アメリカ アメリカの紹介:1963年アメリカ映画。19世紀末のトルコを舞台に、見果てぬ大国・アメリカ行きを目指す一人のギリシャ人青年を描いた作品です。エリア・カザン監督自らの実体験を基に、自ら書き下ろした小説を映画化したものです。
監督:エリア・カザン 出演者:スタティス・ヒアレリス(スタブロス)、フランク・ウォルフ(バルタン)、ハリー・デイヴィス(イザーク)、グレゴリー・ロザキス(ホハネス)、ルー・アントニオ(アブドゥル)、リンダ・マーシュ(トムナ)ほか
映画「アメリカ アメリカ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アメリカ アメリカ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アメリカ アメリカ」解説
この解説記事には映画「アメリカ アメリカ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アメリカ アメリカのネタバレあらすじ:起
1896年、トルコがかつてオスマントルコ帝国だった頃。カッパドキア付近の貧しい村に住むギリシャ人青年スタブロス(スタティス・ヒアレリス)は、同胞のギリシャ人やアルメニア人が帝国から虐げられている様を目の当たりにしてきました。そんなある日、スタブロスは親友のアルメニア人バルタン(フランク・ウォルフ)から遥か遠い自由の国アメリカの話を聞き、強い憧れを抱くようになっていきました。しかしそんな時、バルタンが帝国の圧政に反抗したために殺害され、スタブロスは思い切って見果てぬアメリカへ旅立つ決心をしました。
アメリカ アメリカのネタバレあらすじ:承
スタブロスはある日、足を引きずりながらアメリカを目指して旅をしているアルメニア人ホハネス(グレゴリー・ロザキス)と出会い、ホハネスが素足だったことからスタブロスは靴を与えてあげました。スタブロスの父イザーク(ハリー・デイヴィス)は我が子のアメリカ行きを許可、まずはスタブロスに首都コンスタンチノープル(現在のイスタンブール)で敷物商を営む従兄弟のオデッセ(セイラム・ラディック)を頼らせることにしました。しかし旅の途中、スタブロスは立ち寄った先で悪どいトルコ人アブダル(ルー・アントニオ)に騙されて全財産を奪われてしまい、無一文となってコンスタンチノープルにたどり着きました。オデッセはスタブロスの状況を知ると、彼を町の金持ち(ポール・マン)の娘トムナ(リンダ・マーシュ)と結婚させようとしました。しかし、どうしてもアメリカへ行きたいスタブロスは申し出を断り、オデッセのもとから追い出されてしまいました。
アメリカ アメリカのネタバレあらすじ:転
住む当てのないスタブロスは港の運搬夫の仕事を得て、ただひたすらアメリカへ行くという夢を叶えるために過酷な重労働にも耐え続けました。しかし、劣悪な労働環境の割には稼ぎは微々たるものでした。ある日、スタブロスは当局と革命家らとの銃撃戦に巻き込まれて重傷を負い、何とかオデッセのもとに転がり込んで助けを求めました。スタブロスはトムナとの婚約話を受け入れますが、スタブロスのアメリカへの想いは変わらず、スタブロスは遂にトムナに本心を打ち明けて渡航費を工面してもらい、ようやくアメリカに向かって出発しました。途中でスタブロスはホハネスと再会を果たし、彼がアメリカで雇ってもらうことが決まっている靴磨きの一団に交じって船に乗り込みました。
アメリカ アメリカの結末
スタブロスは、裕福なアルメニア系のアメリカ人ビジネスマン(ロバート・H・ハリス)の妻(キャサリン・バルフォー)の協力を得て、アメリカで雇用先を斡旋してもらえる手筈を整えましたが、途中でトラブルが起こったため雇用話も吹き飛んでしまいました。更には、スタブロスは正式な入国手続きをしていないためアメリカ本土に上陸できない可能性まで出てきました。そんな時、肺結核を患い余命が長くないことを悟ったホハネスが自分の入国手続きの書類をスタブロスに託し、自らは海に身を投げて代わりにスタブロスをアメリカへ上陸させました。ニューヨークに上陸したスタブロスはこの地で靴磨きとして再出発、いつの日か家族をこの地へ呼び寄せるために懸命に働き始めました。
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