センター・オブ・ジ・アースの紹介:2008年アメリカ映画。大学教授のトレバーは10年前に失踪した兄の遺品の中から、ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を見つけます。本の中に書いてあったメモが兄失踪の手がかりだと感じたトレバーは、甥のショーンと一緒にアイスランドへ出発することになります。奇想天外なセンター・オブ・ジ・アースを冒険するアトラクション・ムービー。
監督: エリック・ブレヴィグ 出演者: ブレンダン・フレイザー(トレバー・アンダーソン)、 ジョシュ・ハッチャーソン(ショーン・アンダーソン)、アニタ・ブリエム(ハンナ・アスゲリソン)ほか
映画「センターオブジアース」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「センターオブジアース」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
センター・オブ・ジ・アースの予告編 動画
映画「センターオブジアース」解説
この解説記事には映画「センターオブジアース」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
センターオブジアースのネタバレあらすじ:起:兄の失踪の謎を追って
トレバー・アンダーソンは大学で大陸移動説などについて教えている教授です。兄マックスも同じ大学で地質学の研究をしていましたが、10年前に調査中に行方不明になったためトレバーがマックスの研究室を引き継いでいます。しかし、トレバーの授業は退屈で生徒達に不人気なため、研究室を閉鎖すると通告されてしまいます。「今は大事なときなんだ。ボリビアでは火山活動が起こり、モンゴルではプレートが・・・」と閉鎖しないでほしいと訴えても聞き入れてもらえません。帰宅して落ち込んでいると、マックスの妻エリザベスからそっちに向かっているという留守電が入っているのを聞き、甥っ子のショーンが今日来ることになっていたことを思い出します。慌てて部屋の掃除を開始したところでエリザベスとショーンが到着します。エリザベスとショーンはカナダに引っ越すことが決まっており、その前に10日間ショーンを預かることになります。エリザベスからマックスの遺品が入った箱も受け取ります。7歳に会ったきりのショーンはすでに13歳です。トレバーは「野球は好き?一緒にバッティングをやろう」と誘いますが、ショーンは「僕は好きで来たわけじゃない。ジュースがあってアニメが見れたらいいよ」と素っ気ない態度のクールな少年になっていました。出前でも頼むか?と言いながらマックスの遺品の箱を開けてみるトレバー。ショーンが「ママはパパの事を話さない」と言うと、「じゃ言っとく。マックスは何をやっても特別な数少ない人間の1人だった」と言うトレバー。箱の中からマックスの愛読書のジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を見つけます。「地底旅行」の世界をSFを超えたリアルなものとして捉えていたマックス。本の中にはマックスのメモ書きがたくさん書いてあります。「『モンゴルではマグマの温度が1150度に達する。ボリビア、ハワイ・・・』」。トレバーは今日見た研究所のデータが示していた数値を思い出し、ショーンを連れて急いで研究所へ向かいます。トレバーはコンピューターのデータを見て、「ハワイとボリビアとモンゴル・・・今日の状況は97年の7月と同じだ」とショーンに説明します。97年の7月はマックスが失踪した時期です。ショーンは隣のパソコンに表示されている地震センサーのマップに赤い点滅が4つ点いてるのを見て「この4つの赤い点は何?」と聞くと、「3つだ」と答えるトレバー。いや4つ点いてるとパソコン画面をトレバーに向けるショーン。トレバーは画面を見てアイスランドも点滅していることに驚きます。自宅に戻り「マックスはこれを見て調査に出たんた。今日と10年前と同じなら何が起きたか発見するチャンスだ」「悪いがカナダに行ってくれ。地球の中心へ旅をする」「マックスはアイスランドへ行ったんだ」と言いながら旅支度を始めるトレバー。「地底旅行」のページをめくりながら「これパパのメモ?」と聞くショーンに、トレバーは「君のパパと俺は火山に竪穴があると信じてた。マントルから地球の中心に向かう穴だ。パパはそれを探しに・・・明日カナダのオタワ便に乗ってくれ」と航空チケットを予約するために電話機を手に取ります。ショーンは「待ってよ」と電話線を引き抜き、「最初に4つ目の点滅を見つけたのは僕だ。・・休みは10日だ。僕も行く」と言われ、根負けしてショーンも連れて行くことにします。
センターオブジアースのネタバレあらすじ:承:アイスランドへ
