さよならみどりちゃんの紹介:2004年日本映画。南Q太の同名漫画を実写映画化したラブストーリーです。昼は平凡なOL、夜はスナックで働く女性が恋人のいる男と恋に落ちるなかで揺れ動く心理を描いていきます。本作が映画初主演となる星野真里はオールヌードを披露、濡れ場などの体当たりの演技に挑んでいます。
監督:古厩智之 出演者:星野真里(ゆうこ)、西島秀俊(ユタカ)、松尾敏伸(太郎)、岩佐真悠子(真希)、佐々木すみ江(スナックのママ)、小山田サユリ(ミドリ)、佐藤二朗(スナックの常連客)、諏訪太朗(スナックの常連客)、おかやまはじめ(スナックの常連客)、千葉哲也(スナックの客)、中村愛美(りか)、にわつとむ(加藤)ほか
映画「さよならみどりちゃん」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「さよならみどりちゃん」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
さよならみどりちゃんの予告編 動画
映画「さよならみどりちゃん」解説
この解説記事には映画「さよならみどりちゃん」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
さよならみどりちゃんのネタバレあらすじ:起
「俺は平熱が高くて37度もあるんだぜと自慢していたユタカと初めてヤッた日。ユタカは本当に熱くて、あたしは溶けてなくなった…」
ある冬の夜、平凡なOLのゆうこ(星野真里)はユタカ(西島秀俊)と初めてのセックスをしました。ゆうこはユタカに本気で惚れていましたが、そんなユタカはあっけらかんに「俺、彼女いるから」と語りました。なんでもその恋人は沖縄でタイビングのインストラクターをしているらしく、ゆうこは「それってすごいじゃん」と返すしかありませんでした。ゆうこから彼女の名を聞かれたユタカは「そんなこと聞いてどうすんの?」と言いながらも「みどり」という名だと答えました。
季節は夏へと移ろい、ユタカの働くカフェ「DENPAL’S CAFE」に行ったゆうこは、ユタカから近くにあるスナック「有楽 You Lark」でアルバイトをしないかと持ちかけました。ユタカは残業のないゆうこならできると言い、既に紹介していることまで明かしました。ゆうこはとりあえず店を見てから決めると伝えました。ユタカは店の新入りの真希(岩佐真悠子)という女と親し気な様子でした。
ゆうこは後日「有楽」を訪れ、ママ(佐々木すみ江)の面接を受けました。この店のコンセプトは客をひばり(Lark)のさえずりのようにもてなして日常の疲れを癒してもらうことであり、最新鋭のカラオケ機具を導入していました。ゆうこは自分は音痴だと尻込みますが、店の常連客(佐藤二朗、諏訪太朗、おかやまはじめ)らの後押しもあって成り行きで働くことになりました。初日を終えたゆうこはユタカに愚痴をこぼしますが、ユタカはママから素直でいい子を紹介してくれたと感謝の電話があったことを伝えました。新しい子が来るまでの繋ぎだから頑張れとユタカから背中を押されたゆうこはそのままユタカと愛し合いました。
さよならみどりちゃんのネタバレあらすじ:承
それからというもの、ゆうこは昼間はOL、夜は「有楽」でホステス稼業という二重生活を送ることになりました。ある時、ユタカが真希と同僚の太郎(松尾敏伸)を連れて「有楽」を訪れてきました。ゆうこは真希が来る前にユタカの店で働いていたことから、真希はゆうこのことを「先輩と呼んでいいですか?」「先輩。私、ユタカさんの彼女になりたいんですけどいいですか?」などと言ってきました。ゆうこは自分は1回ユタカに振られた身であることやユタカの彼女の存在を伝えると、真希は「だったら未練がましく、だらだらしないほうが良いんじゃないですか?」と返しました。
翌日、ゆうこのアパートに真希が押しかけてきました。真希はユタカの好物だというハンバーグを作ってゆうこに食べさせ、二人で恋愛話に明け暮れました。帰り際、真希はゆうこと一緒に買い物に行く約束をすると「先輩とだったら、男で張り合ってもいいかな」と言って去っていきました。
その夜、ゆうこ・ユタカ・真希・太郎は皆で飲み明かそうとしましたが、真希は酔いつぶれてしまい、ユタカはタクシーで彼女を送っていきました。太郎は帰ろうとするゆうこに「俺が言うのもなんだけど、ユタカさんはゆうこさんのこと、本当に想っていると思うよ」と声をかけつつ、唐突に「ゆうこさんは綺麗な女だと思うよ。俺、ゆうこさんのこと好きです」とキスしようとしました。そこにユタカが戻ってきて「何やってんだよ」と割って入ると、ゆうこを連れてその場を離れました。ユタカはゆうこに「太郎はやめとけ。ガキだからな」と言うと、「俺は真希とはヤッてないぜ。真希は友達と住んでて、ラブホテルも金がもったいないしな」と語りました。それからゆうこは自宅でユタカと寝ました。
翌日。ユタカはゆうこに自分の父は大の女好きであることを明かし、どこかに自分の妹がいるらしいと語りました。ユタカは「会ってみたいとは思わないけどな」とあっけらかんに語り、その日もゆうことベッドを共にしました。目覚めたユタカは「すげえ変な夢を見た。実はお前が俺の妹だったという夢」とゆうこに話しかけました。その後、ゆうこはママから託されたメロンを持ってユタカの店を訪れました。応対した太郎は「昨日はすいませんでした。酔っぱらってて」と謝り、ゆうこは「可愛い子ぶるな」と笑って許しました。ゆうこはユタカに会うことなく「有楽」に戻り、ユタカは店内から二人の親しげな様子を見つめていました。
