クロノスの紹介:1992年メキシコ映画。1992年のメキシコ映画。タイトルの「クロノス」とは、ギリシア神話の「時間をつかさどる神」のこと。謎の錬金術師が作った、永遠の命が手に入る機械。それが時を超えて、現代に姿を現す。クロノスを偶然手に入れた老人はみるみる若返っていくが、同時に人間ではない“何か”に変貌を遂げていく。「不老不死」をテーマに描いた、ギレルモ・デル・トロ監督のダークホラー・ファンタジー。
監督:ギレルモ・デル・トロ 出演者:フェデリコ・ルッピ(ヘスス・グリス)、ロン・バールマン(アンヘル)、タマラ・サナス(アウロラ)、クラウディオ・ブルック(デ・ラ・グァルディア)、マルガリ―タ・イザベル(メルセデス)、ダニエル・ヒメネス・カチョ(ティト)ほか
映画「クロノス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クロノス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「クロノス」解説
この解説記事には映画「クロノス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クロノスのネタバレあらすじ:起
1937年のメキシコ。とある古い建築物の丸天井が崩れ、瓦礫の中から不思議な物が発見されます。手のひらに乗る大きさで、形はまるで昆虫のよう。ゼンマイ仕掛けのその機械の名前は「クロノス」。その400年前、ある錬金術師が作ったそれは、永遠の命を手にいれる魔法の機械でした。そして現代。古美術店を経営するヘススは、店内にある天使の像の中に隠されていたクロノスを偶然に発見します。ねじを巻いてみると、ジーという不気味な音と共に昆虫の足のような6本のつめが出てきて、ヘススの手を突き刺しました。彼の手のひらはみるみる血まみれになります。
クロノスのネタバレあらすじ:承
その夜から、ヘススの体に異変が現れます。刺された手のひらがかゆくなり、苦しさのあまりクロノスのねじを巻き、手首を切ろうとしますがそのまま気を失います。彼の様子を、孫娘のアウロラが見つめていました。翌朝、ヘススは若返ったような気分になっている自分に気づきます。店に行くと、店内が荒らされていました。それはクロノスを狙っていた大富豪のグァルディアが、甥のアンヘルに命じてやらせたことでした。クロノスは、ヘススのことを心配したアウロラが自分の部屋に隠していました。クロノスを手にしたヘススは誘惑に負けてねじを巻き、自分の血を吸わせて恍惚感に酔いしれます。そして、自らも血が飲みたいという欲求に苦しみます。
クロノスのネタバレあらすじ:転
ヘススの外見が若返っていくことに、クロノスの存在を知らない妻のメルセデスは喜びます。クロノスを諦め切れないグァルディアは再びアンヘルを差し向けますが、乱暴なアンヘルは、ヘススを車に閉じ込めて崖から落とし、殺してしまいます。しかしクロノスのせいで不死身の体になっていたため、火葬になる直前に逃げ出して家へ帰ります。もはや人間ではなく、恐ろしい姿になってしまったヘスス。メルセデスに手紙を書き、真実を知るためにグァルディアのもとへ行きます。アウロアは、そんな祖父のそばを離れようとしません。
クロノスの結末
ヘススと対峙したグァルディアは、「共にクロノスで永遠の命を手に入れよう」と言います。しかしヘススはそんなものなどいらないと答え、とっくみあいになります。ヘススの危機を救ったのはアウロアでした。後から来たアンヘルは瀕死の叔父にとどめを刺し、ヘススを追います。殴り合いの末、両者は建物の上から落下してアンヘルは死にます。ヘススは心まで怪物になりかけますが、アウロアを見て我に返り、クロノスを石で破壊します。その後、明るい陽の光が差し込む部屋でベッドに横たわり、穏やかに死を迎えるヘスス。その傍らには、彼の死を悲しむメルセデスとアウロラの姿がありました。
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