モスル~あるSWAT部隊の戦い~の紹介:2019年アメリカ映画。アメリカの雑誌「ザ・ニューヨーカー」に掲載され、全米で注目を集めたイスラム過激派組織と特殊部隊との死闘の実話をベースに、「アベンジャーズ」シリーズを手掛けたアンソニー&ジョー・ルッソ兄弟がプロデュースして製作された戦争アクション作品です。
監督:マシュー・マイケル・カーナハン 出演者:スヘール・ダッバーシ(ジャーセム少佐)、アダム・ベッサ(カーワ)、イスハーク・エルヤス(ワリード)、クタイバ・アブデルハック(カマール)、アフマド・ガーネム(シーナーン)、ムハイメン・マハブーバ(アミール)、ワリード・エルガーシィ(アスファハーニー少佐)、ハヤート・カミル(ハヤート)ほか
映画「モスル~あるSWAT部隊の戦い~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「モスル~あるSWAT部隊の戦い~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
モスル~あるSWAT部隊の戦い~の予告編 動画
映画「モスル~あるSWAT部隊の戦い~」解説
この解説記事には映画「モスル~あるSWAT部隊の戦い~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
モスル~あるSWAT部隊の戦い~のネタバレあらすじ:起
イラク第2の都市、北部に位置するモスルは今やイスラム過激派組織・通称Daesh(ダーイッシュ)と特殊部隊SWATとの間で死闘が繰り広げられていました。ダーイッシュは一般人を無慈悲に虐殺し、SWATは相手がダーイッシュと判り次第殺害していきました。
血で血を洗う応酬の中、21歳の新人警官カーワ(アダム・ベッサ)は相棒の警官と共に、ドラッグと武器の違法取引の摘発に乗り出していました。カーワらが容疑者の身柄を確保したその時、ダーイッシュとSWATとの間で銃撃戦が勃発、カーワの叔父が巻き込まれて死亡してしまいました。
銃撃戦はSWATの勝利に終わりました。身を隠していたカーワらはSWATに匿われましたが、カーワらが確保した容疑者はSWATに射殺されました。突然のことに唖然としたカーワでしたが、ダーイッシュが再び来襲する可能性もあることから、カーワらはひとまずSWATについていくことにしました。
カーワはSWATに身の上を明かしました。カーワは自分がクルド人であること、叔父をダーイッシュに殺されたことを明かすと、SWATの隊長であるジャーセム少佐(スヘール・ダッバーシ)はその場でカーワをSWATにスカウトすることを決断しました。カーワは叔父の敵討ちのためにSWAT入隊を受け入れましたが、相棒の警官は加わりませんでした。
モスル~あるSWAT部隊の戦い~のネタバレあらすじ:承
SWATの隊員は隊長のジャーセム少佐の他にも、感情の起伏が激しいものの判断力に優れるサブリーダー格のワリード(イスハーク・エルヤス)、戦闘能力に長けるカマール(クタイバ・アブデルハック)、面倒見のよい兄貴分のシーナーン(アフマド・ガーネム)、まだ若いアミール(ムハイメン・マハブーバ)ら元警官たちで構成されていました。SWAT入隊の条件はダーイッシュに家族を奪われた者ということでした。
とある建物で束の間の休憩をとるSWAT。ジャーセム少佐は「ある任務」のため動いていることを明かしましたが、まだ入隊間もないカーワには任務の内容を明かしませんでした。その時、建物の外で物音がし、様子を見てみるとカーワの相棒警官が発煙筒を焚いて逃げました。
そして1台の車が発煙筒の煙を頼りに現れ、自爆テロを仕掛けてきました。この爆発によりSWAT隊員1名が死亡する事態となり、カーワは相棒のまさかの裏切りをにわかに信じられませんでした。
その後、移動を開始したSWATは途中で両親を亡くした幼い兄弟に遭遇しました。ジャーセム少佐らは兄弟を保護しようとしましたが、兄弟の兄の方は両親から離れたくないと拒否、やむなく弟だけ保護することにしました。
SWATは更に北上して危険地帯を突破しましたが、途中の検問所で連邦警察に止められました。ジャーセム少佐らは警察に賄賂を渡して検問を通過し、この光景を見ていたカーワは疑問に感じましたがジャーセム少佐らはこのことについて説明することはありませんでした。その後、ジャーセム少佐らは検問所近くの夫婦に先程保護した兄弟の弟を引き取ってもらいました。