さよならみどりちゃんのネタバレあらすじ:転
ゆうこはすっかり「有楽」常連客の人気者となっていました。そんなある日、ユタカの元恋人・りか(中村愛美)がユタカの店を訪れました。ユタカはりかとの再会を喜びましたが、真希は面白くありませんでした。上機嫌のユタカはそのままりかと共に夜の街へと繰り出していきました。
翌朝、ゆうこのアパートにユタカが押しかけてきました。酒を大量に飲んだユタカは勢い任せでゆうこに抱きついて関係を迫り、ゆうこに「お前、太郎とヤってんだろ? 隠すなよ」と言ってきました。りかは妻子ある男と不倫しており、ユタカは一応りかをホテルに誘ったものの「オヤジの後にしたくないじゃん」と断ったことをあっけらかんに話しました。ゆうこは冷たい視線で「つまんないこと言わないでよ。面白くない」と言い放ちました。仕方なくゆうこのアパートから退散したユタカは真希をホテルに誘いました。その後、ユタカから特製カクテルをふるまわれた真希は、ユタカが時々沖縄のみどりに電話をかけていたことを知っていたと明かしたうえで「結局、ユタカさんって誰が一番好きなの?」と問いましたが、ユタカはふざけ半分で「太郎かな」とはぐらかしました。
翌週、「有楽」で働いていたゆうこは真希に電話で呼び出され、真希の高校時代のバンド仲間の加藤(にわつとむ)という男と三人でクラブに行きました。真希はゆうこに、ユタカと寝たことを打ち明け、「ユタカさんって自分勝手なんですよ」と愚痴をこぼしました。複雑な心境になったゆうこは加藤に誘われ、酒の勢いもあって体を許してしまいました。
「有楽」のママは、最近ユタカが訪れてこないことを寂しく思っていました。ゆうこはママにみどりの話をすると、ママはみどりは元風俗嬢でアバズレだと明かしました。ゆうこは唖然としていると、「有楽」に新人として入ってきたミドリ(小山田サユリ)という子を紹介されました。ミドリはみどりとは別人なのですが、複雑な心境に陥ったゆうこは太郎とセックスしてしまいました。太郎が言うには、ユタカは最近荒れまくっており奇行を繰り返しているということ、真希が店を辞めた影響で多忙になってしまったということでした。
さよならみどりちゃんの結末
ある夜、いつものように「有楽」で働いていたゆうこは、ミドリから男運の悪さについて愚痴されました。以前DV癖のある男と付き合っていたというミドリはゆうこに男に殴られたことはあるのか尋ね、ゆうこは「ないよ」と即答しました。その後、常連客の一人(千葉哲也)がゆうこに馴れ馴れしく接し、ゆうこは黙って体を撫でられ続けました。
「有楽」の営業時間が終了した頃、ゆうこはママから、ユタカの店にみどりが来ていたことを告げられました。ゆうこは慌てて外に出ると、ユタカはみどりらしき女性と共にタクシーに乗り込もうとしていました。後を追おうとするゆうこでしたが、先程の客に強引に迫られている間に二人を乗せたタクシーは走り去ってしまいました。必死で走ってタクシーを追いかけたゆうこでしたが追いつくことはできず、疲れ果てたゆうこは夜が明けた頃にアパートに帰り着きました。
玄関では何とユタカが待ちかまえていました。ゆうこは「有楽」を辞めたいとユタカに打ち明けると、ユタカは「いいんじゃない」と答えました。それからゆうこはユタカと激しく体を重ね合い、「溶けてなくならなくてもいい。初めてそう思ったセックスはとても良くて、ユタカはいつもよりゴツゴツしてて、でもとても良くて…」と感じました。セックスが終わった後、ユタカはみどりとの関係が終わったことをゆうこに伝えました。
ゆうことユタカは太郎と共に食事に出かけ、ユタカは「面白いものがある」といって1本のビデオテープを取り出しました。それは何とミドリがAV嬢として出演したアダルトビデオであり、ユタカは「「有楽」のママが見たら腰を抜かすぜ」と二人に語りました。ユタカはゆうこにソープランドで働いてみないか誘いましたが、太郎は「いい加減にしろよ。いつもいつも周りの人を傷つけてばかりで」とユタカに食ってかかりました。ユタカは「怖え~」と軽く受け流し、ゆうこの手を取って逃げ出しました。
ユタカとセックスしたゆうこは帰ろうとしましたが、ユタカは「ねえ、オナニーするとこ見せて」と引き留めてきました。そのまま強引にゆうこを抱いたユタカは「みどりってデキやすい女でさ、2回堕ろしてるんだよ。俺は産みたきゃ産めばって言ったんだけど、慰謝料払えって言ってきたんだよ」と語り始めました。ユタカは「何でこんな話を話してるんだろうかな」と言いつつも真希とセックスしたことをあっけらかんに話し、ゆうこに「お前、太郎とヤったろ? こういう関係もいいよな」と語りました。ゆうこは「私、ユタカのことがめちゃくちゃ好き。ユタカだけなの。だから私のこと好きになってよ」と告げますが、ユタカは煙草をふかしたまま黙して語りませんでした。ユタカは泣き出したゆうこに一言「ほんじゃな」とだけ告げて帰っていきました。
ゆうこはママに「有楽」を辞める意思を伝えました。そして「有楽」で働く最後の夜。これまで音痴であることを理由にカラオケで歌うことを拒否し続けてきたゆうこでしたが、最後は吹っ切れた表情で常連客を前に松任谷由実が荒井由実時代に出した曲「14番目の月」を力いっぱい歌い始めました。
以上、映画「さよならみどりちゃん」のあらすじと結末でした。
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