ひかりをあててしぼるの紹介:2015年日本映画。2006年に東京で実際に起きた殺人事件をモチーフにした映画。平凡なサラリーマン・谷中浩平は、ある日友人に誘われた合コンで一人の美女と出会い恋に落ちます。このことがきっかけで、浩平の人生は大きく変わることに…。
監督:坂牧良太 出演:忍成修吾(谷中浩平)、派谷恵美(木下智美)、永山たかし(巧)、桜井ユキ、ほか
映画「ひかりをあててしぼる」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ひかりをあててしぼる」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ひかりをあててしぼる」解説
この解説記事には映画「ひかりをあててしぼる」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
これは実話をもとにした物語です。実際の事件は2006年に東京都渋谷区で起り、殺害現場になったマンションは某所に未だ現存しています。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:chapter1 肌だけは本当
友人の巧(永山たかし)と共に参加した合コンで、美女・木下智美(派谷恵美)に一目ぼれしたサラリーマンの谷中浩平(忍成修吾)。二人はすぐに恋人同士となり、浩平は智美の高級マンションで同棲を始めます。子どもを身ごもったこともあり、二人は入籍することにしました。
しかし出会ってまだ数カ月の二人。智美は、妹の恵美に浩平とは大学時代からの知り合いだと嘘をつくことにします。互いの素性も知らずに結婚を決めたことで、その後の二人に悲劇がおとずれることに…。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter2 入り口が開いた
結婚してしばらくは幸せな日々を送っていた二人ですが、虚栄心の強い智美はしだいに本性をあらわにします。浩平は、智美に弁護士をしていると嘘をついていました。しかし彼がただのサラリーマンだと知ると、「金も肩書もない男と何で結婚しちゃったんだろう…。子どもなんて産んだら私の人生終わってしまう!」と、智美は激怒します。
するとそれまで智美の期待に応えようと頑張っていた浩平が、次第に蓄積していた怒りを爆発させ、カッとなって智美に手をあげてしまいます。殴ってしまった浩平は後悔しますが、智美は泣き止みません。これが、すべてのはじまりでした。
ある日、出かけた智美の行動が気になった浩平が、彼女の携帯に電話を掛けます。しかし携帯はつながらず、浩平は彼女が浮気をしていると疑い、激怒した浩平がまたも智美の顔を殴ってしまいます。智美は警察に連絡をすると言いますが、浩平が彼女の口をふさいで羽交い絞めにし、阻止するのでした。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter3 むらさき色
ある日、智美と浩平はマンションに友人や恵美を招いてホームパーティーを開くことにします。友人たちが帰った後、浩平は智美に「巧に色目使ってだろ!」と文句をつけ、殴りかかりました。その後智美は巧を呼んで、浩平からうけている暴力を打ち明けます。
巧は恵美に連絡をしようとしますが、そのことを強く拒否する智美。巧は事情を聞くために浩平の携帯に連絡をとるのですが、浮気相手と一緒にいた浩平は、巧からの電話を無視するのでした。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter4 人形は笑わない
夜になり、マンションに帰ってきた浩平から巧は話を聞こうとします。しかし浩平は巧をばかにして、二人は口論になってしまいます。すると智美が「私が悪いの!」と言い出し、巧に帰ってもらうよう促しました。
巧が帰った後、浩平は智美にまた暴力をふるいます。この頃から、智美は殴られてもなぜか笑うようになり、それが気持ち悪くて浩平はもっと彼女に暴力をふるうのでした。
智美が動かなくなるまで殴ってしまった浩平は、巧に助けを求めます。巧がマンションに駆けつけると、血を流して動かない智美がいました。巧は警察を呼ぼうとしますが、浩平が「それだけはやめてくれ…」と拒みます。巧は、智美を自分の車に乗せて病院へ運ぼうとしました。すると智美は家に帰ると言い出し、巧は何が何だかわからなくなるのでした。
家に戻ってきた智美が普段通りに接してくる様子が気持ち悪く、しかも笑顔を見せるため、浩平は恐怖を感じます。そして智美の首を閉めようとすると、「今日はやめて!私が死んだらあなたの楽しみそれまでよ。」と言われてしまいます。
浩平はパニックになり自室に閉じこもりますが、智美がドアの前で彼の名を何度も呼びます。それを聞いて、「俺は普通だ…」と錯乱状態になる浩平。それでも智美は「私寂しい…」と、すがるように言い続けるのでした。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter5 私を閉める
浩平は、智美に「別れてほしい!」と頭を下げます。そこには浩平に頼まれてついてきた、巧もいました。「さんざん縛っといてなんなんだよ!」と、智美は怒り出します。「お前の笑顔がもうまともに見れないんだ…」と、ただただ謝る浩平。しかし智美は別れないと言い切り、巧はしばらく浩平を自分の家に泊めることにしました。
巧は、浩平から預かった離婚届を智美に渡します。すると智美は、「あんたみたいな偽善者見てたら吐き気がする。」と、巧を怒らせて自分のことを殴らせようとします。カッとなった巧が智美の首を絞めると、彼女は不敵な笑みを浮かべ、怖くなった巧はマンションをあとにするのでした。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter6 開けない夜
それから何日間か、浩平は巧の家に居ました。これでようやくすべてが終わったと思っていた巧ですが、浩平が荷物をとりにマンションに戻った時、智美にワインボトルで殴り殺されてしまいます。智美から呼び出された巧が部屋に入ると、部屋中血だらけでした。
浩平の死体は、クローゼットに入れられています。「ばれたらアンタと不倫関係にあったって言うから!」と、巧は智美に脅されます。智美はクローゼットの死体に土をかぶせます。「ネットで一番血を吸う土を検索したの。」と、土をかぶせながら死体の浩平に話しかける智美。その異様な光景を巧はただ見つめるだけしかできません。
その後、智美はクローゼットごとのこぎりで切り、のちにバラバラになった浩平の死体が発見されることとなります。
この事件をテレビで見ていた恵美の部屋に巧がやってきます。恵美は智美の居場所を尋ねますが、巧は「知らない。」と答えました。巧は、智美が浩平からDVを受けていたこと、そして智美の異常な行動を話して聞かせました。恵美は、なぜそんな話を今更自分にするのかと尋ねます。すると巧は何も答えず、恵美の部屋を後にするのでした。
ひかりをあててしぼるのネタバレあらすじ:Chapter7 わたしだけ
幼少期、智美は父親から暴力を受けていました。そのたびにクローゼットに隠れていた智美。
ある日、智美の腕を掴む父親に恵美が「何で私じゃないの?」と強い口調で訴えます。すると父親は、何もせずにどこかへ行ってしまいました。智美は「ありがとう。今更だけど、うれしかった…」と恵美に礼を言います。
その時のことを思い出す恵美。一方、タクシーで逃亡を図る智美は不敵な笑みを浮かべているのでした。
以上、映画「ひかりをあててしぼる」のあらすじと結末でした。
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