イレイザーヘッドの紹介:1976年アメリカ映画。デヴィッド・リンチの初の長編映画作品。監督、脚本、編集、美術、特殊効果に至るまで制作全般を務め、5年の歳月を要して奨学金と自己資金で完成させたリンチワールド炸裂のカルト映画の金字塔。全編に渡りインダストリアルなサウンドが響き、主人公であるヘンリー・スペンサー(ジャック・ナンス)の葛藤と内的妄想が映像化され、現実と入り乱れた映像体験が脳内を巡る作品。
監督:デヴィッド・リンチ 出演:ジャック・ナンス(ヘンリー・スペンサー)、シャーロット・スチュアート(メアリー・エックス)、アレン・ジョセフ(ミスター・エックス)、ジーン・ベイツ(ミセス・エックス)、ジュディス・アンナ(アパートの隣人)ほか
映画「イレイザーヘッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「イレイザーヘッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
イレイザーヘッドの予告編 動画
映画「イレイザーヘッド」解説
この解説記事には映画「イレイザーヘッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
イレイザーヘッドのネタバレあらすじ:起
印刷工員で休暇中のヘンリー・スペンサーは、うす暗い工場地帯を抜け、自宅のアパートに帰ると、彼女であるメアリーからの食事の招待を、部屋の隣人である女性から言伝られ、ヘンリーは浮かない顔でメアリー家に向かいます。
メアリーの家に着くと、メアリーの家族とは初対面で挨拶もそこそこに、お父さん自慢のチキンの丸焼きを振る舞われ、食事をします。配管工歴30年のメアリーのお父さんは腕が不自由な為、ヘンリーにチキンを切って欲しいと頼み、切り始めますが、突然お母さんは発作を起こし、チキンの丸焼きの足が動き出してヘンリーは困惑します。
一時退出したお母さんは、部屋に戻ってきて真面目な顔で、娘のメアリーと肉体関係があったかどうかをヘンリーに問いただしますが、「メアリーを愛しています」とだけ答え、返答を濁します。ヘンリーの首を舐めまわすお母さん。泣きわめくメアリー。ここでヘンリーはメアリーに未熟児の赤ちゃんが出来たことを聞かされ、初めて父親になった事を自覚し、結婚の承諾をします。
イレイザーヘッドのネタバレあらすじ:承
自宅のアパートに戻って生活を開始したヘンリーとメアリーは、子育てに奮闘するも、赤ちゃんの夜泣きが耐えられないメアリーはイライラが募り、ヘンリーに育児を託して家を出て行ってしまいます。赤ちゃんの様子がおかしい事に気づいたヘンリーは熱を計ってみると、熱があり病気である事を知ります。
発疹のようなものがたくさん出来、次第に症状が悪化していきます。ヘンリーは子育てという難題に悩み、暖房器具の中の劇場で、女性が奇妙な踊りを披露するという妄想に更けます。メアリーは一時帰ってくるも、また家出してしまいます。
イレイザーヘッドのネタバレあらすじ:転
そんな中、隣人の女性は鍵がなく部屋に入れないので、部屋に入れて欲しいとヘンリーに頼んできます。招き入れると二人は、肉体関係を結び、一夜を過ごします。
ある日、ヘンリーの妄想の劇場で、女性が「天国では、すべて上手くいく」と歌い、ヘンリーの首だけが飛び、胴体から赤ちゃんの顔が出て、ヘンリーの首は道すがら少年に拾われ、鉛筆工場に持っていくと工員が頭部から消しゴム(イレイザーヘッド)を生成し、消しゴム付き鉛筆を作るという悪夢を見て、目が覚めます。ヘンリーは玄関に向かいドアを開けると、隣人の女性が他の男と部屋に入って行くのを目撃します。
イレイザーヘッドの結末
赤ちゃんは快方したのか、元気に笑い声を上げていますが、ヘンリーははさみを取り出し、包帯に包まれた赤ちゃんの体を切り刻みます。
苦しそうな赤ちゃんはドロドロの液体を噴出させ、不気味な叫び声を部屋中に響き渡らせながら巨大化していき、部屋の照明が点滅する中でヘンリーに迫っていきます。
白い閃光が覆いつくし、眩しい光の中、劇場の女性が三度現れ、ヘンリーは穏やかな顔で女性と抱き合います。
以上、映画イレイザーヘッドのあらすじと結末でした。
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