れとなったエリート外科医の心の交流を描く壮大なロードムービー。「ディアハンター」のマイケル・チミノ監督の最後の長編映画です。
監督：マイケル・チミノ 出演者：ウディ・ハレルソン(マイケル)、ジョン・セダ(ブルー)、アン・バンクロフト(レナータ)、アレクサンドラ・タイディングス、マット・マルハーン、ほか
この解説記事には映画「心の指紋」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
舞台ロサンゼルス。外科医マイケルの務める病院に一人の少年が搬送されてきました。少年の名はブルー、養父を殺害した罪で服役中の囚人で、末期ガンを患っています。マイケルはブルーの主治医となりましたが、有効な治療法は薬物治療しか残されておらず、ブルーはまもなく国立感染症研究所に転院することになりました。
転院の日、マイケルの車を先頭にしてブルーを乗せた輸送車が研究所に向けて走りだします。しかし道中で暴れだしたブルーが警備員を脅して、銃を奪い、マイケルを人質に取って車で逃走を図ります。ブルーは目指しているのはどんな病も治癒すると言われている聖なる湖がある先住民族の暮らす村ナバホでした。一方ロサンゼルスの病院ではマイケルが誘拐されたことが大きな騒動になっていました。警察はブルーとマイケルの行方を追います。
立ち寄ったレストランでマイケルはトイレに行くと嘘をつき、警察に通報しようとしますが、ブルーに阻止され失敗します。挙句にレストランにたむろしていた輩からはゲイだと疑われ、暴行を受けるなど散々な目に遭います。銃を突き付けられたまま運転をさせられてきたマイケルのストレスは極度に達していました。小休憩を取るため車を停止させたマイケルは聖なる湖などあるわけがないと吐き捨て、キレはじめますが、不運なことに足を蛇に噛まれてしまいます。
ブルーは動転するマイケルに電気ショックを与えて、毒素を中和します。マイケルはブルーに命を救われました。極悪人だと思われたブルーは両親に早くに死に別れ、養父から虐待を受けて育った孤独な少年でした。マイケルは小児ガンでこの世を去った最愛の兄ジミーのことを思い出します。ブルーはちょうど亡くなったジミーと同じ年頃でした。
二人はアリゾナのフラッグスタッフにたどり着きます。ここからさらにナバホ自治区のあるシップロックを目指します。ブルーの容態は次第に悪化していきますが、あっさりとマイケルを解放すると宣言します。しかしマイケルはブルーを見捨てて帰ることができませんでした。ブルーが肺炎を起こしていることに危機感を覚えたマイケルは地元の病院に忍び込み、抗生物質や点滴薬を盗み出します。マイケルの応急処置によりブルーは一命をとりとめますが、警察はマイケルがブルーの共犯者なのではないかとという疑いをかけ始めます。
テレビではマイケルが病院を襲撃したことが大々的に報じられ、幼き娘を抱えるマイケルの妻は心を痛めます。マイケルは大好きだった兄ジミーについてブルーに語り始めます。長い入院生活に疲れていた兄ジミーは見舞いにやってきたマイケルに生命維持装置を外して欲しいと頼みます。ジミーから自分のためなのだと諭されたマイケルは泣きながら装置を外し、まもなくジミーは息を引き取りました。マイケルは自分の胸に秘めてきたこの悲劇をブルーに包み隠さず話すことができました。
ナバホにはすでに警察が包囲網を巡らしていましたが、マイケルとブルーは途中で出会ったナバホの若者達の手を借り、シップロックにたどり着きます。シップロックにはマイケルが心酔する祈祷師スカイホースが住んでいるはずでしたが、姿が見当たりません。祈祷師の孫娘は精霊が宿るという渓谷にスカイホースがいることを教えてくれました。マイケルが瀕死のブルーを抱えて渓谷を上りきると、そこにはスカイホースが待ち構えていました。
マイケルはスカイホースにブルーを助けて欲しいと懇願します。マイケルはなおもブルーに付き添おうとしますが、ブルーはお供はここまででいいと別れを告げます。二人は固く抱き合います。そしてマイケルは大事にしてきたジミーの形見の指輪をブルーに託すのでした。ブルーはスカイホースに導かれて聖なる湖へと飛び込みました。その後警察に保護されたマイケルはロスに戻り、妻と娘と再会を果たすのでした。
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