漂うがごとくの紹介:2009年ベトナム映画。新婚なのに夫に相手にされない主人公のズエンが友人の頼みを聞いた時に出会った魅力的な男トーに惹かれていったことで女の喜びを知り、そのせいで少しずつバランスが崩れていく様を描いています。ベトナムの情景が印象的な作品。
監督:ブイ・タク・チュエン 出演:ドー・ハーイ・イエン(ズエン)、リン・ダン・ファン(カム)、ジョニー・トリ・グエン(トー)、グエン・ズイ・コア(ハイ)、ほか
映画「漂うがごとく」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「漂うがごとく」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
漂うがごとくの予告編 動画
映画「漂うがごとく」解説
この解説記事には映画「漂うがごとく」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
漂うがごとくのネタバレあらすじ:起
年下のタクシー運転手ハイ(グエン・ズイ・コア)と結婚したズエン(ドー・ハーイ・イエン)。母親の言うことを聞いてばかりいるハイ、どうやら親離れが出来てないようです。
結婚式を欠席した友人カム(リン・ダン・ファン)の元を訪れたズエン。小説家のカムはずっと体調が悪く、香草蒸し風呂に入り体調を整えようとしています。カムのために何かしてあげたいズエンは、カムに頼まれた手紙をトー(ジョニー・トリ・グエン)という男に届けるため、トーの元に向かいます。
トーのいる場所にたどり着いたズエン。トーはいきなりズエンに襲いかかるとキスをします。いきなりで驚いたズエンはトーに投げつけるように預かっていた手紙を渡すと、帰っていきました。
新婚なのにまだ夜の関係の無いハイとズエン。それを不満に思っていたズエンは、どうにかハイにその気になってもらおうと迫ってみたりもしますが、ハイはいつも疲れて寝てしまうのです。
漂うがごとくのネタバレあらすじ:承
さらには、ハイの母親依存は結婚後も続いていき、母親も満ざらではなさそうで変わらずハイの面倒を見ています。もちろんズエンは相手にされず、なぜ結婚したのか分からなくなってしまいました。
そんな中、旅行会社で働くトーが通訳をして欲しいと、ズエンとカムに依頼してきました。ずっと体調が悪いカムは行けそうもなく、行くならズエンは一人で行く事になります。
行くべきか悩むズエンでしたが、純粋にトーに惹かれていたのと、ハイの煮えきらない態度に呆れ、トーと出張に行くことにしました。
出張先で仕事は滞りなく進み、ズエンは楽しい時間を過ごします。そして夜になり、ズエンもどこか期待してたようにトーと関係を持つことになりました。ハイではとてもしてくれそうにない激しく且つ甘美な夜をトーと過ごします。
漂うがごとくのネタバレあらすじ:転
一方、ズエンを送り出したハイは実は一人寝ができると喜んでいると、階下に住む少女が父親にへそくりを取られると逃げてきたのを助けます。そして少女を助けるために一緒に時間を過ごしてあげる事にしました。
翌日になり、ズエンはずっとトーを思い続けているという、ある女性と出会います。彼女はろうあの娘を連れています。彼女にトーの話を聞きながら酒を飲み、楽しい時間を過ごします。
しかし翌朝、彼女は叶わないトーへの思いからか自殺してしまったのです。ズエンは曇った気持ちのまま出張を終え、自宅へと戻っていきます。
漂うがごとくの結末
その後、トーは亡くなった彼女の娘を引き取ります。ズエンとの関係も終わることなく続いているようです。
モヤモヤの取れないまま自宅に戻ったズエン。ふと人の気配を感じ、風呂場に向かいカーテンを開けると、湯船に浸かる階下の少女の姿がありました。まさかハイが… 一瞬で全てを悟ったかのようにカーテンをゆっくり閉め出ていくズエン。
その足でカムの元へ向かいます。カムはトーに出会わせてしまった事を謝りますが、ズエンにトーと会った後悔はないようです。
トーとの関係を止めるつもりはないが、ハイと別れることもない、崩れてしまったズエン達の関係が、洪水する程降る雨と溢れた水のように、ゆらゆらと漂っているように映ります。
以上、映画「漂うがごとく」のあらすじと結末でした。
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