愛と死の間(あいだ)での紹介:1991年アメリカ映画。40年前に起こった女流ピアニストの殺害事件。被害者の妻と犯人とされた夫は現世でよみがえりますが、強い因縁で結ばれた二人に再び危機が迫ります。英国が誇る名優ケネス・ブラナーが監督・主演を務めたサイコスリラー映画です。
監督:ケネス・ブラナー 出演者:ケネス・ブラナー(マイク・チャーチ/ローマン・ストラウス)、エマ・トンプソン(グレース/マーガレット・ストラウス)、アンディ・ガルシア(グレイ・ベイカー)、デレク・ジャコビ(フランクリン・マドソン)、ハンナ・シグラ(インガ)、ロビン・ウィリアムズ(コジー・カーライル)ほか
映画「愛と死の間で」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛と死の間で」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「愛と死の間で」解説
この解説記事には映画「愛と死の間で」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛と死の間でのネタバレあらすじ:起
女流ピアニストのマーガレット・ストラウスがロサンゼルスの邸宅で惨殺されるという事件が起こります。夫で作曲家のローマン・ストラウスは強盗による犯行だと主張しますが、凶器となったハサミにはローマンの指紋が付いていました。さらに記者のグレイ・ベイカーがローマンのアリバイには疑わしい部分が多いと新聞に報じたり、夫妻が不仲だったと家政婦が証言したことが不利に働きました。有罪となったローマンは上訴することもなく、1949年に死刑が確定します。死刑執行を前にしてローマンはベーカーを呼び寄せると、妻を永遠に愛し続けると記事に書いて欲しいと告げるのでした。ある晩のこと。修道院に記憶を失った身元不明の女性が迷いこんできます。保護した修道女は毎夜悪夢にうなされて悲鳴をあげる女性の身の上を案じ、神父に相談します。神父は身元不明人の捜索を得意とする私立探偵マイク・チャーチに女性を委ねることにします。マイクは何か手がかりを掴もうと、友人の記者ピットに頼んで彼女の写真を翌日の新聞に掲載してもらうことにします。そして彼女の家族が名乗り出るまでの間自宅で預かることにしました。しかしその夜女性は再びハサミを持ったローマン・ストラウスに襲われるという悪夢にうなされます。翌朝新聞を見て協力したいという男がマイクの元を訪ねてきます。男は骨董品屋を営むというフランクリン・マドソンという催眠術師で、女性の記憶を呼び起こすため催眠術を施します。催眠術にかかった女性は大きな悲鳴をあげ助けてと叫びます。マイクは彼女が過去に恐ろしい体験をし、そのショックで記憶を失ったのではないかと考えはじめるのでした。
愛と死の間でのネタバレあらすじ:承
翌日マイクと女性はマドソンの店にやってきます。再び催眠状態に陥った女性は幸福だったころの思い出を語り始めます。それはマーガレットと夫のローマンが出会った頃のことで、女性は前世の記憶を呼び起こしているのでした。1948年のロサンゼルス。交響楽団でローマンと出会ったマーガレットは瞬く間に彼に惹かれていきます。やがて恋に落ちた二人はまもなく結婚します。マーガレットはローマンに長年仕えている家政婦インガと息子のフランキーを快く思っていませんでしたが、それでも新婚生活は幸せなものでした。ローマンは妻に永遠の愛を誓うアンクレットをプレゼントします。その贈り物には死でさえも夫妻の愛を引き裂くことはできないという強い想いが込められていました。催眠状態から現実に引き戻された女性は日常会話ができるようになりますが、依然として名前は思い出せません。催眠療法を続けることに意味を見いだせないマイクは神経科の医師だったコジーに相談します。コジ―は今の心の傷が前世の傷とつながっている可能性があり、前世のトラウマを克服すれば今の自分が見えてくるはずだと催眠療法を続けるよう奨めます。そして二人に前世と現世はつながっており、深い因縁で結ばれているのだと話すのでした。夜マイクと女性はバーに出かけ、デートを楽しみます。マイクは女性が幼稚園の保母だったグレースに似ていると話し、女性もこれからはグレースと呼んで欲しいと応じます。運命に引き寄せられるように出会ったマイクとグレースはやがて激しい恋に落ちていきます。しかしグレースを奪い去ろうとする不審な男が現れ、彼女の身に徐々に危険が迫り始めるのでした。
愛と死の間でのネタバレあらすじ:転
グレースは催眠術によってローマンとマーガレット夫妻が不仲になった頃のことを回想し始めます。ある晩ストラウス夫妻は仮装パーティーに出席しますが、そこにはマーガレットに想いを寄せる新聞記者ベイカーの姿もありました。ベイカーに話しかけられしばし他愛のない会話を楽しむマーガレットでしたが、二人が親し気に話している様子を見たローマンは激しく嫉妬します。家に帰ってきたローマンとマーガレットは大喧嘩をしてしまいます。ローマンは嫉妬からマーガレットを責め、マーガレットはインガ親子と一緒に暮らすことが我慢できないと訴えるのでした。そしてマーガレットへ寝ているところへローマンがハサミを振り上げて襲いかかろうとするのでした。現実に引き戻されたグレースは怯えた表情でマイクを見つめ、あなたが私を殺そうとしたと呟きます。グレースはマイクこそローマンの生まれ変わりにに違いないと思い始め、彼に不信感を抱き始めます。自分の前世が妻を殺害した犯人だったとは信じたくないマイクでしたが、催眠術でローマンとしての記憶を思い出してしまうのでした。マイクはベイカーが存命だと知り彼に会いに行きます。ベイカーはローマンの家政婦だったインガならばすべて知っているはずだと告げます。そして彼女の息子が骨董品屋をやっていることを聞き出します。その店こそマドソンの営む店であり、マイクはマドソンがインガの息子フランキーだと知るのでした。
愛と死の間での結末
マイクはインガからローマンに恋をしたものの拒絶されたことを打ち明けられます。ローマンはマーガレットを深く愛していました。マーガレットを殺害したのはローマンではなく、彼女に強い憎悪を抱いたインガの息子マドソンによる犯行だったのでした。マーガレットからの復讐を恐れたマドソンが男を雇ってグレースを拉致しようと企てたことも判明します。マイクはグレースの身に危険が迫りつつあること予感します。しかしその頃グレースはマドソンからローマンを殺すように唆され、拳銃を手渡されていたのでした。事情を話すべくグレースの元を訪ねたマイクでしたが、興奮状態のグレースは彼を撃ってしまいます。そしてグレースもマドソンに襲われ意識を失ってしまいます。マドソンは二人を心中と見せかけて殺そうとしますが、軽症だったマイクが反撃します。そして意識を取り戻したグレースとともに死闘の末マドソンを倒すのでした。前世の悲恋を乗り越えたマイクとグレースは強く抱き合うのでした。
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