40の紹介:2009年トルコ,アメリカ映画。タクシーを走らせるメティンは、黒人のゴッドウィルを車ではねて逃げてしまいます。病院に運ばれたゴッドウィルを担当したのがセバダ。この3人が、バッグに入った金を巡っていつしか奪い合いになる様子を描いた、珍しいトルコのサスペンス映画です。
監督:エムレ・シャーヒン 出演者:アリ・アタイ(メティン)、デニズ・チャクル(セバダ)、ンタレ・グマ・ムバホ・ムワイン(ゴッドウィル)ほか
映画「40」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「40」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「40」解説
この解説記事には映画「40」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
40のネタバレあらすじ:起
ここはイスタンブールの街中。イラつきながらタクシーを飛ばすメティンが黒人の男を撥ねてしまいます。状況を確認したメティンはそのまま逃げてしまいます。
大家族で生まれ育ったメティンは、少年時代、家族に対する父親の暴力に見かね、父親を刺してしまいました。その後のメティンは転落人生で悪事をかさねて刑務所暮らしをして、今はタクシーの運転手です。兄でマフィアのボスのアフメットから借金をしたことで、借金を返すためにアフメットの仕事を手伝うようになりました。
この日はアフメットから、バッグに入った金をある男に渡すよう言われました。知り合いの女性から連絡の入ったメティンは、女性のアパートにバッグを持って立ち寄ります。一休みしたメティンはバッグがなくなっていることに気づきます。女性のアパートは上階でしたが、窓が開いていました。慌てたメティンは部屋を飛び出し、タクシーを飛ばしながら自分の不甲斐なさにイラついていました。その時、歩いていたゴッドウィルを撥ねてしまったのです。
40のネタバレあらすじ:承
病院のベッドで眠るゴッドウィルの担当看護師がセバダです。セバダはベッドの下のバッグが気になり、中を覗きます。すると札束がびっしり入っていました。それを見たセバダはバッグを盗んで何食わぬ顔で持ち帰ります。
セバダは今までいろんな宗教にかかわり、数秘学にはまり、研究をしながら現在は看護師をやっています。何でも数字に置き換えて良い悪いを決めていて、特に『40』という数字にこだわりがあります。務めている病院で医師と知り合い、相性のいい数字だったため結婚しました。しかし娘が生まれるころ、夫が病院の女性と浮気をし、それが表面化したためクビになってしまいました。今ではセバダの稼ぎで夫を養っていた為、お金が欲しかったのです。
やがてゴッドウィルの意識が戻ると、ベッドの下のバッグを探します。バッグが無い事に気づき、セバダに聞きますが「知らない」と言われます。しかし、セバダが盗んでいると見抜いたゴッドウィルはセバダの帰りをつけることにします。
40のネタバレあらすじ:転
ナイジェリアで生まれたゴッドウィルは、小学校のころ金持ちの娘のジーナに恋をしました。ジーナは優しく、ゴッドウィルに自分の夢をいつも語っていました。やがて自分が工場に努めはじめ、ジーナがパリの大学に進学すると、ゴッドウィルは金を貯めてジーナに会うため、パリへとトラックの荷台に隠れて密入国しました。
しかし、ここがパリだと思った場所はイスタンブールでした。そこでゴッドウィルは4年間一生懸命働き、ジーナにパリで告白するために金を貯めました。そんなある日、ゴッドウィルは街で黒人女性に話しかけられます。「初めてここに来たので泊まる場所が無い」と困り果てる女性を見て、会社の寮の自分のベッドを貸しました。
翌朝目覚めたゴッドウィルは女性が居なくなっていることに気づき、ベッドの下を探すと、隠していた貯金が無くなっていました。あわてて街に出て女性を探すゴッドウィルの目の前に、アパートの上階からバッグが落ちてきました。このバッグこそメティンのものでした。中に札束が入っているのを確認し、バッグを持ち去ると、密出国のブローカーに会い、パリまでの金を支払いました。その帰り道、メティンのタクシーに撥ねられたのでした。
40の結末
金を無くしたメティンは、アフメットらに捕まり暴行を受け、「24時間以内にもって来い」と言われ、顔をカミソリで切り裂かれました。病院で縫合手術を受け、その後担当したのがセバダでした。セバダは「23針縫った。23は悪い数字だ」と言います。
セバダの後をつけるゴッドウィルでしたが、セバダに叫ばれて逃げ出します。自宅に戻り、娘を連れ出したセバダがタクシーを呼ぶと、偶然メティンの車が止ります。メティンはセバダの持つバッグを見て、「そのバッグはオレのものだ」と言って取り上げ、アフメットの事務所に向います。しかしアフメット以下全員が殺されていました。
テレビでは「アフリカから持ち込まれたハチに刺された死亡事故が発生」のニュースをやっていました。バッグを持って歩くメティンの飲んでいたペットボトルにハチが入っていました。メティンは次第に気分が悪くなり、信号待ちで倒れ込みます。
「これがパリ行きだ」という大型トレーラーの荷台に乗りこんだゴッドウィル。一方、娘とイスタンブールを離れようとしていたゼバダは、バッグを奪われ、仕事をしない夫の待つ自宅に帰って来ました。
以上、映画「40」のあらすじと結末でした。
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