インビジブルの紹介:2000年アメリカ映画。国防省からの依頼で生物を透明にし、そこから元の姿へと復元する研究をしていたセバスチャン達は、透明化には成功したものの元の姿に戻すのに苦戦していた。そんなある日、セバスチャンは復元の成功のカギを掴む。しかしそれは恐怖の始まりであった。
監督:ポール・バーホーベン 出演者:ケヴィン・ベーコン、エリザベス・シュー、ジョシュ・ブローリン、キム・ディケンズ、ジョーイ・スロトニックほか
映画「インビジブル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「インビジブル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
インビジブルの予告編 動画
映画「インビジブル」解説
この解説記事には映画「インビジブル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
インビジブルのネタバレあらすじ【ゴリラの復元】
動物実験によりゴリラの透明化に成功したセバスチャン率いるチームだったが、元の姿に戻す復元に苦戦していた。しかしセバスチャンが突然復元方法を思いつき、ついに透明のゴリラを復元する日がやって来た。機械から赤い液体を取り出し、それをゴリラに注射した。すると赤い液はゴリラの血管を通り全身へといきわたる様子が見て取れ、そして少しずつその体は元の形に復元し始めたのだ。そこでゴリラに異変が起きる、脈拍、血圧、脳波共に異常数値を叩き出し、不整脈を起こし心停止してしまう。電気ショックで何とかゴリラの心臓を動かすと、それに伴いその体は完全に復元し実験は成功する。
インビジブルのネタバレあらすじ【実験成功を隠す】
早速、実験の報告する為にセバスチャンと、同じ研究医で元恋人だったリンダ、そして同じく研究医で今はリンダの恋人のマットと共に国防総省を訪れた。そこでセバスチャンは動物実験で透明化する事は容易だったが、復元する事が問題だったと告げると実験の様子を映したビデオをそこで止めた。顧問委員会の教授は「DNAの配列が崩れたんだね」と指摘すると、セバスチャンは細胞の結合も不安定だったと付け加えた。「どうやって解決した」という問いに、セバスチャンは「出来ていません、しかしもう一歩の所まで近づいているので、もう少し時間が欲しい」と嘘をつく。クレイマー教授は「我慢にも限界がある、早急に結果を出せなければ天才も色あせる」とセバスチャンを脅す。リンダは実験に成功しているのに何故報告しないのかと、セバスチャンを責めると「まだ報告する気持ちがしない、今報告したら全部取られてしまう、第3実験は自分達でやる」と人体実験をやる事を告げた。瘴気じゃないとマットとリンダは反対するが、セバスチャンは自分の夢だと言って諦めなかった。
インビジブルのネタバレあらすじ【人体実験】
研究室に戻り人体実験の事を研究医達に告げると、顧問委員会が実験を許した事に驚く。するとセバスチャンが「自分が志願したから」だと告げた。セバスチャンは「3日間透明でいる、その後復元してくれ頼むぞ」と言うと実験台の上に乗った。機械から体を透明にする水色の液体が取り出され、セバスチャンは自分で腕に注射をした。何も変化が起こらない為に実験は失敗かと思われた瞬間、セバスチャンの体に異変が現れ出すのだ。苦しむセバスチャンの脳波、血圧、脈拍共に上昇し危険な状態に陥り電気ショックの準備を始めたその時、体が消え始める。完全に体が消えたセバスチャンはショックで気絶してしまう。それから17時間も眠り続けたセバスチャンは目を覚ますと、「眩しい明かりを消してくれ」と苦しむ。「瞼が閉じられない」と言うセバスチャンに、「瞼が透明だから眩しいのよ」とリンダが言った。セバスチャンは透明な自分の体を見て「感覚があるのに、姿が見えない変な感じだ」と鏡の前に立つのだ。セバスチャンは透明になった事を楽しむ様に、研究医達を驚かせる。サーモグラフ眼鏡を掛けるとセバスチャンの体温で、何処に居るかを見る事が出来た。その日から3日間、交代でセバスチャンの様子を観察する事にした。
インビジブルのネタバレあらすじ【元に戻らない体】
3日が過ぎ、ついにセバスチャンを復元する時がやってきた。赤い液をセバスチャンの体に注射すると、セバスチャンはゴリラの時と同様に苦しみ出し体が復元し始める。息が出来ないともがくセバスチャンの心臓はついに止まってしまう。心肺蘇生をして心臓や脳は脈共に正常に戻ったが、戻らなかったものが一つあったそれは体だった、つまり人体実験は失敗に終わったのだ。しばらく透明な姿で居なければいけない為に、肌色のゴムで顔と手を作り上げそれをつけて過ごす事になった。マットはセバスチャンを元に戻す為に、実験を続けたがなかなか成果が出ず、セバスチャンもまた検査の苦しさと透明人間のまま閉じ込められている生活にうんざりしていた。
