ラストブラックマン・イン・サンフランシスコの紹介:2019年アメリカ映画。ジミーはサンフランシスコに住む黒人男性で、昔、祖父が建てて家族で住んでいた家が空き家になったため、その家に勝手に住みついてしまいます。しかし、その家には隠された歴史があるのでした。『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』は、サンフランシスコを舞台に、ジミーとモントという二人の青年の友情を描いた映画です。映画の舞台サンフランシスコのフィルモア地区は、かつて日系アメリカ人もたくさん住み、黒人や多様な人々がジャズなどの文化を繁栄させたエリアです。
監督:ジョー・タルボット 出演:ジミー・フェイルズ(ジミー )ジョナサン・メジャーズ(モントゴメリー / モント)、ロブ・モーガン(ジェームズ・シニア)、ティチーナ・アーノルド(ワンダ・フェィルズ)、マイク・エップス(ボビー)、フィン・ウィットロック(クレイトン・ニューソン)、ダニー・グローヴァー(アレン)ほか
映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコの予告編 動画
映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」解説
この解説記事には映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコのネタバレあらすじ:起・昔住んでいた、祖父の家を懐かしむジミー
カルフォルニア州サンフランシスコ市、一人の男が街の再開発に対する熱い思いを訴えています。ジミー(ジミー・フェイルズ)と、親友のモント(ジョナサン・メジャーズ)の二人はその話を聞きながら、街をぶらつきます。
二人が着いた先は黒人の居住地域であるフィルモア地区にある、ジミーの祖父が1946年に建てた家でした。家はヴィクトリア調の豪邸で今は別の住人が暮らしています。二人は中に侵入します。ジミーは祖父の建てた家への思いが捨てきれず、窓枠にペンキを塗って勝手に改修をします。その家に住む白人住民は怒り、ジミーに物を投げつけて追い返します。街ではある黒人グループがジミーとモントを変わり者扱いしバカにします。
モントは祖父のアレン(ダニー・グローヴァー)と暮らしていて、ジミーも彼の家に居候しています。モントは、自分が演じる一人芝居の構想を練り、リハーサルを行います。ジミーとモントが話をしていると、友人のボビー(マイク・エップス)が現れ、街へドライブに出かけます。三人は再開発の進む街を嘆きます。
別の日、ジミーがフィルモア地区の家を訪れると、家主が泣きながら引越しの準備をしています。ジミーは家の前にいる引越し業者に事情を聞くと、なにやら家主の親族間で揉め事が起こったようです。ジミーは引越しの真相を知りたく、不動産屋のクレイトン(フィン・ウィットロック)を訪ねます。
クレイトンは「詳しい事情はわからないが、家はしばらく誰もいなくなるのではないか」と言います。ジミーは再びこの家に住むことができると感じ、家主のいなくなった家に侵入し散策します。地元の観光名所にもなっているフィルモアの家で、ガイドは「この家は1850年代に建てられた」と言います。しかしジミーは、1946年に祖父が建てた家だと言い返します。
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコのネタバレあらすじ:承・祖父の建てた家に暮らし始めるジミーとモント
ジミーは叔母のワンダ(ティチーナ・アーノルド)を訪ねます。ジミーとワンダは 祖父の家に住んでいた時に使っていた家具をワンダから譲り受けてフィルモアへと運び、家の中に入れ、昔を懐かしみます。ジミーは歓声をあげ、一時的ではあるものの家を取り戻したと喜び、この家に住みつきます。
モントは二人をバカにする黒人グループの喧嘩を見て、その中の一人で幼馴染のコフィーという青年に会います。
ジミーは、父ジェームズ・シニア(ロブ・モーガン)の家を訪れ、かつての祖父の家に住み始めたことについて話します。しかし父は、その家のことになると機嫌が悪くなり、ジミーを家から追い出します。ジミーは家に帰ると、モントに自分の父が、フィルモアの家に住んでいることを不快に思っていることを話します。そこへ、黒人グループのコフィーが訪れます。ジミー、コフィーとモントはリラックスして、語り合います。
モントは一緒に暮らしている祖父と、演劇の脚本について話し合います。町の黒人グループは相変わらず二人をバカにします。その中にはコフィーもいて、人が変わったように二人に罵声を浴びせます。
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコのネタバレあらすじ:転・家を奪われるジミーとモント
ジミーとモントがフィルモアの家に行くと、前の住人だった女性がいます。ジミーとモントは女性と語り合いますが、彼女のいる中、家に入ることは出来ず気まずくなり、二人は家をあとにします。
ジミーとモントがバスの中にいると、音信不通だったジミーの母と再会します。ジミーは母にフィルモアの家に来るように話すのでした。
ジミーとモントは街で、いつも二人をバカにする黒人グループに会います。黒人グループはコフィーが撃たれて死んだと言います。彼らはコフィーの死を悲しみ泣き出します。
ある日ジミーとモントがフィルモアの家に行くと、家具が外に運び出されていました。そこにはクレイトンの不動産屋の広告があり、家が売りに出されていることを知ります。ジミーは家を買い戻そうと決意しますが、高くて買えそうにありません。
モントはクレイトンに「あの家が100年以上前に建てられたという宣伝は虚偽だ、あの家はジミーの祖父が1946年に建てた」と怒鳴りますが、クレイトンは、あの家はジミーの祖父でなく、1857年に別人により建てられたという証拠を見せます。
モントはジミーに、これ以上あの家に住むとクレイトンは警察に通報するだろうと忠告しますが、ジミーはこの家を諦めないと話します。モントは「あの家は(ジミーの)祖父が建てたのではない」と言えず目に涙を浮かべます。
ラストブラックマン・イン・サンフランシスコの結末:祖父の建てた家の真相とジミーとモントの友情
モントは芝居を完成させ、リハーサルを繰り返します。それはモントの一人芝居で「ラスト・ブラックマン・イン・サンフランシスコ」と名付けられます。ジミーは祖父が建てた家を諦めることができずに、暮らし続けています。ジミーはモントの芝居の宣伝をし、チラシを配ります。
モントの芝居お披露目の当日、ジミーの父ジェームズ・シニアも鑑賞に訪れます。モントの演劇「ラスト・ブラックマン・イン・サンフランシスコ」が始まります。その演劇にはコフィーへの追悼の意味が込められていました。
終了後、モントは突然感情的になり、観客席へコフィーの死について問いかけます。そしてジミーに対して「あの家はお前の祖父が建てたのではない」と話してしまいます。ジミーは怒り「祖父が建てた」のだと言い返します。観客は去り始め、お開きとなります。
ジミーも実はあの家を建てたのは祖父ではないことに気づいていました。ジミーは父に真相を問いますが、父は答えることはありませんでした。ジミーを母が訪ねてきました。そしてジミーと二人で家の将来について語ります。やがて、家はサンフランシスコの観光施設となり、多くの人が訪れるようになります。
ジミーは波止場にいるモントに話しかけます。そしてモントは演劇での自分の態度をジミーに謝罪すると、ジミーは、あの家が祖父が建てたものではないという真実を認めなかったことを謝罪します。二人は抱き合います。
モントの祖父の家でジミー、モント、モントの祖父アレンは、楽しいひと時を過ごします。翌朝、モントが起きるとジミーからの置手紙を見つけます。手紙には別れの挨拶と感謝が綴られていました。
モントは観光名所となったフィルモアの家を訪れ、ジミーと過ごした場所に思いを浸ります。そして波止場へ行ったモント、ゴールデン・ゲート・ブリッジを背景にボートを漕ぐジミーの姿を見ていました。
以上、映画「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」のあらすじと結末でした。
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