吸血怪獣ヒルゴンの猛襲の紹介:1959年アメリカ映画。巨大化したヒルが次々と人間を襲っていくSFホラー。密猟者のレムは、ある夜沼で謎の巨大生物を目撃した。仲間に訴えてみるが信じて貰えず、その後沼地で変死体となって発見される。その遺体には、タコの吸盤によって傷つけられたかのような痕が残っていた。猟区管理人のスティーブとその恋人ナンは、事件を解決するため沼の調査に出かける。何も見つけられない中、次々と近隣住人が行方不明になっていった。実は沼には巨大なヒルが潜んでおり、人間を沼の底に引きずり込んで生き血を吸っていたのだった。ナンの父で医師のグレイソンは、沼をダイナマイトで爆破するという作戦を思いつく。別題は「吸血怪獣ヒルゴン」「巨大ヒルの襲撃」。
監督:バーナード・L・コワルスキー 出演者:ケン・クラーク(スティーブ・ベントン)、イヴェット・ヴィッカーズ(リズ・ウォーカー)、ジーン・ロス(コヴィス保安官)、ブルーノ・ヴェソタ(デイブ・ウォーカー)、ジャン・シェパード(ナン・グレイソン)ほか
映画「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」解説
この解説記事には映画「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
吸血怪獣ヒルゴンの猛襲のネタバレあらすじ:沼の巨大生物
舞台は1950年代のアメリカ、フロリダ州の田舎町。ある夜、カワウソの密猟をしていた町の住人レム・ソーヤーは、沼で謎の巨大生物を目撃します。驚いた彼がすぐに発砲すると、その生物は水中に逃げていきました。レムは酒場でその話をしますが、誰も信じてくれません。
酒場の主人デイブ・ウォーカーは、年若い妻リズに手を焼いていました。デイブはリズを心から愛していましたが、まだ若いリズは年上で太っているデイブを邪険に扱っています。その夜もデイブを無視し、さっさと1人で出かけてしまいました。
一方、猟区管理人のスティーブ・ベントンは、婚約者のナン・グレイソンを連れて沼地のパトロールをしていました。密猟者に目を光らせていると、突然リズの悲鳴が響きます。慌てて駆けつけると、レムの変死体が発見されました。
検視官はワニに襲われたのではないかと考え、事故死と判断します。納得出来ないスティーブは保安官のコヴィスに、ナンの父で医師グレイソン博士の考えを伝えました。グレイソン博士はレムの遺体に残っていた傷跡から、巨大なタコかイカの仕業ではないかと考えているのです。
レムの遺体には吸盤で傷つけられたような痕がありました。しかしコヴィスは、海の生き物がこんな内陸にいるはずがないと相手にしません。
吸血怪獣ヒルゴンの猛襲のネタバレあらすじ:巨大生物の正体
翌日。スティーブとナンはボートで沼の調査をしてみましたが、特に変わったものは見つかりませんでした。一方、リズはレムの事件以降何度もデイブに引越しを迫っていました。しかしデイブとしては、住み慣れた土地を離れるつもりはありません。デイブが配達に出かけると、常連客のカルがやって来ました。
リズとカルは不倫関係にあります。2人は沼へ出かけてキスを交わしました。そこへデイブがショットガンを持って現れます。裏切りに激怒したデイブは、リズとカルをショットガンで脅して沼の岸に立たせました。そしてそのまま沼へ入るよう命令します。
リズ達は互いに責任を押し付け合い、悲痛な声でデイブに許しを請いました。元々殺すつもりなどなかったデイブは銃を下ろし、2人に岸へ上がるよう言います。その瞬間、リズ達の背後から巨大なヒルが現れました。2匹のヒルはリズとカルに襲い掛かり、2人を水中へ引きずり込みます。
衝撃の光景を目撃したデイブは、事実ありのままをコヴィスに伝えました。すぐに捜索が始まりますが、リズ達の遺体は発見されません。コヴィスはデイブが2人を殺害したのだと決めつけ、留置場に連行させました。失意と恐怖の中、デイブは首を吊って自殺してしまいます。
吸血怪獣ヒルゴンの猛襲のネタバレあらすじ:続く犠牲者
リズ達の行方不明を受け、グレイソン博士は沼にダイナマイトを仕掛けてみようと発案します。グレイソン博士は自殺する直前のデイブと会って話していました。デイブはショック状態で、何かに酷く怯えていたそうです。このことから、グレイソン博士はデイブの話が真実だと確信していました。
早く沼に潜む巨大ヒルを退治しなければと訴えますが、スティーブは反対します。スティーブもリズ達を殺害したのはデイブだと考えていました。スティーブは、本当に巨大なヒルがいるのなら、何故自分とナンは襲われなかったのかと尋ねます。グレイソン博士は、おそらくヒルは夜行性で、日中は沼の底に潜んでいるのだろうと仮説を立てました。
爆発で気絶させられれば、水面に浮かんで来るだろうと話すグレイソン博士。しかし自然保護の観点から、絶対に賛成出来ないとスティーブも譲りません。ナンも頑固なスティーブに苛立ちを見せました。事態が全く進展しないまま、次の犠牲者が出てしまいます。沼地に住むサム・ピータースとスリム・リードが、沼で行方不明になったのです。
報奨金目当てでリズ達の遺体を捜索していた彼らは、ヒルに襲われ水中に引きずり込まれました。ヒルは水中の洞窟にサム達を連れ去ります。洞窟にはリズとカルの姿もありました。彼らは生きたままヒルに血を吸われ続けています。
吸血怪獣ヒルゴンの猛襲のネタバレあらすじ:ダイナマイト爆破計画
サム達の行方不明を知り、町の有志で捜索が始まりました。しかし2人は一向に見つかりません。この期に及んでも、スティーブは2人の行方不明を事故か迷子によるものだと考えていました。沼を捜索した住人は、水中に生き物が一切いないのはおかしいと口にします。
普段はいるはずのワニも魚も全く見当たりませんでした。スティーブは汚染の可能性を考え、水質調査をすべきかも知れないと言い出します。グレイソン博士はダイナマイトによる爆破を再び提案しますが、スティーブは却下しました。
頑固なスティーブに呆れたグレイソン親子は、翌日彼に内緒で沼にダイナマイトを仕掛けます。水中でダイナマイトが爆発すると、カル、サム、スリムの遺体が水面に浮かび上がって来ました。
吸血怪獣ヒルゴンの猛襲の結末:巨大ヒルとの決戦
検死解剖の結果、カル達の死因は溺死でも射殺でもなく、血液を吸い取られたことだと判明しました。喉に巨大なヒルに吸われたかのような傷跡も確認されます。更に検死解剖時の3人は、死後硬直の初期段階にありました。つまり行方不明になってから数日間、3人は水中で生きていたことになります。
スティーブは、水底に洞窟があるのかも知れないと考えました。3人はそこに囚われ、死ぬまでヒルに血を吸われたのだろうと。グレイソン博士は、リズはまだ生きているかも知れないと言いました。そこでスティーブと共に海軍で訓練を受けた友人マイクを呼び、沼に潜ってみることにします。
沼に潜ったスティーブとマイクは、現れた2匹の巨大なヒルにそれぞれ深手を負わせました。その最中に洞窟から滑り落ちたリズの遺体が浮き上がって来ます。マイクが水底に強力な爆薬を仕掛け、スティーブがスイッチを押しました。水柱が上がった後、巨大なヒルの死体が水面に浮き上がります。
スティーブとナンが無事を喜び合い、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「吸血怪獣ヒルゴンの猛襲」のあらすじと結末でした。
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