戦場の紹介:1949年アメリカ映画。第二次世界大戦末期、ドイツ軍がベルギーで展開した反撃作戦「バルジの戦い」を戦ったアメリカ軍のある部隊の戦いに焦点を当てた戦争ドラマです。アカデミー賞で6部門にノミネートされ、うち脚本賞と撮影賞(白黒)の2部門を受賞しています。
監督:ウィリアム・A・ウェルマン 出演者:ヴァン・ジョンソン(ホリー上等兵)、ジョン・ホディアク(ドナルド・ジャーヴェス)、リカルド・モンタルバン(ジョニー・ロドリゲス)、ドン・テイラー(スタンディファード伍長)、ジェームズ・ホイットモア(キニー二等軍曹)、ブルース・カウリング(ウォロヴィッツ軍曹)、ダグラス・フォーリー(キップ・キプトン)、デニーズ・ダルセル(デニーズ)、リチャード・ジャッケル(ベティス)、スコッティ・ベケット(ウィリアム・J・フーパー二等兵)、ブレット・キング(ティース少尉)ほか
映画「戦場」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「戦場」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
戦場の予告編 動画
映画「戦場」解説
この解説記事には映画「戦場」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
戦場のネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦末期の1944年12月、フランスのアメリカ陸軍基地に駐留する第101空挺師団には、キニー二等軍曹(ジェームズ・ホイットモア)、負傷から回復したホリー上等兵(ヴァン・ジョンソン)、ウォロヴィッツ軍曹(ブルース・カウリング)、スタンディファード伍長(ドン・テイラー)、ジョニー・ロドリゲス(リカルド・モンタルバン)、キップ・キプトン(ダグラス・フォーリー)、通訳のドナルド・ジャーヴェス(ジョン・ホディアク)らに加えて第372歩兵連隊から補充兵として配属されたジム・レイトン二等兵(マーシャル・トンプソン)とウィリアム・J・フーパー二等兵(スコッティ・ベケット)も加わっていました。
ある日、キニー率いる部隊はベルギーへの移動命令を受けました。帰国を心待ちにしていたホリーたちは戸惑いながらもトラックに揺られて移動することとなりました。
途中の町ベルギー・バストーニュに到着したキニーの部隊は子供からお菓子をせがまれ、戦争孤児となった子供たちの面倒を見ている女性デニース(デニーズ・ダルセル)の厚意で屋内で暖を取ることになりました。
その時、上空のドイツ軍機から「第101空挺師団を歓迎する」というビラがばらまかれ、ジャーヴェスは自分たちは極秘任務だったにも関わらず敵に作戦がバレてしまったことに気付きました。
戦場のネタバレあらすじ:承
キニーの部隊は霧が晴れるまでバストーニュに滞在することにしましたが、別の部隊の情報でドイツ軍の侵攻が始まったことを知って移動することにしました。
翌日、キニーの隊は霧の立ち込める森の中に布陣し、ティース少尉(ブレット・キング)率いる第3小隊が偵察することになりました。町の鳥小屋で卵を手に入れていたホリーはヘルメットをフライパン代わりにして焼こうとしましたが、状況が目まぐるしく変わるので中々調理することができませんでした。
ホリー、キップ、レイトンはアメリカ兵に扮した敵兵に気を付けろと言われて道路封鎖の見張りに就きましたが、まんまと敵兵の侵入を許してしまいました。一方、ホリーから卵を預かったベティス(リチャード・ジャッケル)は体調を崩したスタンディファードを気遣っていました。
翌朝、森には雪が降り始めました。敵兵は橋を爆破しており、キニーの隊らは敵の砲撃を受け、フーパーが戦死してしまいました。やがて本格的に敵の攻撃が始まり、ホリーは敵兵の正体に気付いて反撃しましたが、ロドリゲスは銃撃を受けて戦死してしまいました。
負傷したウォロヴィッツはスタンディファードらと共に野戦病院に運ばれましたが、後になったホリーはキニーから野戦病院までもが敵の手に落ちて、ウォロヴィッツやスタンディファードも命を落としたようだと告げられました。
戦場のネタバレあらすじ:転
後に「バルジの戦い」と呼ばれることとなるドイツ軍の反攻作戦は当初はドイツ軍の優勢に進み、アメリカ軍は苦戦を強いられました。森に潜んだキニーの隊は敵兵を捕らえて捕虜にし、負傷したハンセン(ハーバート・アンダーソン)らを町の病院に運んだホリーらは久しぶりに温かい食事を与えられました。
程なくして、ドイツ軍の将校が現れ、アメリカ軍の指揮官に対して降伏を勧告してきましたが、アメリカ軍側は断固として拒絶しました。従軍牧師(レオン・エイムズ)は隊員たちを前に「この戦争は必要だったか?」という問いに答え、ナチス・ドイツのせいで何百万人もの命が奪われたがために選択肢はなかったと語り、悪天候が回復することを願い兵士たちと共に祈りを捧げました。
しかし、その後も天候は回復する兆しすらなく、アメリカ軍の弾薬や燃料、物資も底を尽きようとしていました。そしてバストーニュも攻撃されてベティスが戦死、森に潜むキニーの隊らは白兵戦を覚悟しました。
戦場の結末
その時、雲の切れ目から太陽の光が差し、ようやく天候が回復してきました。これと共に大量の物資を積んだアメリカ軍の輸送機が飛来、大量の燃料や食料、弾薬を確保した隊員は一転して反撃に出ました。
キニーの隊もハンセンが復帰、一転して連戦連勝の戦果を挙げていきました。そしてアメリカ軍は重武装の機甲部隊を投入、アメリカ軍を含めた連合軍は「バルジの戦い」に勝利を収めました。
ティース少尉は指揮官と共にジープに乗って走り去り、小隊を整列させたキニーは前線には向かわずにバストーニュに戻ることにしました。仲間たちの喜ぶ姿を見たキニーは微笑みを浮かべ、前線に向かう部隊とすれ違いながら隊列を整えて行進していきました。
以上、映画「戦場」のあらすじと結末でした。
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