インディアン渓谷の紹介:1946年アメリカ映画。ラバで荷物を運ぶ事業を手がけるローガンは親友の婚約者に密かに思いを寄せているが、親友は賭けにのめりこんで破滅しようとしていた。保安官もガンマンも騎兵隊も出てこないが、農民、商人、砂金掘り、さらにはギャンブラーといった人々からなる辺境のコミュニティが描かれる西部劇。オレゴン州でのロケーション撮影がふんだんに利用されている。『キャット・ピープル』等、RKO映画のヴァル・リュートン製作のホラー映画を成功させたジャック・ターナーの最初の西部劇、そして最初のカラー作品である。『駅馬車』と同じくアーネスト・ヘイコックスの原作小説を脚色。プロデューサーも『駅馬車』のウォルター・ウェンジャー。『脱出』(1944年)、『我等の生涯の最良の年』(1946年)等で俳優としても活躍した歌手・作曲家のホーギー・カーマイケルが本作でも歌声を披露している。
監督:ジャック・ターナー 出演者:ダナ・アンドリュース(ローガン・スチュアート)、ブライアン・ドンレヴィ(ジョージ・カムローズ)、スーザン・ヘイワード(ルーシー・オーヴァーマイア)、ホーギー・カーマイケル(リネット), アンディ・デヴァイン(ベン・ダンス)ほか
映画「インディアン渓谷」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「インディアン渓谷」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「インディアン渓谷」解説
この解説記事には映画「インディアン渓谷」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
インディアン渓谷のネタバレあらすじ:ポートランドからジャクソンヴィルへ
1856年.オレゴン州ジャクソンヴィルに住むローガン・スチュアートはラバを使って物流の仕事を営んでいるが、金をためるより事業を広げることが楽しい野心的な男だ。そのローガンが土砂降りでぬかるみだらけの港町ポートランドにやってきた。
目的は砂金を金貨と取り換えることと、急用ができた親友ジョージ・カムローズに代わってカムローズの旅行帰りの婚約者ルーシー・オーヴァーマイアをジャクソンヴィルに送り届けることだった。
しかし深夜、ホテルの部屋でローガンが襲われる。襲撃者は窓を割って逃げたがローガンはそれがハニー・ブラッグに違いないとルーシーに語る。先住民によると思われている鉱夫殺人の現場近くでブラッグをローガンが目撃したからだ(ただし不確かな証拠で人を縛り首にできないのでローガンは告発していなかった)。
ローガンとルーシーは荷物を積んだラバと共に山や谷を越え、先住民を警戒しながら旅を続ける。ジャクソンヴィルを前にベン・ダンスの家に泊まる。ダンス家にはイギリスから移民してきたが父親を先住民に殺されたキャロライン・マーシュも住んでいた。ローガンはポートランドで買ったペンダントを彼女にプレゼントする。
ローガンはルーシーにも心惹かれているし、ルーシーもローガンとキャロラインが親しくしているのを見ると心穏やかではなかったが、ジャクソンヴィルに帰るとローガンはルーシーとカムローズの仲の良い所を見せつけられる。しかしポーカーに熱中するカムローズが、ポーカーに負けて作った借金を埋め合わせるために、鉱夫たちから彼の金庫に預かった砂金を盗んでいることを誰も知らなかった。
インディアン渓谷のネタバレあらすじ:小屋を建てる
土曜日、結婚する若い男女のために近在に住む開拓者たちが集って小屋を建てる。ルーシーとカムローズも見物に来る。小屋が完成すると結婚式が行われ、続いてパーティーになる。
キャロラインはローガンと将来を相談する。だが、楽しい晩は先住民の出現によって終わる。ベン・ダンスが先住民と交渉し、開拓者が小屋を建てることが気に入らない彼らに贈り物をして引き取ってもらう。
パーティーはそこでお開きになるが、ローガンはキャロラインにプロポーズし二人の婚約はダンス家の人々やルーシー、カムローズに祝福される。
インディアン渓谷のネタバレあらすじ:ポーカーをやめろ
ある朝ローガンは街の人たちの期待に応えて、彼と決着をつけようと望んできたブラッグと殴り合いをする。ブラッグが倒され町の男女の面前で恥をかかされて去る。
その日ローガンはカムローズにポーカーをやめるように言い、借金返済のために自分の店の金を渡した。それなのにカムローズはポーカーをやめることができず、夜になると金庫の中の鉱夫マクアイヴァーの砂金を盗む。
困ったことにその晩、一月後にならないと街に来ないと思っていたマクアイヴァーに会い、明日砂金を引き出すと言われてしまう。
インディアン渓谷のネタバレあらすじ:殺人犯カムローズ
カムローズは突然引っ越すと言い出しルーシーにすぐ結婚しようと迫る。だがルーシーと両親は式に着る晴れ着がないと言い、ローガンがサンフランシスコに行くのにルーシーが同行しドレスを買うことになる。
ローガンは出発前、ルーシーの結婚が不幸なものにならないようにと思い、ギャンブラーのジャック・レストレードにカムローズから昨晩いかさまでまきあげた金をカムローズに返せと迫るが、かえってレストレードがブラッグにローガンのサンフランシスコ行きを密告する結果になる。ブラッグは森でローガンを銃撃し、人間は無事だったが馬が死にローガンとルーシーは引き返すことになる。
ジャクソンヴィルに戻ると、死体の発見されたマクアイヴァーを殺したとされてカムローズが拘束されていた。正規の裁判にかけよと言うルーシーの父とローガンの主張は無視され、誰も殺害を目撃した者はいないがカムローズに不利な状況証拠が積み上げられ、圧倒的多数の賛成でカムローズは有罪にされ縛り首を待つばかりとなる。
しかし、直後に先住民が蜂起したという報せが来る(水浴びしている先住民の女に欲情したブラッグが女を殺してしまったのが原因らしい)。そのせいでローガンはあっさり親友を逃がすことができた。
インディアン渓谷の結末:焼き討ち
先住民たちは開拓者たちを次々と襲った。皆で建てたばかりの小屋も焼かれ新婚夫婦が殺される。ローガンを始めとするジャクソンヴィルの男たちがダンス家に着いたときはベンと息子の一人が殺され、キャロラインも行方不明になっていたが、ローガンたちの捜索で発見される。先住民たちがブラッグを殺して暴力は止んだ。
ローガンはキャロラインにジャクソンヴィルに行こうと言うが、キャロラインは自分が街の暮らしに向いていないこと、農民の夫と暮らすのが自分の願いであることに気づいていた。婚約は解消される。ジャクソンヴィルに帰ると街は焼き討ちされた後で、ローガンの会社の店舗も全焼していた。
そしてせっかく逃がしたカムローズが街の人間に結局殺されたこともわかる。ローガンは事業再建のための資金を集めるためにサンフランシスコに行くことにし、ルーシーも同行した。
以上、映画「インディアン渓谷」のあらすじと結末でした。
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