はじまりへの旅の紹介:2016年アメリカ映画。6人の子供を育てる父親ベン。一家は全員森の奥深くに住んでいる。ベンは妻レスリーの精神的な病をきっかけに、話し合って子供たちは自然の中で育てようと決めた。子供たちは自然の中で体を鍛え一流アスリート並の体力を持ち、本をたくさん読み年相応以上の学力を身に着けた。しかし、母親の精神病は良くならず、入院することになり、入院先で自殺をしてしまう。母の葬式をきっかけに、久しぶりにベンと子供たちは町へと繰り出すことになった。
監督:マット・ロス 出演者:ヴィゴ・モーテンセン(ベン・キャッシュ)、ジョージ・マッケイ(ボゥドヴァン・キャッシュ)、フランク・ランジェラ(ジャック)ほか
映画「はじまりへの旅」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「はじまりへの旅」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
はじまりへの旅の予告編 動画
映画「はじまりへの旅」解説
この解説記事には映画「はじまりへの旅」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
はじまりへの旅のネタバレあらすじ:起
雄大な森で暮らす父親と子供たち6人のキャッシュ一家。体を鍛える過酷なトレーニングをし、全員体は一流アスリートのように仕上がっています。食料を確保するための狩りを行ったり、火を起こして暖をとったり、原始的な生活を過ごしています。子供たちは父親のベンから与えられた課題図書を読み、知識を身に着けています。一家は雨でも過酷なトレーニングを行います。雨の中命綱1本で崖を全員で登っていました。そんな時、二男のレリアンが足を滑らせ崖から落ちかけた際に手に怪我を負います。苦しむレリアンに向かっても、ベンは誰も助けてくれない、自分で乗り越えるしかない、と声をかけるのでした。母親のレスリーは精神病を患い、町にある病院で暮らしています。ベンはレスリーの状態を知るべく、たまに町に降りて電話をかけるのでした。今日もまた例のごとく、電話をかけるため街に降りました。しかし、電話に出たのは妹のハーパーでした。ハーパーは電話越しにレスリーが自殺したと言いました。その後、ベンがレスリーの両親に電話をすると、お前のせいで娘は死んだということを言われてしまいました。葬儀に来たら警察に通報するとまで言われ、ベンは葬儀に行くことを一度は諦めます。しかし、レスリーの遺言書には自分の亡骸は火葬してトイレに流してほしい、そして葬儀は歌を歌って楽しく過ごしてほしいと書いてありました。その願いを叶えてやりたい、というのがベンの心残りでした。子供たちに母親が亡くなったこと、そして葬儀にはいけないということを話すと、子供たちは大反対しました。日ごろ従順な子供たちがベンに反抗することは全くなく、ベンはその強い意志に心を打たれスティーヴというあだ名の自家用バスで、みんなでレスリーの葬儀へと向かうのでした。
はじまりへの旅のネタバレあらすじ:承
森から出たことのない子供たちは街並みに大はしゃぎでした。レストランに入り、コーラを頼んでみたいとベンに言いますが毒だと言われ、レストランを出ます。スーパーに向かいますが、お金がないため、「食べ物を救え」というミッションを行います。このミッションでは、ベンが心臓発作のふりをして店員の目線をひきつけ、子供たちが食べ物を万引きするというものでした。その夜、一家はベンの妹のハーパーの家に泊まります。ディナーをしていると、ハーパーの息子ふたりは世間知らずすぎるキャッシュ家の子供たちを馬鹿にします。対してベンはハーパーの息子たちにレスリーが亡くなった原因を聞かれ、自殺と正直に答えるのでした。子供に対しても正直であるということが、ベンの教育方針だからです。ハーパーは翌朝、子供たちに正直すぎるのは教育上良くないということと、キャッシュ家の子供たちも学校に通わせるべきだということをベンに伝えました。するとベンはハーパーの中学生の息子たちを呼び出し、権利章典とはなにかと尋ねました。言葉に詰まっている息子たちに対し、キャッシュ家の三女サージはまだ幼いにも関わらず権利章典を暗記しており、その博学ぶりを見せつけるのでした。
はじまりへの旅のネタバレあらすじ:転
次の日、一家はキャンプ場に泊まりました。そこで、長男のボウはとある少女と知り合い、恋に落ちます。しかし1度キスをしただけで結婚を申し込んでしまい、その突拍子もない行動を笑われ初恋ははかなく散るのでした。その次の日に一家はついにレスリーの葬儀が行われるニューメキシコの地へと到着しました。すでに葬儀は始まっていましたが、レスリーの遺言通り楽しく葬儀を過ごすべく、ド派手な格好をして式に乗り込みます。当然、レスリーの父親のジャックは激怒し、一家を追い出します。しかし、孫には会いたいということで夜にレスリーの両親と会うことになりました。そこで二男のレリアンは祖父であるジャックのもとで暮らし、学校に通い、一般の子供と同じように過ごしたいとベンに願い出ます。ベンがレリアンを連れて帰ろうとすると、ジャックからレリアンの手の怪我のことを問われました。レリアンは以前岩を登って負傷した時に骨折していたのです。子供のけがを放置するなんて虐待だぞということを言われ、ベンはジャックのもとを去ります。その後、レリアンを取り戻すべく、ジャックの家を監視していました。そして、長女のヴェスパーに侵入させようとしますが屋根から落下しヴェスパーも大けがをして病院に運ばれてしまいます。さらには、長男のボウからも名門大学に合格していたことを告げられ、レスリーの勧めで大学受験をしたと言われました。ベンは自分が間違ったことを教えていたかもしれないという気持ちになります。
はじまりへの旅の結末
次の日、ジャックのもとへと行ったベンは子供たちを全員ジャックのもとへと預け学校に通わせることにします。ジャックとベンは和解し、子供たちを大切に育てること、ベンもいつでも会いに来て良いということを言われました。一人森に帰ろうとするベンが休憩をとっていると、次々と子供たちがスティーヴから降りてきました。子供たちも隠れて乗車していたのです。なにがあっても家族は一緒にいるべきだと仲直りしたキャッシュ家は最後のミッションに取り掛かります。それは母親レスリーが望んだ葬儀を行うことでした。レスリーはすでに土葬されお墓に眠っていましたが、一家はそれを夜中に掘り起こしに行きました。そしてキャンプファイヤーのように取り囲み、みんなで楽しく歌を歌って埋葬しました。さらに約束通り違灰をトイレに流すべく、空港のトイレへと行きました。みんなで違灰を流し母親に別れを告げるのでした。そしてボウはその空港よりアフリカへと一人旅に出発するのでした。その他のみんなも新しい生活が始まりました。自家用バスのスティーヴは鶏小屋となり、一家は新しい家に引っ越しました。子供たちは学校へと通い始め、本を読んだり、花を育てたり、穏やかに暮らすのでした。
この映画の感想を投稿する