インビジブルのネタバレあらすじ【外へ】
なかなか寝付けなかったセバスチャンは、そのイライラから外へと出て行ってしまう。久しぶりに外に出ると車を飛ばし、上機嫌で町へと繰り出して行った。信号で隣に停まった車に乗っていた子供達を、サングラスを取り驚かせては楽しんだ。家に戻ったセバスチャンは向かいの女性の部屋へ行き、いたずらをしてしまう。その頃、セバスチャンを探す為に研究医達はあちこち探し回っていた。リンダはセバスチャンの家で、脱ぎ捨てられた服とゴムの顔と手を見つけ嫌な予感がした。何食わぬ様子で研究所へと戻っていたセバスチャンに、リンダは脱ぎ捨ててあった服の事を告げる。危険と判断した研究医達はセバスチャンを閉じ込め、一切外に出ない様に監視する事にした。セバスチャンの部屋にサーモグラフのカメラを取り付け、抜け出さぬよう細心の注意を払った。リンダ達が恐れていたのは、セバスチャンが透明で居る期間が長くなり過ぎたせいで、精神に異常をきたしてきているかも知れないという事だったのだ。
インビジブルのネタバレあらすじ【監視カメラの細工】
カメラを付けられた事で、自由が利かなくなったセバスチャンのイライラは募る一方だった。マットがもう少しで細胞を結合させる所まで考えついていたが、あとちょっとの所で失敗してしまいセバスチャンを怒らせる。リンダがマットに協力し元に戻る方法を一緒に考えるべきだと説得すると、セバスチャンは「こんな能力があるのに、こんな所に閉じ込めて使えない事が最悪だ」と透明である事を特殊な能力と思い始めていた。セバスチャンは自分を映すカメラを手直しし、いかにもそこに自分が居るかの様に細工した。そして外へと出るとリンダの家へと向かった、そこでマットとリンダが付き合っている事を知ると怒り窓ガラスを割った。リンダはラボに連絡しセバスチャンが居るか確かめる、フランクはカメラでセバスチャンが映っている様子を確認して「確かに居る」と告げた。リンダがラボにやって来て、セバスチャンが寝ているはずのベッドを触るとそこにセバスチャンは居らず、カメラに細工がされている事を知る。
インビジブルのネタバレあらすじ【ついに死人が】
これ以上危険を冒す事を恐れたリンダは、委員会に報告すると決意する。しかしその話をセバスチャンに聞かれていた。リンダとマットは国防省に報告する前に、顧問委員長でもあるクレイマー博士の耳に入れる為に家を訪れた。博士は怒りリンダ達は「身の回りの物を整理しておけ」と言われてしまう。クレイマー博士は急いで将軍に事の重大さを伝えようとしたが、電話線が切られていて繋がらなかったのだ。博士は落ち着く為に外へ出てタバコを吸い煙を吐くと、そこにセバスチャンの顔が浮き出た。そしてプールに突き落とされると、セバスチャンによりプールに沈められ殺されてしまう。妻が目撃していたが、セバスチャンの姿が見えなかった為、ただ溺れていただけに見えた。何の連絡も無い事を不審に思ったリンダが、博士の家に電話をしてみると博士がプールで溺れて亡くなったと知らされるのだ。
インビジブルのネタバレあらすじ【恐怖が始まる】
慌てて将軍に電話をするリンダだったが、電話回線が切れていて繋がらなかった。上に行き連絡をしようとエレベーターに乗りIDを言うが、認証されずエレベーターは動かなかった。マットも試してみるが同じ結果となった。パソコンからセキュリティーシステムに入り調べてみると、セバスチャン以外のIDが消されている事を知る。つまりセバスチャンが犯人で、研究医達を閉じ込める為にIDを無効にした。するとセバスチャンの声が何処からともなく聞こえてきて、博士は将軍に連絡する前に死んだ事を告げた。それはセバスチャンの事を知っている物は外にはおらず、ここへ助けに来る者は誰も居ない事を指していた。
インビジブルのネタバレあらすじ【研究員までも】
ジャニスが居ない事に気づいた研究医が、サーモ眼鏡を付けてジャニスを探す。ロッカーに人影を見つけ、セバスチャンだと思い開けてみるとそこにはジャニスの死体が入っていた。ついに自分達の仲間から死人が出た事で、セバスチャンが自分達全員を殺そうとしている事に気づくのだ。パニックになる獣医のサラは、リンダの事を殴ると「あなたのせいよ、いつでもセバスチャンを止めれたはず」と、怒りを露わに取り乱した。しかし今は言い合っている暇などなく、ここからどうやって抜け出すか考える方が先だという結論に達し何とかIDの復活に試みる。IDを復活させる事は出来なかったが、エレベーターシャフトに外へと通じる非常ハシゴがある事が分かった。
インビジブルのネタバレあらすじ【対決】
