スプリング 死の泉の紹介:2000年アメリカ映画。小さな田舎町に潜む神秘と恐怖を描いたサスペンス&ホラー。一人息子ニックと旅行中の作家デニスは、道中で車が動かなくなり困っていたロヴェル夫妻の手助けをする。夫妻が何かに追われるように去った後、ニックが彼らの忘れ物に気付いた。住所を頼りに車を走らせ、小さな田舎町スプリングヴィルに到着した親子。しかし住人達は、町のとある秘密を守るため早急に2人を追い払おうとする。一方、モーテルで発見されたロヴェル夫妻は、数時間の間に急速に年老いていた。若者しかいない町。何かを隠している住人達。それらの謎は全て、町の森深くにある泉に隠されていた。
監督:デヴィッド・ジャクソン 出演者:カイル・マクラクラン(デニス・コンウェイ)、アリソン・イーストウッド(ソフィー)、ジョセフ・クロス(ニック・コンウェイ)、ザカリー・アンスレイ(ロバート・ロヴェル/ウッドロウ・ロヴェル)、アーロン・パール(ジョッシュ)ほか
映画「スプリング 死の泉」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スプリング 死の泉」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スプリング 死の泉の予告編 動画
映画「スプリング 死の泉」解説
この解説記事には映画「スプリング 死の泉」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スプリング 死の泉のネタバレあらすじ:起・奇妙な町
2000年のアメリカ。作家のデニス・コンウェイは、13歳の息子ニックと共に車で旅行中でした。山道を走っていると、トラブルで車が動かなくなり困っていたロヴェル夫妻に助けを求められます。何かに怯えているような様子の2人は、手助けしたデニスに礼を言うとすぐに車で去っていきました。
デニス達も出発しようとしますが、ニックがロヴェル夫妻の忘れ物に気付きます。タグに記載されていた住所は、小さな田舎町スプリングヴィル。通り道ということもあり、コンウェイ親子は荷物を届けてやることにします。夜になってようやく到着しましたが、ロヴェル夫妻は不在でした。するとすぐにパトカーがやって来ます。
警官のジョッシュとメーガンに、ロヴェル夫妻のことを説明するデニス。ジョッシュ達は場所を詳しく聞き出すと、そっけない態度でさっさと町から出て行くよう態度で匂わせました。しかしガソリンが無いため、コンウェイ親子は仕方なく車で一夜を明かします。
翌朝、ガソリンスタンドに寄った後、ダイナーに入りました。客はよそ者のコンウェイ親子が珍しいのが、全員注目しています。ニックは外で遊ぶ少年ディランを見つけ、話しかけに行きました。そこで事故に巻き込まれてしまい、ディランを庇ったニックは足を骨折してしまいます。すぐにデニスと医師ソフィーが駆けつけ、病院へ運ばれました。
治療のため、コンウェイ親子は数日間、町に滞在することにします。一方、ジョッシュたち町の男性数人がデニスの証言を元にロヴェル夫妻を追っていました。モーテルで発見された夫妻は急速に年を取り、すっかり老人になっています。怯える彼らに、ジョッシュ達は「誕生日おめでとう」と告げ夫妻を殺害しました。
スプリング 死の泉のネタバレあらすじ:承・誕生会
スプリングヴィルには宿が無いので、デニスは病院で寝起きすることになります。暇つぶしにジョギングに出たデニスは、町中から注目を浴びました。町には若者と子どもばかりが目立ち、老人は1人もいません。警察はデニスについて詳しく調べ上げていました。妻とはニックが3歳の時に死別したこと、昨年アルツハイマーを患っていた母親を亡くしたこと。それを知ったデニスは不信感を覚えます。
更にロヴェル夫妻の夫ウッドロウの弟を自称するロバートから、夫妻が事故によって死亡したと告げられました。しかしこのロバート、実は夫妻の息子だったのです。見た目に親子のような年齢差は感じられません。デニスはそのままジョギングを続けて森に入り泉に近付きますが、ジョッシュが現れ私有地だからと追い払われてしまいました。
