DOPE/ドープ!!の紹介:2015年アメリカ映画。ファレル・ウィリアムスが製作総指揮&音楽担当ということで、公開前から話題となっていた作品。「ドープ」とは違法な薬物のことだが、「素晴らしい」の意味もある。90年代のファッションとヒップホップを愛する成績優秀な高校生が、スラム街の生活から抜け出すために奮闘する青春ドラマ。
監督:リック・ファムイーワ 出演者:シャメイク・ムーア(マルコム)、トニー・レヴォロリ(ジブ)、カーシー・クレモンズ(ディギー)、ゾーイ・クラヴィッツ(ナキア)、シャネル・イマン(リリー)、エイサップ・ロッキー(ドム)、ブレイク・アンダーソン(ウィル)、キンバリー・エリス(リサ)ほか
映画「DOPE/ドープ!!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「DOPE/ドープ!!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
DOPE/ドープ!!の予告編 動画
映画「DOPE/ドープ!!」解説
この解説記事には映画「DOPE/ドープ!!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
DOPE/ドープ!!のネタバレあらすじ:起
ロサンゼルスのイングルウッドに暮らす、高校生のマルコム。ギャングにドラッグ、銃犯罪が蔓延するこの街の生活に絶望している彼は、ハーバード大学に進学してまっとうな人生を送るのが夢です。真面目で誠実、90年代カルチャーとヒップホップ・ミュージックをこよなく愛し、学業の成績もつねにトップ。親友はMTVフリークのジブと、レズビアンのディギーで、3人のバンドも組んでいます。しかし、そんなスタイルも学校では「オタク」と呼ばれ、不良達からはつねにいじめられる存在。教師もまた、ハーバード進学など無理に決まっているとマルコムの努力に水を差します。ある日のこと、マルコムは路上でギャングのドムと知り合い、ドムの彼女ナキアに一目ぼれします。彼女に会いたいがためにドムが主催するパーティにジブとディギーを連れて出掛けたマルコム。ナキアに相手にされず落ち込んでいるところへ、ドムの敵対するギャング団が乱入して辺りは大混乱になります。警察も到着する中、命からがらその場から逃げた3人。翌朝、登校したマルコムは自分のリュックを開けて仰天します。そこには大量のドラッグと一丁の拳銃。昨夜のパニックの中、ドムが取引相手に渡すドラッグ「モリー」をマルコムのリュックに隠していたのです。
DOPE/ドープ!!のネタバレあらすじ:承
マルコムはドムの代理人という男から連絡を受けて、言われるがままドラッグを手渡そうとします。しかしそれは嘘で、ドムは刑務所の中でした。ドムからの電話で本当の取引相手の住所を聞き、マルコムはジブとディギーを連れて一軒の豪邸を訪れます。取引相手のAJという男は留守で、その息子と娘が出てきます。娘のリリーは、マルコムの目を盗んでリュックの中のモリーを吸引。フラフラになるリリーを大慌てで介抱するマルコムに、同じイングルウッド出身でハーバードを出たという企業人ジャコビーから電話が入ります。ジャコビーは、ハーバードを目指すマルコムの助けになるよう学校が紹介してくれた人物でした。彼との約束をすっかり忘れていたマルコムは、リリーの運転する車でジャコビーの会社へ急ぎます。ところがリリーは運転中に意識朦朧となり、そのまま路上に飛び出し大失態を繰り広げます。一方ジャコビーを訪ねたマルコムは、彼こそがAJその人だと気づくのでした。
DOPE/ドープ!!のネタバレあらすじ:転
AJは正体を明かさず、ドラッグは適切な相手に渡せと言います。マルコムが帰宅すると、警察に保護されたリリーの姿がニュースで報じられています。手元にある大量のドラッグをなんとかしないと、このままでは大変なことになると考えたマルコム。ジブとディギーに相談してネットで売りさばこうと思いつきます。闇サイトに詳しい白人の友人ウィルの助けを借りて、モリーの販売が始まりました。結果は上々、モリーは別名リリーと呼ばれ、続々と注文が入ってきます。ある晩、マルコムの家の前にナキアが立っていました。マルコムと同様、大学進学で街を脱出したいと思っている彼女は、勉強を教わるつもりでやって来たのです。喜びを隠せないマルコムでしたが、ドムのことを聞き出すために自分を利用しているのではと勘ぐってしまい、怒ったナキアは帰って行きます。そうこうしているうちに、マルコム、ジブ、ディギーがSAT(大学進学適正検査)を受ける日が来ました。偶然にも校内では抜き打ちドラッグ検査が行われており、焦った3人はテストに集中できません。ジブはこれ以上ネット商売を続けるのは嫌だと言います。マルコムは、ドラッグで得たビットコインを換金しようと、再びウィルに相談します。ウィルはフィデルというハッカーを紹介してくれ、換金を済ませたマルコムは、鞄につめた現金を持ってAJのもとへ向かいます。
DOPE/ドープ!!の結末
あなたに変わってドラッグを在庫一掃しましたと、AJに告げるマルコム。現金化したのは一割で、残りはビットコインのままです。ブラックマーケットでドラッグをさばいたのは、AJ本人ということになっています。残りを換金すれば、口座から足がついてAJ自身が不利な立場になる可能性もあるとマルコムは指摘します。冷静さをなくしたAJは当局に報告するぞと脅しますが、マルコムはそんなことは起こらないと確信していました。なぜならAJも同じイングルウッドというスラム街出身であり、危険なリスクを冒すことなど立場的にできないからです。マルコムは、僕がハーバードに行けるよう傷つけないでと言い残してAJのもとを去ります。今回の経験で感じたことを、マルコムはハーバードの出願登録のエッセイに盛り込みます。「はみ出し者の自分だからこそ、世界をあらゆる角度から見ることができる」。そして高校のプロムの日。マルコムはナキアを誘っていましたが、ナキアは断ります。それより、プロムの後の遊園地に一緒に行きたいと言うのです。2人はキスをします。後日、マルコムのもとに大学の合否通知が届きました。封筒を開け、結果に息を呑むマルコム。一瞬カメラ目線になり、笑顔がこぼれます。
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