ブルー・バイユーの紹介:2021年アメリカ映画。幼い頃に韓国からアメリカに養子に出されたアントニオは、アメリカ人女性と結婚し子供も生まれる予定です。しかし、警官ともめて逮捕され国外退去の危機にさらされます。アントニオは家族と自分を守るために弁護士を雇いアメリカに残ろうとしますが、彼の試みはうまくいくのでしょうか? ジャズの町ニューオーリンズを舞台に、アジア系男性の命をかけた闘いが見どころの映画です。
監督:ジャスティン・チョン 出演:ジャスティン・チョン(アントニオ・ルブラン)、アリシア・ヴィカンダー(キャシー・ルブラン)、マーク・オブライエン(エース)、リン・ダン・ファン(パーカー)、エモリー・コーエン(デニー)、シドニー・コワルスキ(ジェシー・ルブラン)、ヴォンディ・カーティス=ホール(バリー・バウチャー)、ほか
映画「ブルー・バイユー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブルー・バイユー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブルー・バイユーの予告編 動画
映画「ブルー・バイユー」解説
この解説記事には映画「ブルー・バイユー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブルー・バイユーのネタバレあらすじ:起・逮捕と国外追放の危機
アントニオ(ジャスティン・チョン)は韓国で生まれ、3歳でアメリカの白人家庭に養子に出された韓国系アメリカ人です。現在はシングルマザーで看護師のキャシー(アリシア・ヴァイキャンデル)と結婚し、娘ジェシーと3人でルイジアナ州ニューオーリンズに暮らしています。
ジェシーはキャシーの前夫である警察官のエース(マーク・オブライエン)との間にできた子供です。
現在の収入では不十分だと、アントニオはジェシーを連れて面接を受けますが、窃盗の前科があるため採用されません。彼は、妊娠中の妻キャシーのいる病院を訪れます。そこでアジア系の女性パーカー(リン・ダン・ファム)に出会います。その後、アントニオはジェシーを連れてバイクで仕事場であるタトゥーショップに向かいます。
仕事の後、アントニオとジェシーはバイユー(アメリカ南部の川や沼)で遊びます。その後二人はキャシーと合流し、ミシシッピ川のほとりで過ごします。
キャシーは、アントニオが他の仕事を探していること、面接がうまくいっていないことを知り、夫を励まします。キャシーの前夫エースがしつこく電話してくるため、キャシーは迷惑な様子です。
アントニオ、ジェシー、キャシーはスーパーで買い物中に、エースと出くわします。エースは自分の娘であるジェシーに話しかけるものの、彼女は拒絶。そしてその場を去ろうとしたアントニオたちでしたが、エースの同僚警官デニー(エモリー・コーエン)はアントニオに対し、反抗的な態度を取ったとして逮捕します。
キャシーは保釈金を払い留置されたアントニオを訪ねると移民局に移送されたと聞きます。その後アントニオは釈放され、二人は弁護士の元を訪れます。そこで弁護士は、政府はアントニオを強制送還する可能性があると警告されます。
アントニオと妻は納得いきませんが、弁護士が言うには、アントニオの犯罪歴と、30数年前の養子縁組の書類に不備がみつかったと言います。弁護士は、自主的に韓国に帰るか、法廷闘争に持ち込むかのどちらかを選ぶよう言います。
また、法廷闘争するには最低でも5000ドルが必要だと言われます。しかし、妊娠、出産などで一家にはそんな大金はありません。ジェシーはそんな父を心配しています。
ブルー・バイユーのネタバレあらすじ:承・金の工面
アントニオは、街へ出てタトゥーショップのチラシを配っていると、パーカーと再会します。彼女はタトゥーを入れたいと言います。彼女はカツラをとり坊主頭を見せ、自分は病気で余命わずかだと話します。
アントニオは彼女を仕事場のタトゥーショップに連れていき、花のタトゥーを入れます。彼女は100ドル払おうとしますが、アントニオは受け取りませんでした。彼女はアントニオを、自宅で開かれるパーティーに招待します。
エースはキャシーの仕事場を訪れ、ジェシーの件で口論になります。アントニオはバイク仲間の元を訪れ、強制送還される可能性があることや弁護士費用の件を話すと、彼らは、考えがあると言います。
