不良少年(ヤンキー)の夢の紹介:2005年日本映画。高校時代、手のつけられない不良だった義家が、そんな生徒ばかりを受け入れる北海道の北星学園余市高等学校に編入し、担任の安達先生の努力もあって、少しずつ変わっていく姿を描いた、義家弘介のベストセラー自伝「不良少年の夢」を映画化した感動作品です。卒業式のシーンに来賓として義家さん本人も登場しています。
監督:花堂純次 出演者:松山ケンイチ(義家弘介)、真野響子(安達俊子)、伴杏里(西崎美紗緒)、片桐竜次(佐古進)、ニ木てるみ(佐古道代)、武藤敬司(山口芳之)、西村雅彦(滝本博)ほか
映画「不良少年(ヤンキー)の夢」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「不良少年(ヤンキー)の夢」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「不良少年(ヤンキー)の夢」解説
この解説記事には映画「不良少年(ヤンキー)の夢」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
不良少年の夢のネタバレあらすじ:起
教師にも親にも見放された長野の不良高校生、義家弘介は、北海道の北星学園余市高等学校に編入します。北星学園余市高等学校は登校拒否や手の付けられない不良高校生の受け皿として、全国から生徒を受け入れていました。義家と一緒に西崎美紗緒も編入していました。二人に安達俊子先生が会い、いろいろな事を話します。
佐古が管理人をする寮に義家は案内されます。寮生たちは内間を除く全員がヤンキーでした。学校が始まり、2年C組となり、安達先生のホームルームが始まると早速、義家と赤堀がにらみ合いを始めます。話をした指導部の岸本先生は「義家は一筋縄じゃいかないな」と愚痴をこぼします。
一方、西崎は女子寮のメンバーらにシメられていました。それを見ていた義家は「なにやってんだ」と言って西崎を助けます。その後、海辺でハーモニカを吹いていた義家に西崎が話しかけてきます。二人で話していると、安達先生がやって来て「義家君、掃除当番でしょう」と声をかけます。
義家が無視して寮に帰ると、安達先生が追いかけてきて部屋で長い時間説得し続けます。とうとう義家も折れ、学校に戻り安達先生と一緒に掃除をします。
不良少年の夢のネタバレあらすじ:承
寮で反抗的な態度をとっていた義家に、3年生の徳永らがやってきて暴行を加えます。義家は抵抗せずやられるがままでした。その後、3日間学校を休んで登校すると、安達先生に何があったか聞かれます。義家は「窓から落ちた」と繰り返しました。
その夜、義家は徳永に報復し滅多打ちにします。しかしリーダー格の鉄に見つかり、外に連れ出されボコボコにやられました。義家は悔しさから涙を流し、両足の爪を全部剥ぎ「落とし前だ」と言って、鉄と徳永の前に自分の脚の爪を落とします。
その後、寮に帰らずブラブラしていた義家は、中年男性と会う西崎を見かけます。話しかけると「実の父、母から悪い父だと聞いていたけど、普通のいい人だった」と西崎が話します。義家は「寮に帰れよ」と言って別れると、自分も了に帰り学校にも登校します。
その後、義家は小さないざこざを起こしながらも学校と寮に溶け込み、寮では鉄ともわかり合うようになり、鉄と義家は両頭の立場になります。そして二人は管理人の佐古に対し、うっぷんを晴らそうと寮で全員を巻き込んで暴れます。この事件で全員退寮になり、先生たちの奔走で滝本博の作った海星寮が面倒を見ることになりました。
不良少年の夢のネタバレあらすじ:転
海星寮にも慣れてきたころ、義家たちは「タイマンNo.1決定戦」という大会を始めます。寮生たちのケンカトーナメントで、予想通り義家と鉄が勝ち残りました。決勝戦では鉄が勝ち、No.1となります。しかし滝本に見つかり全員がホースで水をかけられました。
夏休みになり義家を除く全員は田舎に帰ります。一人でいた義家は、同じように実家に帰らなかった西崎に会います。義家は「母親の顔を知らないんだ。父は、お前は母親が浮気でできた子だ、お前なんか生まれなかった方がいいと言われ、いつもないがしろにされた」と話します。
その後、義家は高熱を出し寝込みます。こんな義家に優しくする滝本を見て、義家は「アカの他人なのに、なんでこんなに優しくできるんだ」と言って泣きます。風邪の治った義家は長野の実家に帰ります。家も門まで来ると、兄弟の中でも自分だけのけ者にされていたことを思い出し、家に入らず寮に戻ります。
海を見ていた義家の目に、入水自殺する西崎の姿が映ります。慌てて飛び込み西崎を助けると「学校をヤメろと言われたけど、あの家には帰りたくない。酒を飲んで、男を次々乗り換える母が嫌いなのに、あんたはお母さんい似てると言われるのが嫌だった」と言います。それを聞いた義家は「オレとエッチするまで死ぬなよ」と言います。
不良少年の夢の結末
寮では滝本がバーベキューをし、安達先生も呼ばれます。義家は完全に心を開き、安達先生に自分の生い立ちを話します。それを聞いた滝本は「他人を思いやる気持ちがあるんだな」と言って喜びます。
2学期が始まり、安達先生が「毎日遅刻する内間君が進級できないかもしれない、ごめんなさい」と皆の前で言います。すると義家が「オレ達はここが最後の学校なんだ、ここに見捨てられたら終わりなんだよ。そんな内間を助けるのが先生じゃないのか」と怒鳴りつけます。安達は「その通りでした、ごめんなさい」と言います。すると「生徒達が、毎日安達を起こしに行こう」といって、クラスが一つにまとまります。
やがて学園祭も終わり、西崎が学校をやめて列車に乗ろうとしていました。義家がやって来て呼び止めると、西崎は「家には戻らず、自分で働いて生きる。エッチの約束守るから」と言って列車に乗り込みます。義家には見送るしかありませんでした。
クラス全員が無事卒業式を迎えました。義家は大学に進学し勉学に励んでいることを安達先生に手紙で告げます。
しばらくして義家がバイク事故で死の淵をさまよいます。見舞に来た安達先生が「死なないで、義家君は私の夢だから」と言うと、義家は「お母さん」とささやきます。
1999年、義家が北星学園余市高等学校に教師として戻って来ました。安達先生に感謝の気持ちを伝えた義家が教壇に立ち、全く話を聞かない生徒達に「お前らが本気でぶつかってきたら、オレは命を賭けてお前らと向き合う、お前らはオレの夢だ」と言います。生徒達は義家の話を真剣に聞いていました。
以上、映画「不良少年(ヤンキー)の夢」のあらすじと結末でした。
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