NO EXIT/ノー・イグジットの紹介:2015年アメリカ映画。職業は泥棒なのに、どこかおマヌケで根っからの善人という4人組、オリー、コナー、ライリー、そして紅一点のブレア。泥棒稼業から足を洗いたいと願うブレアが、最後の仕事と決めて忍び込んだ場所。驚いたことにそこは、若い女性達を監禁する異常者の住む屋敷だった…。アジア系アメリカ人俳優、クリス・ディンが脚本を手がけ、自ら主演した意欲作。4人のナンセンスなセリフの応酬、そしてブラックな笑いが醸し出すB級ホラー感が楽しめるスリラー・コメディ。
監督:ヴィエ・グエン 出演者:ケイティ・サヴォイ(ブレア)、クリス・ディン(オリー)、クリス・レィーデル(コナー)、ティム・チョウ(ライリー)、ローレン・リーダー(ビビアン)、ウォルター・マイケル・ボスト(ジャック)、カトリーナ・ネルソン(メイシーの母親)ほか
映画「NO EXIT/ノー・イグジット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「NO EXIT/ノー・イグジット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
NO EXIT/ノー・イグジットの予告編 動画
映画「NO EXIT/ノー・イグジット」解説
この解説記事には映画「NO EXIT/ノー・イグジット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
NO EXIT/ノー・イグジットのネタバレあらすじ:起
幼い少女が狭い部屋で目覚めます。少女の足は、鎖でベッドにつながれています。頭上には監視カメラがあり、その姿は何者かに見張られているようです。突然、少女の母親らしき女性が飛び込んできます。母親は少女を連れて部屋の外へ逃げ出そうと試みますが、そこへ1人の男が現れ、母親に刃物を振りかざすのでした…。場面は変わり、オリーとブレアという一組の若いカップルが登場します。彼らの職業は泥棒。塗装業者を装って、郊外の留守宅に忍び込んでいたのです。今回を最後に泥棒から足を洗いたいと言うブレアをなだめすかし、オリーは金庫をこじ開けます。ところがそこへ住人の妻が浮気相手をつれて帰宅し、さらにその直後に帰ってきた夫とも鉢合わせ。激怒した夫が妻と浮気相手を射殺するという修羅場を目撃してしまったオリーとブレアは、パニック状態に陥ります。通報を受けてやって来た警官がオリーを逮捕し、1人だけその場を逃げのびたブレア。彼女は自分と同じ泥棒の兄コナーにお金を借り、オリーの保釈金を工面します。コナーに借金を返すためには、彼の仕事を手伝うしか道はありません。オリーとブレアは、コナーとその相棒ライリーと共に、静かな森の中にある一軒の屋敷に忍び込むはめになります。
NO EXIT/ノー・イグジットのネタバレあらすじ:承
天窓から室内に侵入した4人は、すぐさま何かがおかしいと気づきます。どの部屋も生活感が皆無な上に、扉と窓は全て防弾ガラス。どこかに妨害装置があるのか、スマホも通じないのです。地下室へ下りるとモニターがあり、監禁状態らしい女性の姿が映し出されます。完全にびびった4人は屋敷から逃げ出そうと慌てるものの出口はなく、侵入した天窓もいつの間にか施錠されています。屋敷の主は留守ではなかったのです。逃げ道をなくし、仕方なく薄暗い地下室を怯えながら進む4人。オリーが壁に埋め込まれた妨害装置を解除し、ブレアがスマホで警察に助けを求めますが通話の途中で切れてしまいます。屋敷の主はカメラで監視しているのか、地下室のドアを自由に開閉して震える4人をもて遊びます。ある部屋に迷い込んだコナーとライリーは、そこに監禁されていたビビアンという女性を発見。何週間も閉じ込められているというビビアンは、憔悴しきって泣いています。コナーとライリーはビビアンを連れ出そうとしますが、姿の見えない屋敷の主が、コナーとはぐれて1人になったライリーを殺害。ライリーの死体を見つけ、驚いて逃げ出したオリーとブレアは、拷問道具が並んだ不気味な部屋へと迷い込みます。そこへコナーを見失って逃げてきたビビアンもやって来ます。ブレアはビビアンの存在が怪しいと訴えますが、オリーは彼女は被害者だと反論します。そうこうしているうちにブレアとビビアンが部屋を出て、遅れたコナーだけが拷問部屋に閉じ込められます。
NO EXIT/ノー・イグジットのネタバレあらすじ:転
地下室の廊下へ出たブレアとビビアンは、ドアの向こう側から聞こえるコナーの苦しむ声に驚きます。兄が屋敷の主に襲われていると知ったブレアは泣き叫びます。その後、ブレアの通報を聞いた保安官が屋敷にやって来ました。玄関に現れた屋敷の主はジャックと名乗り、平然とした態度で保安官を迎え入れます。室内を見渡した保安官は、特に不信感を抱くこともなく屋敷を出ます。その姿を拷問室のモニターで見ていたオリーは、なんとか部屋のドアをこじ開け、ブレアとビビアンを連れて玄関へと急ぎます。ジャックと庭で会話していた保安官の前に、ぼろぼろになった3人が助けを求めて現れます。驚いた保安官は銃を向けますが、オリーかジャックか、どちらを取り押さえるべきなのか判断できません。その時、保安官の腕の中に傷だらけのビビアンが飛び込みました。保安官は思わず彼女を抱きしめますが、なんとビビアンは保安官を刺殺。彼女はジャックの仲間だったのです。仰天したオリーとブレアは、再び屋敷の中へと逃げ込みます。ビビアンとジャックが保安官の死体を始末している間、ブレアは自分が妊娠していることをオリーに打ち明けます。オリーは今度こそ泥棒稼業から足を洗うと誓い、2人は抱き合います。
NO EXIT/ノー・イグジットの結末
オリーは、自分がおとりになってブレアを逃がそうとします。そこへ死んだと思っていたコナーが傷だらけで現れます。コナーは、全ての部屋が監視できるモニター室を見つけていました。そこで3人は作戦を立てます。コナーがモニター室で屋敷中のドアを操作し、オリーとブレアがジャック達に立ち向かうのです。モニター室をこじ開けようとしたビビアンは、コナーに反撃されてひるみます。ジャックとオリーは拷問部屋の中で激しい取っ組み合いを繰り広げます。そこへ助けに入ったブレアが拷問装置のボタンを押し、ジャックは天井から吊るされた状態でもがき苦しみます。そのまま床に落ち、動かなくなったジャックにホッとしたオリーとブレア。そこへコナーも現れ、無事を喜ぶ間もなく今度はビビアンが襲いかかってきます。驚いたオリーは持っていた小型ナイフをめちゃくちゃに振り回し、ビビアンは喉を切られて血まみれのまま絶命。今度こそ安堵し、外へ出ようと言うオリーとコナーに、床に倒れたジャックを見つめるブレアがつぶやきます。「本当に死んでる?」。ちゃんととどめを刺してとブレアに言われ、すっかり怖気づいた様子のオリー。持っていた排水管をしぶしぶ振り上げますが、何度も躊躇してしまいます。突然、ジャックがオリーの足首をむんずと?みました。ブレアは絶叫します。「Crush the skull!(頭蓋骨をかち割って)!」。…場面が変わり、冒頭で母親と逃げようとした、あの少女のビデオ映像が映ります。日付は1995年9月。自分の名前はメイシーだと言う少女に、ジャックの声が静かに語りかけます。「違うよ。君の名はビビアンだ」。
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