アントニオ一家は繁華街へ行き、ミシシッピ川の船で楽しいひと時を過ごします。バイク仲間はアントニオの弁護士費用のためバイク泥棒を計画し、そこにアントニオも参加します。悪友たちはバイクを盗み、アントニオも彼らの盗みを助けます。
アントニオとキャシーは弁護士の元へ行きます。そして、今の状況が不利であることや、地域の良い住民であることを証明しようと言います。アントニオは弁護士費用を渡します。エースとデニーはバイク仲間たちの倉庫を訪れ、バイクの窃盗を疑います。
エースはアントニオに強制送還の件を話し「お前は追放されても、ジェシーはここに残るんだ」と脅します。
アントニオ、キャシー、ジェシーは、パーカーの家でバーベキューパーティーに参加します。彼らはパーカーから家族の紹介を受け、自身のベトナム難民の過去を知ります。パーカーの父はアントニオを快く受け入れ、キャシーもカラオケを楽しみます。
ブルー・バイユーのネタバレあらすじ:転・夫婦の決裂
アントニオとキャシーは弁護士と相談し、アメリカ人の育ての母スザンナに裁判で証言してもらうことを求めます。しかし、アントニオはスザンナをひどく嫌っている様子で、弁護士の要求を拒絶します。キャシーはアントニオの育ての親が生きているとは聞かされておらず、アントニオに「嘘つき」と怒ります。
アントニオは仕事もうまく行ってない様子です。そこへパーカーが訪れますが、アントニオは帰るよう言います。ジェシーが友達と遊んでいるとエースがやって来ます。ジェシーは逃げるものの、エースはなんとかジェシーと話そうとします。そこへキャシーが来て口論となり、ジェシーを連れて帰ります。
アントニオが家に帰ると、キャシーの母がおり、キャシーは怒りの表情です。アントニオを嫌っている母はキャシーに別居を勧めます。キャシーはアントニオの母は死んだと言われていたのに、生きていることが判明し嘘をつかれたと怒ります。キャシーはアントニオと口論になり、ジェシーを連れて家を出ていきます。
失意のアントニオは、状況を良くしようと育ての母スザンナに会いに行き、裁判での証言を求めることにします。スザンナは突然の息子の訪問に驚きます。アントニオは育ての母スザンナに裁判での証言を求めますが、彼女は拒絶します。
アントニオはパーカーの自宅を訪れ、タトゥーを入れることにします。パーカーとバイユーのほとりで話をし、アントニオは韓国の生みの親との思い出話をします。その後、アントニオはキャシーに会い、生まれた子供を抱きます。そして、育ての母スザンヌは裁判には来ないことを話します。
ブルー・バイユーの結末:裁判の行方
アントニオは法廷に向かいます。法廷ではキャシー、弁護士が待っています。そこへエースとスザンナが現れ、キャシーは驚きます。しかしアントニオが現れません。キャシーは電話しますが、アントニオは出ませんでした。
その頃、エースの同僚デニーがアントニオを裁判に行かせないため、彼を捕らえていました。アントニオはデニーに森に連れて行かれ、暴行を受けます。夕方、アントニオは自宅に戻り、キャシーがドアを開けようとしますが、母に止められます。
アントニオは森へ行き、バイクで青いバイユーに飛び込みます。そして韓国の生みの母の幻影を見ます。翌朝、彼は自殺しきれずにバイユーのほとりで目を覚まします。
数日後、彼は亡くなったパーカーの葬式に参列します。
それから数日後、デニーはアントニオを暴行したことをエースに話します。ところが、エースは喜ばず、彼に手錠をかけます。キャシーがやって来てデニーにパンチを見舞います。アントニオは強制送還が決まったようで、自宅のドアに現金を置き、キャシーはそれを見つけます。
アントニオはニューオーリンズと友人に別れを告げます。空港で警備員に付き添われ、ゲートに向かうアントニオ。するとそこに生まれた赤ん坊を連れたキャシーとジェシーが現れます。
キャシーは自分も韓国へ行くと言い、アントニオは三人を韓国まで同行させようとします。するとそこへエースが現れます。アントニオは、キャシーとジェシーに「今はアメリカに残れ、その後落ち着いたら韓国で会おう」と言います。
アントニオは一人出国ゲートに向かいます。ジェシーは「行かないで」と叫びます。アントニオはキャシーとジェシーのもとへ行こうとしますが警備員に阻止されます。そしてアントニオは韓国へ出発するのでした。
以上、映画「ブルー・バイユー」のあらすじと結末でした。
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