ホースメンの紹介:2008年カナダ,アメリカ映画。妻を亡くし、警察の仕事に没頭するブレスリン警部は、二人の息子アレックスとショーンとの溝を埋められずにいた。ある日、警部は聖書の黙示録になぞらえた猟奇殺人を担当することになるが…。
監督:ジョナス・アカーランド 出演:デニス・クエイド(エイダン・ブレスリン)、チャン・ツィイー(クリスティン)、ルー・テイラー・プッチ(アレックス・ブレスリン)、クリフトン・コリンズ・Jr(スティングレイ)、パトリック・フュジット(コーリー)、ピーター・ストーメア(デビッド)、ほか
映画「ホースメン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ホースメン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホースメンの予告編 動画
映画「ホースメン」解説
この解説記事には映画「ホースメン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ホースメンのネタバレあらすじ:起
エイダン・ブレスリン警部は、妻が亡くなり、残された子供アレックス、ショーンとの距離を縮められずにいました。
ある日、管轄内の区域で十数本の抜き取られた歯が見つかりました。歯科医学を専門にしていたブレスリン警部はこの事件を担当することに。その後、拷問具に皮膚を吊るされた状態の白人女性の死体が見つかり、警部は被害者の家族である養子で長女のクリスティンと知り合います。さらに別の拷問具で殺害された男と、「歯」の持ち主の男の遺体が発見されました。
ホースメンのネタバレあらすじ:承
その数日後、クリスティンは自分が犯人であることを告白、義母の腹からえぐり出した胎児を警部に差し出しました。捜査を続けるうち、クリスティンは単独ではなく何人かの仲間と犯行を行ったこと、グループは聖書の黙示録にある4人の騎士を模した犯行を再現していることが分かりました。そしてその後。警部がにらんだ通り、別の殺人が発生しました。
皮膚に拷問具を取り付けられ宙づりにされたテイラーという青年と、彼に対面する弟コーリー。コーリーは兄にゲイをカミングアウトしましたが、テイラーは彼のせいで後ろ指をさされることに嫌気がさしていました。コーリーはテイラーの目前で心臓をえぐって自殺。コーリーは4人の騎士の仲間の一人でした。
ホースメンのネタバレあらすじ:転
4人の騎士の4回の犯行はこれで終わったはずでした。しかしブレスリン警部は「歯」の持ち主であった男性の死に方が、他の3件と違うことに気づき、クリスティンを問いただします。
そう、「歯」の持ち主は4人の騎士の仲間でしたが、私情に走ったためクリスティンたちによって殺害されていたのです。ブレスリン警部は4人目の騎士による最後の殺人が行われることを知り、犯行を止めようと過去の資料を確認します。
ホースメンの結末
コーリーとクリスティンは同じ心理カウンセラーの元を受診していました。そのカウンセラーの元に警部の息子も通っていました。ブレスリンはすぐさま自宅に戻り、二人の安否を確認しようとしました。ところが何者かに襲撃され、意識を失います。
目が覚めるとそこには拷問具に固定された長男アレックスの姿が。母を看取ることもなく仕事に打ち込む父への抵抗は、彼の命を奪おうとしていました。警部は自分を固定する手錠を壊し、死にかけていたアレックスを救い出しました。
以上、映画「ホースメン」のあらすじと結末でした。
ありそうでなかったサスペンス作品だ。
1996年セヴンが公開された。
ブラッド・ピット主演のこの作品は、見るものを吐き気の中へと誘う問題作だった。
事件背景は似ているが、犯人が自分の息子だという概念は、同じようにショッキングだ。
そして聖書の引用にはさほど意味はなく(グリコ森永事件の怪人二十面相のように)、大人の身勝手によって悩み続ける子どもたちの姿があるのだった。
最後に謝罪と赦しがあるのが、この作品の特徴であり救いでもある。
子ども…
無邪気な残酷さとするだけして自殺するという手段を持っているのは、絶えず見落とされる事実だろう。
背景は、大人が作った身勝手な社会に対する子どもたちの反抗、
そして最後の手段を使ったことに対する自殺という奥の手によって、怖いもの知らずになれるのだ。
社会の歪みに対する子どもたちの手段は、
ただ黙ってなすがままであると思いがちな大人に対する警鐘だ。