夜になり、デニスはソフィーから食事に誘われます。彼女は現在独身ですが、過去に息子を亡くしていると明かしました。デニスとソフィーは互いに惹かれ合います。翌日、夜に町の若者ジャックの誕生会が盛大に行われました。ソフィーはコンウェイ親子を近付けさせないため、睡眠薬を盛って眠らせます。夜通しジャックの誕生日を祝った住人達は、日の出と共に神妙な顔つきになりました。
司会進行役が、ジャックは100歳になったと告げます。ジャックはガソリンスタンドの経営者で親友のガスに伴われ、噴水の中に膝をつきました。そしてガスが頭を押さえつけ、ジャックを溺死させます。この町では、100歳を迎えた者は皆、介添人の力を借りて溺死させられることになっていました。
スプリング 死の泉のネタバレあらすじ:転・町の秘密
翌日。デニスは電話を借りるため、病院内のソフィーの部屋に入りました。机の上にロヴェル夫妻の死亡証明書を見つけたデニスは、首を傾げます。死因は自然死となっており、しかも享年は100歳。デニスが会った時には、とてもそんな年齢には見えませんでした。更に古い写真には現在と変わらないソフィーやガスの姿を見つけ、いよいよ疑問に思います。
やって来たソフィーを問い詰めると、彼女は町の秘密を教えてくれました。町には神聖な秘密があり、それは森深くの泉に関することです。泉は不思議な力を持っていました。泉に身を浸せば怪我はたちどころに治り、泉の水を飲み続ければ年老いることもないのです。それを証拠に、ニックが泉に体を浸すとすっかり怪我は治ってしまいました。
泉のことが世界に知られれば争いが起き、スプリングヴィルに人が押し寄せるのは火を見るより明らか。そのために住人達は、泉の恩恵を受ける代わりに固く秘密を守ってきたのです。泉の水を飲み続ければ永遠に生きることも出来ますが、やはり自然の摂理に反することだとして、生きられるのは100歳までと決められています。
ニックに妻や母と同じような苦しみを味あわせたくないデニスは、町に定住することを望みました。惹かれ合うソフィーと離れたくないというのも本音です。コンウェイ親子が泉の秘密を知ったことはすぐに町中に広まり、デニスとソフィーは町の協議会に呼ばれました。そして条件つきではありますが、定住を認められることになります。
スプリング 死の泉の結末:自然のままに
コンウェイ親子は当面の間ソフィーの家で世話になることに。デニスとソフィーは幸福を楽しみますが、他の住人から信頼を得るのは難しいことでした。デニスはガスと良い友情を築いていましたが、別れは唐突に訪れます。ガスが100歳の誕生日を迎えたのです。
デニスは町の外に出たらどうかと提案しますが、泉の秘密を知る者が逃げ出すとロヴェル夫妻のようにどこまでも追われることになります。ガスは逃げようとは考えておらず、誕生会にデニスを誘いました。
夜、ガスの誕生会が始まります。彼は数日前から泉の水を絶っていた影響で、急激に年老いていました。住人が驚く中パーティーは続き、ついに夜明けがやって来ます。ガスの介添人にはデニスが指名されました。
そこで初めて誕生会の本当の趣旨を説明されたデニスは戸惑いますが、何とかガスの頭を水に押し付けます。しかしやはり殺すことは出来ず、会は中断。住人の批難の中、デニスは急いでソフィーの家に帰りました。
家に帰ったデニスはニックを連行しようとしていたジョッシュと掴み合いの喧嘩になります。ジョッシュが銃を取り出し、デニスは必死に抵抗しました。1発の銃声が鳴り響いた後、倒れたのはジョッシュの方です。腹に被弾した彼はショック状態に陥っていました。
コンウェイ親子とソフィーは急いでジョッシュを泉に運び、彼の傷を癒します。起き上がったジョッシュは、二度とこの町に近付かないことを条件にコンウェイ親子を逃がしてやることにしました。デニスはソフィーに、一緒に行こうと訴えます。しかしソフィーはこの町でしか生きられないからと断りました。
「自然のままに生きてちょうだい」と言ってデニスにキスをするソフィー。デニスは後ろ髪を引かれながら、ニックを連れてスプリングヴィルを脱出しました。親子が車中でこの不思議な体験を語り合い、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「スプリング 死の泉」のあらすじと結末でした。
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