のるかそるかの紹介:1989年アメリカ映画。競馬狂いのタクシードライバー、トロッターは、妻のパムとギャンブルを慎むと約束したが裏情報を得てその翌日には大穴を当てる。その後も彼は大穴を引き当て続けるがそれがやっかみを買い、妻や友人達との亀裂は深まっていく。しかし友人の借金を肩代わりし、儲けを清算した時、彼の中で何かが変わっていく。競馬を巡り、変わっていく人間関係を描いたコメディ映画。
監督:ジョー・ピトカ 出演:トロッター(リチャード・ドレイファス)、ルーニー(デヴィッド・ヨハンセン)、パム(テリー・ガー)、ヴィッキー(ジェニファー・ティリー)、馬券の窓口担当者(ロビー・コルトレーン)ほか
映画「のるかそるか」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「のるかそるか」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「のるかそるか」解説
この解説記事には映画「のるかそるか」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
のるかそるかのネタバレあらすじ:第1幕
タクシードライバーのトロッターは。レストランで妻のパムと会食、ギャンブルを慎む誓いを立てます。しかしその晩、友人のルーニーのタクシーに乗った二人の男性が、翌日のレースで必ず勝つ馬の事を話し合います。会話を録音するのが趣味であるルーニーからその録音テープを貰ったトロッターは、パムとの約束を破り、ルーニーと共に競馬場に赴きます。競馬場は、ジンクス、験を担いで賭け事に熱中している人達で溢れかえっていました。トロッターはそんな彼等を見てギャンブルは非生産的で先が無いと嘆きながらもトイレで、競馬場の高級サロンジョッキークラブに入れるような幸運を神に祈ります。件の馬は勝つ目無しと予想された大穴でした。タクシーで会話をしていた調教師達が馬券を買い、オッズが大幅に減ります。ここで賭け事に手を出せば離婚の危機ですが、トロッキーは彼等の行動から間違いないと確信します。トロッターは周りどころか売り場の係員すら馬鹿にされつつも、一口50ドルという大口の馬券売り場で馬券を買います。彼はその馬券を握り締め、観客席で馬場が最もよく見える最前列に出ます。レースがスタートし、件の馬は先行逃げ切りのままゴールし、写真判定に持ち込まれます。結果はトロッターの買った馬の勝利で彼は見事に大穴を引き当てました。トロッターは大はしゃぎで係員に自慢顔で引き換えを要求します。
のるかそるかのネタバレあらすじ:第2幕
手に入れた大金は靴の中に隠し、馴染みの酒場に行きます。酒場には純朴そうなな少女を引っ掛けて来た男を始め、常連客が揃っていました。しかしルーニーを始め、皆はふくれっ面で一人勝ちしたトロッターを妬みます。トロッターはそれに怒りながら店を出て、調教師達の所に向かいます。調教師達は最初彼を警戒しますが、トロッキーに感謝され、録音したテープを返されると、気をよくして次の大穴の情報をくれます。トロッキーは場内の売店で、ウェイトレスがその大穴に幸運があるような予言めいたものを言うので、またも大口馬券売り場で大穴に大金つぎ込みます。そこにルーニーが、負けの分を取り戻そうとテープで調教師達を脅さないかと唆しに来ましたが、トロッターがテープを渡した事教えると、自棄のようにトロッターと別の馬を買いました。レースが始まり、またもトロッターは大穴を引き当てました。更に大金を手に入れたトロッターはネクタイを締め、念願のジョッキークラブを訪れました。周囲の金持ち達は彼を小馬鹿にします。しかし誰も彼もがギャンブル狂でトロッキーとさして変わりありませんでした。今度のレースでどの馬に賭けるか話を聞くと、相席金持ちとその愛人ヴィッキー、隣席の夫人が1頭の馬を挙げます。トロッキーはまたも運命を感じ、その馬の馬券を買いに行きます。しかし、馬券売り場直前で警察の誤認逮捕受けます。近くにルーニーは居ましたが彼はトロッキーを助けず、トロッキーはそのまま警備室に連行されていきます。そこで彼は、テレビ中継の音声で買う予定だった馬の騎手が接触事故で落馬した事を知り、買えなかった事に幸運を感じます。無事釈放され高利貸しがトロッキーに声を掛けてきますが、彼は競馬場のアナウンスで呼び出され、パムからの電話を受けます。ギャンブルに興じている彼をパムはなじり、離婚を持ち出します。トロッキーは必死に弁解し、大儲けしている証拠を見せるとパムを競馬場に呼び寄せました。電話が済むと、高利貸しがまた声を掛けてきます。彼はルーニーの借金が限界を越えたので探している所でした。トロッキーがルーニーを探しに酒場に行くと、純朴だった少女が負けを取り返そうと貯金を下ろすと喚いていた所でした。トロッキーはルーニーが居ない事を確認すると、今度は医務室に向かい売血をしているルーニーを見付けます。彼は、一人で勝ち続けているルーニーに不満を持っていました。トロッキーは何も言わずルーニーと別れ、看護士に希少な血液だと行って彼に20ドル渡してくれと頼みます。しかし、彼のは本当に希少な血液なので75ドルで買い取られていましたので金を渡さず医務室を後にします。