その間リンダ達はセバスチャンをやっつける為に、以前に逃げ出した透明化したネズミを探す為に作った、動くものにを感知する装置を使い、セバスチャンが何処に居るか施設内を映しだした。すると第6通路に何者かの動きを感知する。セバスチャンを挟み撃ちする為に、マットとカーターは通路を分かれて移動し始めた。するとセバスチャンが止まった為に、モニターを見ていたリンダは姿を見失ってしまう。配管の後ろに動く物をサーモ眼鏡で確認し、マットが見に行くとそこからは蒸気の熱が上がっていた。その瞬間に後ろに居たカーターは首にひもを掛けられ、上の配管に隠れていたセバスチャンにより締め上げられた。もがき苦しむカーターが蒸気管に触れるとそこから蒸気が漏れセバスチャンにかかり、その瞬間カーターの首から紐が外れ下へと落ちるが、その拍子に鉄で頭をぶつけ酷い怪我を負ってしまう。蒸気でサーモ眼鏡が効かなくなり、セバスチャンを見つける事が出来なくなった。
インビジブルのネタバレあらすじ【次々と殺される】
カーターの怪我が酷く血液が必要な為、サラが血清を取りにラボへと戻る。そこでセバスチャンの気配を感じたサラは、持っていた血清を床にばら撒くとセバスチャンを迎え討つ。しかしセバスチャンに首を折られて殺されてしまうのだ。またカーターも出血多量で死んでしまった。サラを探しに来たリンダとマットとフランクだったが、そこには殺されて変わり果てたサラの姿があった。そしてフランクも鉄の棒で刺されて死んでしまい、マットまでも鉄の棒でセバスチャンにより深手を負わされてしまう。リンダとマットを冷凍保存の機械の中に閉じ込めると、セバスチャンは冷凍の温度を下げ捨て台詞を吐いて出て行ってしまった。もう終わりだと流した涙が凍りつくのを見て、リンダは死んでなるものかという意思が湧き、鉄製の取っ手と鉄線と電気ショックの装置の線を繋ぎ、強力な磁石を作りあげ中から引っ張る様に、外から掛けられた鉄の留め金を外す事に成功するのだ。マットを冷凍庫から出すと、「絶対助けを呼んでくるから」と言い残し部屋を飛び出した。
インビジブルのネタバレあらすじ【爆破装置】
その間にセバスチャンは施設もろとも爆破しようと、ニトロと遠心機により爆破装置を作り出していた。装置を5分にセットすると、セバスチャンはエレベーターに乗り込み自分のIDを認識させた。そこへ噴射器を持ったリンダがやって来て、セバスチャンを外へ出さない為に噴射器にライターを点け炎に変えるとセバスチャンを炎に包んだ。しかし噴射器が切れてしまい、セバスチャンに逃げられてしまう。残っていたガスを火災装置に向け噴射させると、天井から水が噴射された。すると目の前にセバスチャンの体が水に浮かびあがり、リンダの首をしめて殺そうとした。そこへ意識を戻したマットがやってきて、セバスチャンを殴り飛ばしリンダを助けるのだ。爆発の音を聞いたというリンダと共に実験室に戻る、爆破装置を見つけるが止める時間は残っていなく、ハシゴを使って逃げる事にした。
インビジブルのネタバレあらすじ【最後の戦い】
エレベーターシャフトのハシゴを登り始めた瞬間に、装置が回り始め大きな爆破が起きる。ハシゴを登り始めていた二人のすぐ下に、炎が迫りまた爆破の衝撃で下にあったエレベーターが押し上げられ凄い勢いで登って来た。何とか体をハシゴの裏に隠しエレベーターの衝突は免れたのもつかの間、今度は登り切ったエレベーターが落ちて来たのだ。急いでハシゴを降りる二人の頭上すれすれで、何とかエレベーターが止まった。再びハシゴを登り始めた二人だったが、リンダの足を生き残っていた焼け焦げたセバスチャンが掴む。セバスチャンと共にエレベーターの上へと落ちてしまったリンダは、セバスチャンに髪を掴まれ「最後に昔の思い出にキスだ」と言われ強引にキスをされる。リンダはその隙にセバスチャンの後ろにあったロープを掴むと「地獄に落ちろ」とセバスチャンに言うと、エレベーターとロープを繋いでいた留め具を外した。するとエレベーターもろとも炎の中へとセバスチャンは落ちて行った。二人は無事ハシゴを使い外へと出る事に成功する。
「インビジブル」感想・レビュー
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>誰だって法という縛りがなくなればこうなってしまうでしょう。
↑こういう考えの人がいるから犯罪が減らない。。。。
誰も見てなくても善い行いをする人、まともな人はたくさんいます
良心があるので -
↑良心があっても
そのように他者を差別し攻撃的な発言をすれば犯罪に繋がるのです。
HGウェルズの古典小説の映画化です、90年代からこの映画が作られた2000年まで続いた古典SF小説の映画化作品では一番出来がいい映画でしょう。
というか、様々な透明人間の映画の中で一番面白いとおもいます。
透明になったら倫理観は薄れてやりたい放題になってくる、個人的な事いえばわりと他人事ではない話です。
誰だって法という縛りがなくなればこうなってしまうでしょう。