マイ・プレシャス・リストの紹介:2016年アメリカ映画。キャリー・ピルビーは、ハーバード大を卒業した超天才。しかしコミュ力はゼロのいわゆる屈折女子。そんな彼女はある日、セラピストから幸せになるリストを渡され、嫌々ながらも実践していくことにする。一生懸命に生きていても空回りしてしまったり、人と関わる面倒臭さや難しさを感じながらも、少しずつ成長していくキャリー。なぜコミュニケーションが必要なのか、どうして仲間や友達との繋がりが大切なのかをキャリーを通じてひとつひとつ解き明かしていく。プロデューサーとして活躍してきたスーザン・ジョンソンの長編映画初監督の作品。
監督:スーザン・ジョンソン 出演:ベル・パウリー(キャリー・ピルビー)、ガブリエル・バーン(キャリーの父)、ネイサン・レイン(ペトロフ医師)、ヴァネッサ・ベイヤー(タラ)、コリン・オドナヒュー(ハリソン教授)、ジェイソン・リッター(マット)、ウィリアム・モーズリー(サイ)ほか
映画「マイ・プレシャス・リスト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マイ・プレシャス・リスト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイ・プレシャス・リストの予告編 動画
映画「マイ・プレシャス・リスト」解説
この解説記事には映画「マイ・プレシャス・リスト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マイ・プレシャス・リストのネタバレあらすじ:起
冬のニューヨーク。マンハッタンに暮らすキャリー(ベル・パウリー)は、ハーバード大学に14歳で入学し、優秀な成績で卒業したIQ185の天才。しかし、友達も作ろうとせず、仕事もしないままでほとんどの時間を家で過ごしていました。
1週間に17冊も本を読むほどの読書家ですが、コミュニケーション能力はゼロ。たまに話すのは定期的に通っているセラピストのペトロフ医師(ネイサン・レイン)のみ、そんな生活を送っていました。
彼女を見かねたペトロフ医師はある日、提案を持ちかけます。それは6つの課題が書かれたリストを渡し、大晦日までに全てをクリアするということでした。
リストには「ペットを飼う」「子供の頃好きだったことをする」「デートに出かける」「友達を作る」「1番お気に入りの本を読む」「誰かと大晦日を過ごす」という誰でもが当たり前にできることが書かれていますが、キャリーにとってはどれもこれも難しいことばかりです。
抵抗するキャリーでしたが、やり遂げることができたら幸せになれると言うペトロフ医師。とりあえず金魚を2匹飼うことから始めてみます。この日からキャサリンとスペンサーと名付けられた2匹の金魚が、キャリーの話し相手となりました。
マイ・プレシャス・リストのネタバレあらすじ:承
ロンドンで暮らす父親(ガブリエル・バーン)も、家にこもっているキャリーを心配し、法律事務所の文書校正の仕事を勧めます。全く気は進みませんでしたが、キャリーは仕事を始めることにしました。
新しい職場でタラ(ヴァネッサ・ベイヤー)と出会い、少しずつではありますがキャリーの生活に変化が出てきます。子供の頃好きだったチェリーソーダを飲み、新聞の出会い広告でデート相手を探しました。知り合ったマット(ジェイソン・リッター)は婚約者がおり2ヶ月後に結婚を控えていましたが、リスト達成のためにデートだけしてみることにしたのです。
マットとの時間は特別になり想像以上に楽しかったのですが、キャリーは過去の恋愛から闇を抱えていました。それは大学時代に付き合っていたハリソン教授(コリン・オドナヒュー)との恋愛でした。
孤独だった当時、手を差し伸べて優しくしてくれたのが彼でしたが、ベッドでの屈辱的な行為がきっかけで、キャリーは深く傷つけられてしまったのです。リストにある1番お気に入りの本、サリンジャーの「フラニーとゾーイ」は今も彼に貸したままでした。
マイ・プレシャス・リストのネタバレあらすじ:転
一歩一歩前に進んでいたつもりのキャリーでしたが、婚約者の存在がチラつき、マットと上手くいかなくなります。金魚も窓から侵入した猫に食べられてしまいます。
追い討ちをかけるように、父親よりクリスマスは一緒に過ごせないと連絡が入りました。新しい恋人にキャリーを会わせたいという言葉に怒りは爆発。電話を投げつけます。キャリーは、結局自分はひとりになってしまうのかとすっかり肩を落としてしまいました。
こうしてクリスマスイブの日がやってきます。キャリーは隣に住むサイ(ウィリアム・モーズリー)に誘われ散歩に出かけました。いつもアパート前の路上でディジュリドゥというアボリジニの楽器を演奏している青年としか思っていませんでしたが、実はニューヨーク・フィルハーモニーでクラリネットを吹いている演奏家でした。
「君は世界を明るくする」というサイのあたたかい言葉が、キャリーの心に響きました。
マイ・プレシャス・リストの結末
サイの言葉に後押しされたかのように、キャリーは決断をします。慌てて電話をした先はハリソン教授でした。大好きな本を取り戻すと決めたのです。それは自分自身との過去と向き合うことでもありました。しかし相手は郵便で送ると伝えたまま、一方的に電話を切ります。
怒りに任せたキャリーが次に訪れたのは、ペトロフ医師のもとでした。玄関先でこんなリストに意味はない!と言い放ちリストを投げつけると、ロンドンにいるはずの父親が奥から顔をのぞかせました。キャリーが心配で戻ってきたのでした。
パニックになったキャリーはそのまま走り去ってしまいました。 探しに出た父親は広場にキャリーを見つけます。「迷ったらアンデルセン像へ」という子供の頃からの教えを覚えていたからです。
父親は先日のことを謝り、キャリーへの愛を伝えました。そして共に本を取り返そうと、2人はハリソン教授宅へ向かいました。本を返すように伝えるキャリーに、友人達とのクリスマスパーティで忙しいから後にしてくれと邪険に扱おうとするハリソン教授。しかし父親は諦めませんでした。
勝手に家に入ると、紳士的に友人らに挨拶をしながらも本棚を探します。本を見つけ、娘の笑顔を取り戻した父親は、ハリソン教授へ拳で一発殴ると何事もなかったように家を出ました。
そして大晦日。ついにリストも残すところ1つのみ。キャリーは思い切ってサイのもとを訪れました。2人はベランダに出て寄り添い、新年を祝う花火を眺めたのでした。
以上、マイ・プレシャス・リストのあらすじと結末でした。
マイ・プレシャス・リストを観てきました。女優さんがとっても目の綺麗な方で目がすごく印象的でした。ハーバードに14歳で入学してしまう天才で、コミュ力ゼロで、本が友達。両親もそばにいない。友達もそばにいない。という所から、セラピストから渡されたリストをこなしていくことで成長していく。子供ならではの不倫とか浮気に対する嫌悪感と、でも大学を卒業してるし、大人になっていこうと背伸びする所と、何だか憎めなくて、応援してしまいたくなるお話でした。