のるかそるかのネタバレあらすじ:第3幕
競馬場にパムが来て、ギャンブルで摩る前に金を出せと迫ってきたのでその場から逃げ出します。トロッキーはまたも大口馬券売り場に行きます。係員は彼が何を買うのか興味津々でした。何も決めていなかったトロッキーは、場内で人々に何を買うかを聞いて回り、誰も選ばなかった馬にまたも大金をつぎ込みました。係員がその男気を賞賛し、特別に警備員を彼につけます。ジョッキークラブでトロッキーがその馬券をパムに見せると、パムは気も狂わん限りに怒り出します。結局神経が持たないと彼女は出て行ってしまいました。周りの金持ち達もトロッキーの買い方に一目置きます。レースが始まり、あまりの緊張にトロッキーは、テレビではなく手近な双眼鏡を取り直接レースを見ます。トロッキーは気も遠のきそうな声援を上げ馬を応援します。そしてレースはトロッキーの買った馬が勝ち、またまた大穴を当て、更なる大金を得ました。大はしゃぎするトロッキーでしたが、周囲はそれを白い目で見ます。誰もがトロッキーを煙たがり、何故勝ち馬を教えなかったとなじります。トロッキーは誰も賭けなかった馬に賭けたのだと自慢しますが最早彼は嫌われ者でした。はしゃいだ時にグラス等壊した事を理由に、彼はジョッキークラブを追い出されました。トロッキーは馬券を換金しに行く為、警備員に100ドルを渡し1日専属に雇います。そこに金貸しと捕まったルーニーがやってきます。ルーニーはまたも大負けし、自分を負け犬だと自虐します。そこでトロッキーは、ルーニーの借金を自分が肩代わりすると宣言します。トロッキーは馬券を換金し計算を始めます。税金、ローン、ジョッキークラブの弁償、そしてルーニーの借金。その結果、儲けは殆ど残らない事が判りました。トロッキーはそれでもパムに電話し大穴で大金を手に入れた事を報告しますが、パムは酒に溺れるやると宣言してきました。ギャンブル狂いのトロッキーに見切りを付けたいが別れられないと彼女は愚痴り、ワインを買ってきてと言って来ます。トロッキーが家に帰ると、パムは完全に酔っていました。彼は彼女に高価なネックレスを買ってきてプレゼントしますが彼女は喜びもせず、儲けた大金を見せても紙屑にしか見えていませんでした。パムはそのまま酔い潰れてしまいます。不意にトロッキーの目にトランプの束が目に映ります。一枚引き抜くとクラブの5が出ます。占いでは結婚や友情等を意味する事の多いカードでした。
のるかそるかのネタバレあらすじ:結末
トロッキーが酒場に戻ると皆が彼を絶賛します。ルーニーが肩代わりの一件を触れ回ったようでした。盛り上がる酒場にツキが絶好調のトロッキーは、皆から金を集めて1点賭けをする事を宣言します。それを聞いた瞬間、酒場の皆は一気に冷めて彼から離れていきました。トロッキーが一人競馬場をうろついていると、ジョッキークラブで相席なったヴィッキーが近付いてきます。彼女は金と愛、両方欲しいから今の彼氏を選んだといい、今度はトロッキーに乗り換えようとします。しかしトロッキーは妻が居ると丁寧に断ります。そこにルーニーが来て次のレースの話をします。トロッキーは、ベンチの後でいななく馬に目を付けます。ルーニーも流石に止めますが、トロッキーは聞き入れません。発券場の係員は、トロッキーがまたも無茶な賭けをしに来ると信じていたようで、胃薬を飲んで待っていました。トロッキーは借金やネックレス代等を差し引いた手持ち全てを賭けます。係員が真摯なまなざしで手続きする中、トロッキーが大金をつぎ込んだ事でオッズは大幅に落ちました。トロッキー達がレースを見に馬場に向かうと、誰もが彼に賞賛を向けます。そして彼が一点賭けに大金をつぎ込んだ事を報告すると、皆歓声を上げました。それは今までと違い、彼の負けを望むのではなく、彼の勇気を称えるものでした。トロッキーの隣で、数時間前は純朴だった少女が最後の200ドル分の馬券を握り締めて居ます。周囲はギャンブルの熱気が立ち上っています中、トロッキーは穏やかな顔をしていました。ルーニーの借金を返し、ヴィッキーという友達も出来た、彼は今日は良い日だと言いました。レースも進み、少女の彼氏はギャンブルに染まりつつ彼女を見て、少女の賭けた馬が負けるように祈ります。ヴィッキーは彼氏を捨てて無一文の男を選ぶ事を誓います。少女はいつの間にか、自分の200ドルを諦めて彼氏の馬を勝たせてと祈っていました。そしていつしか、誰もがトロッキーの買った馬を応援します。レースはその馬ともう一頭が並んでゴールし判定待ちになりました。トロッキーは結果が出る前に勝った事を確信していました。そこにパムが氷嚢を片手に現れます。その首にはプレゼントのネックレスが掛かっていました。トロッキーはあっさりと全額賭けた事を言います。パムは二日酔いの痛む頭に氷嚢を乗せながら、たかが金よ言いました。レースの結果はトロッキーの買った馬が1着でした。まるで場内が彼を祝福するように大騒ぎでした。トロッキーはその歓声の中、清清しい笑みを浮かべます。彼は大金よりも価値あるものを沢山手に入れた事を彼は実感していました。
この映画の感想を投稿する