恐怖のまわり道の紹介:1945年アメリカ映画。フィルム・ノワールの代表作のひとつ。ミュージシャンの男がヒッチハイクをしたばかりに不幸な運命の渦に巻き込まれる。極めて低予算で作られたB級映画で、撮影期間もわずか6日間。劇中に出てくる車も監督のウルマーが自分のものを提供した。
監督:エドガー・G・ウルマー 出演:トム・ニール(アル)、クライディア・ドレイク(スー)、エドマンド・マクドナルド(ハスケル)、アン・サヴェージ(ヴェラ)、ほか
映画「恐怖のまわり道」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恐怖のまわり道」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
恐怖のまわり道の予告編 動画
映画「恐怖のまわり道」解説
この解説記事には映画「恐怖のまわり道」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恐怖のまわり道のネタバレあらすじ:起
アルはニューヨークのナイトクラブ”ブレイク・オドーン”のピアニスト。その恋人のスーは同じ店で歌手をやっていました。
2人は結婚するつもりでしたが、もっと成功したいという野心に溢れたスーは店からの帰り道で「ハリウッドにゆく」と宣言します。もっともスカウトされたわけでもなく、当てなどありません。アルはやめろと忠告しますが、彼女はあくまで初心を曲げず、カリフォルニアまで旅立ってしまいます。
スーが去ってしばらくしてから、アルは彼女に電話します。すると案の定、まだ映画の仕事が見つからず、彼女はウェイトレスで生計を立てていました。
彼女にまだ未練のあるアルはその声を聞いて居ても立っても居られず、自分もハリウッドに行く気になります。しかし肝心の旅費がありません。時間はかかるものの、仕方なくヒッチハイクで西海岸までゆくことにします。
恐怖のまわり道のネタバレあらすじ:承
幸い、道に立って親指を挙げると何台かの車は気前よく止まって乗せてくれるため、旅は順調です。ところがハスケルという中年男の車に拾われたことから運命の歯車が狂っていきます。
彼は開けっぴろげな性格で「さっき女のヒッチハイカーに『寝ないか?』と誘ってみたのだが、引っ掻いてきやがった」などと得意げに話してきます。
ハスケルが疲れたのでアルが運転を変わったところ、急に雨が降り出してきました。オープンカーなのでソフトトップを下ろそうと寝入っているハスケルを起こそうとしましたが、驚いた事に彼は死んでいます。
しかも誤って彼の頭を地面の石に打ち付けてしまったため、これではまるでアルが彼を殺したように見えます。自分が殺人犯に疑われることを恐れたアルはそのまま死体を隠し、車も自分のものにしてしまいます。
恐怖のまわり道のネタバレあらすじ:転
以後、事件の発覚を恐れながらも旅を続けますが、幸いしばらくは何事も起こりません。このまま逃げおおせるかと思えましたが、運命は彼を逃しませんでした。
翌日、乗せたヒッチハイカーが偶然ハスケルがちょっかいをかけた女で、彼女は車の持ち主のことを覚えていたのです。厳しく問い詰めてくる女にアルは事情を説明しますが、彼女は信じません。
ようやくロサンゼルスに着いたものの、ヴェラというその女が警察に飛び込めばアルは身の破滅です。仕方なくアルは彼女に言われるまま、同じホテルに宿泊します。
恐怖のまわり道の結末
ヴェラはアルに車を売らせようとしますが、その時に新聞を読み、ハスケルが実はある大金持ちの遺産相続人で、しかも遺族は長年彼と連絡をとっていないことを知ります。とんでもない大金を手にするチャンスだと考えたヴェラは、アルにハスケルの身代わりをやらせようとします。
しかしそんな詐欺に加担するつもりはないアルは彼女と口論。ヴェラが警察に電話しようとするのを止めようとした時、誤って彼女を電話のコードで絞め殺してしまいます。
もはやスーと会う気持もなくなった彼は街を離れ、絶望感をいだきながら道をトボトボと歩いていきます。やがてそのそばにパトロールカーが止まり、彼を連行していくのでした。
以上、映画「恐怖のまわり道」のあらすじと結末でした。
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