ガラスの鍵の紹介:1942年アメリカ映画。「拳銃貸します」が大ヒットしたために続いて作られたアラン・ラッドとヴェロニカ・レイクのコンビ作。ダシール・ハメットの同名小説の映画化で、フィルム・ノワールの名作のひとつになっている。原作の一部は後に黒澤明の「用心棒」に流用された。
監督:スチュワート・ハイスラー 出演:アラン・ラッド(エド・ボーモント)、ヴェロニカ・レイク(ジャネット・ヘンリー)、ブライアン・ドンレヴィ(ポール・マドヴィグ)、ジョセフ・カレイア(ニック・ヴァーナ)、ボニータ・グランヴィル(オパル・マドヴィグ)、モローニ・オルセン(ヘンリー上院議員)、ほか
映画「ガラスの鍵」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ガラスの鍵」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ガラスの鍵の予告編 動画
映画「ガラスの鍵」解説
この解説記事には映画「ガラスの鍵」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ガラスの鍵のネタバレあらすじ:起
ポール・マドヴィグ(ブライアン・ドンレヴィ)は汚れ仕事でのし上がってきた政党のボス。ある街の行政を牛耳っています。彼の考えひとつで組織票が動くため、ここを票田とする上院議員たちもマドヴィグのことを無視できません。
新聞記者から改革派のラルフについて意見を聞かれた彼は、調子に乗って散々悪口をいいますが、すぐそばにいたラルフの娘ジャネット(ヴェロニカ・レイク)から平手打ちを食らいます。
マドヴィグはそれで腹を立てるどころか、その娘の美しさと気の強さにすっかり参ってしまい、たちまち立場を変えてラルフの応援をすることに決めてしまいます。
ガラスの鍵のネタバレあらすじ:承
早速ラルフに食い入ったマドヴィグは人たらしの才能を発揮し、ジャネットとも親しくなります。しかしこの様子に危惧を抱いているのがマドヴィグの腹心であるエド(アラン・ラッド)です。
中流上層に属するラルフ一家と、成り上がり者のマドヴィグでは余りに身分が違うため、何かトラブルが起こることは間違いありません。
その予感は間もなく的中。ジャネットの兄であるテイラーが何者かに殺され、マドヴィグがその犯人だという噂が流れ始めます。
実はテイラーは生前マドヴィグの妹オパル(ボニータ・グランヴィル)と付き合っており、マドヴィグはその交際に反対していました。反ラルフ派の新聞オブザーバーは、その事を報道し、盛んにマドヴィグへの疑惑を書き立てます。
ガラスの鍵のネタバレあらすじ:転
エドはあえてマドヴィグと仲違いし、マドヴィグと対立している裏社会のボスであるニック(ジョセフ・カレイア)と接触。マドヴィグはラルフと手を組んだ事で睨まれており、ニックの手下がテイラーを殺した可能性があったからです。
エドは情報を得ようとしたものの、ニックに反抗的な態度をとったため、拷問を受ける羽目になります。何とか逃げ出し、病院で手当を受けたエドは、その後オブザーバーの社長を自殺に追いやり、オパルが兄を告発しようとした記事を阻止。しかし肝心のマドヴィグ自身が「自分がテイラーを殺した」と告白し、エドの心は動揺します。
やがて彼は「マドヴィグはジャネットをかばっているのではないか?」と考えて調査を始め、ジャネットがマドヴィグへの告発文を地方検事などに送っていたことを知ります。
ガラスの鍵の結末
そのせいもあってか、マドヴィグは起訴されてしまいます。エドはニックの一味を仲間割れさせた後、上手く地方検事を説得してジャネットの逮捕状を作らせ、一緒にラルフの家へ。
エドはあくまでジャネットが犯人だと信じていたのですが、娘が逮捕されると知って、意外にも父親のラルフが自白します。
彼とマドヴィグがテイラーと口論となり、テイラーを殴り倒した時に舗道に頭を打ち、そのまま死んでしまった、というのです。
マドヴィグは真相を知っていながら、自分が罪をかぶろうとしていたのでした。一件落着して安心したエドですが、自分がジャネットを好きになっている事に気づき、街を去ろうとします。
するとジャネットの方でも彼への思いが募り、一緒に連れて行ってくれと部屋にやってきます。その2人の会話を偶然に聞いてしまったマドヴィグは潔くジャネットを諦め、2人を結ばせてやることにするのでした。
以上、映画「ガラスの鍵」のあらすじと結末でした。
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