ジャーセム少佐らの前に別の警察官が現れ、本部に連絡を入れるよう告げてきましたが、ジャーセム少佐は自分たちを見たことは言うなと固く口止めしました。カーワはジャーセム少佐らが本部の命令を無視して独自に動いていること、本部も関与しない特別な任務があることを察しました。
モスル~あるSWAT部隊の戦い~のネタバレあらすじ:転
SWATが再び危険地帯へ入ると、これに気付いたダーイッシュが攻撃を仕掛けてきました。双方の戦闘により民間人に多くの死傷者が出ました。女子供ですら命を落としていく凄惨な光景にカーワはいたたまれない気持ちになりました。
戦闘が終わり、周囲を偵察していたワリードがダーイッシュの基地を発見しました。基地の場所を本部に知らせればジャーセム少佐らは本部の命令違反に問われることとなるのですが、それでも基地を迂回することはダーイッシュを野放しにすることでした。ジャーセム少佐らが判断に迷っていると、そこに敵のドローンが攻撃を仕掛けてきました。SWATは車両1台を破壊されましたが、もう1機飛来してきたドローンは撃墜しました。
ジャーセム少佐らはこの地点に展開しているイランの特殊部隊と接触、部隊を率いるアスファハーニー少佐(ワリード・エルガーシィ)とイラン側が持つ弾薬とSWAT側が有する水タバコの物々交換の交渉に入りました。アスファハーニー少佐の部隊は何人かの捕虜を拘束しており、ジャーセム少佐に「知っている顔」はないか確認してくれるよう求めました。
アスファハーニー少佐の部隊の捕虜の中にはカーワの相棒警官もいました。相棒警官は妻子に危害を加えると脅迫されてやむなくダーイッシュ側に寝返ったことを明かし、ジャーセム少佐は相棒警官の身柄引き渡しを求めましたが、アスファハーニー少佐は「俺の捕虜だ」として応じようとしませんでした。その時、カーワは手にしていたハンマーで相棒警官を殴り殺し、ジャーセム少佐もアスファハーニー少佐もまさかの時代に驚きました。
SWATは水タバコと引き換えにロケット弾を入手しました。カーワの覚悟の程を見たジャーセム少佐は「ある任務」についてカーワに明かすことにしましたが、カーワは今の段階では知りたくないと拒みました。
モスル~あるSWAT部隊の戦い~の結末
ジャーセム少佐らの「任務」とは今から2週間前に本部によって解除命令が下ったものの、ジャーセム少佐は解除命令を無視して独断で続行しているものでした。ワリードはアスファハーニー少佐から入手したロケット弾でダーイッシュの基地を狙いましたが、運の悪いことに弾は何と不発弾でした。
ワリードが不発弾を撃ったことによりSWATの居場所がダーイッシュに特定されてしまい、双方はこれまでになく激しい銃撃戦を繰り広げました。この戦いによりSWAT隊員は次々と命を落としていき、基地を制圧した時点で生き残りはジャーセム少佐、カーワ、アミール、カマール、シーナーン、ワリードらごくわずかとなっていました。
ジャーセム少佐らはダーイッシュの情報を得ようと基地内部を探り始めましたが、ジャーセム少佐は敵が仕掛けていた爆弾の爆発に巻き込まれて命を落としてしまいました。ワリードはまさかの出来事に衝撃を隠せませんでしたが、それでもカーワに励まされて残りの任務を全うすることにしました。
ジャーセム少佐らの「任務」とは、ダーイッシュに拉致されたSWAT隊員の家族を救出することでした。ワリードらは家族たちが拉致されている建物内に潜入、敵兵を密かに殺すとワリードの妻ハヤート(ハヤート・カミル)を救出しました。ハヤートはダーイッシュによって妊娠されられており、ワリードは救出が遅れたことを謝罪しました。
ハヤートらを救い出したSWATは続いてアミールの家族の救出に乗り出すことにしました。アミールの妻は死亡したものの子供がまだ生存しており、拘束場所も既に特定されていました。ワリードはハヤートから逃げないのかと問われましたが、任務を全うする気持ちに変わりはありませんでした。
カーワはアミールに「息子さんに会おう」と声をかけ、残りの任務に参加する決意を新たにしました。
以上、映画「モスル~あるSWAT部隊の戦い~」のあらすじと結末でした。
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