アイスランドへ向かう飛行機の中で、「地底旅行」のマックスのメモの暗号を解読するトレバー。「この『PB』は周期表にある。『PB』は鉛(リード)。つまり『導く』だ・・・」と言っている間に、そのメモの言葉を縦読みして「SIGURBJORN」と読んでみるショーン。ショーンのそのナイスな閃きに「あっ」と思いながらも、平静を装って「SIGURBJORN・・それは・・ヒントだ!地名かな」というトレバーの横で、さっさとPSPを使ってネットで検索するショーン。「SIGURBJORN」はシグビョルン・アスゲリソンという火山学研究所の所長のことでした。「連れてきて正解!この研究所を訪ねよう」とゴキゲンのトレバー。アイスランドに着いてレンタカーで火山学研究所へ向かいますが、道に迷って夜になってしまいます。小屋が見えたのでそこで聞いてみようと行ってみると、その小屋が火山学研究所でした。小屋にはハンナという綺麗な女性がいて驚く2人。アスゲリソン氏と話したいと言うと、ハンナはアスゲリソンの娘で、父は3年前に亡くなって研究所ももうないと言われます。家の中に招き入れられ、トレバーがマックスの「地底旅行」を渡すと、ハンナは「ヴェルニアンよ」と言います。ヴェルニアンとはジュール・ヴェルヌの本が真実だと信じている人達のことで、「ヴェルヌはSF作家だけど心奉者は彼を預言者だと信じてる。その代表が父よ」と言い、アスゲリソンの「地底旅行」の本を見せてきます。マックスとアスゲリソンは同じ内容のメモ書きをしていたことが分かり、「彼もヴェルニアンよ」と言うハンナ。「パパは一種の変人だったんだ」とショックを受けるショーン。トレバーは「知りもしないで」と言い、「私は科学者で教授だ。30キロ先で地震センサーが反応したからそれを調査するために来た」とハンナに言うと、「ここから北に向かう道路はないわ。私は山岳ガイドよ。案内するけど」と言われ、頼むことにします。次の日、地震センサーがある場所へ向かうために山登りをしますが、大きな岩だらけの険しい山をさっさと登っていくハンナ。ショーンはそんなハンナの姿に惚れてしまい「いただき・・・」と呟くのでした。歩き続けて、地震センサーを発見します。地震センサーの中にはブラック・ボックスがあり、過去10年分の地震活動が記録されています。トレバーはセンサーを取り出そうとしますが天気が荒れてきたため、ハンナが「残念ながら撤退よ」と言います。雷が激しく鳴り始めたためハンナとショーンは洞窟に避難しますが、トレバーは諦めずに必死にセンサーを取り出します。センサーを取り出したトレバーは走って洞窟に向かいますが、鉄の針状の物が付いたセンサーが雷を呼んでしまい、何度も雷に打たれそうになります。ハンナは「それを捨てて!」と叫びますが、トレバーは捨てるのを拒んで走り続けます。しかし、雷の攻撃に堪えきれずにセンサーを投げ捨てて洞窟に飛び込みます。センサーは雷に打たれて砕け散り、洞窟の入り口も雷に打たれて巨岩が崩れ落ち、入り口が塞がれて出られなくなってしまいます。3人は他の出口を探すために洞窟の奥へ進むことになります。「慎重に進め。すぐに出られるぞ」とショーンを元気付けるトレバー。しかし、真っ暗な大きな穴があり、危うく落ちそうになります。ハンナが穴の底は古い坑道につながってるかもと言い、発火筒を落として穴の深さを測ろうとしますが、洞窟の壁にはマグネシウムの鉱脈が広がっていて引火して爆発してしまいます。次にケミカルライトを使って穴の深さを測ってみると61メートルもあり、20階建てビルの高さだと分かります。ハンナはロープを取り出して懸垂下降で降りる気満々ですが、ショーンは腰が引けてしまい「こんなのやめるべきだ」と言い出します。トレバーが「彼女を狙ってるくせに懸垂下降もできんのか」と言い、みんなで降りることになります。穴の底に辿り着いてブラウギルス鉱山のトンネルの中を進みます。ハンナが発電機を発見してスイッチを入れてみると、明かりが点いて鉱物を運ぶトロッコ線路が見えました。この線路で出口まで行こうとトロッコに乗り込みますが、トロッコはジェットコースターのように制御不能の猛スピードで走り出してしまい、叫びながら進みます。トロッコは壁に激突しながらも何とか無事に終点に着き、ショーンは「今の走りサイコー!」と大興奮です。
センターオブジアースのネタバレあらすじ:転:センター・オブ・ジ・アース
トロッコが激突した時にできた壁の穴の先に何かあるのが見え、ショーンが「出口かも」と行ってみます。するとそこはルビーやダイヤの原石がたくさんある洞窟でした。トレバーは「しばしば結晶体が形成され発見されるのは火山の竪穴だ・・・」と呟きながら頭上をライトで照らすと、ぼっかりと大きな穴が開いています。ハンナが「ここを登れば出られる?」と聞くと、「ああ」と言うトレバー。ショーンが壁からダイヤを取り出してリュックに入れようとすると、床がピシピシと鳴ります。床に触って「ひょっとしてアレ?・・白雲母」と呟くハンナ。トレバーはショーンに「とにかく超薄だ。わずかな重さや圧力の変化で粉々に割れる」と説明し、そっと歩いて戻ろうとしますが、ショーンのリュックからダイヤが落ちた衝撃で床が割れてしまいます。深い竪穴をどこまでもどこまでも落ちていく3人。落ちながらショーンが「底は何?」と聞くと、トレバーは「トンネルの壁は水が浸食してるので我々の転落速度は徐々に減速していく。水の滑り台だ」と言います。3人は底の水の上を滑っていき、水の中に落ちます。泳いで辿り着いた岩場の天井を見上げると、1億5千万年前に絶滅した光る小鳥「サイアニス・ロソプリテクス」の群れが光り輝いています。小鳥の群れは発光しながらトンネルへと飛び立ち、トレバー達も後に続いてみると七色に光り輝く滝とジャングルがあり驚きます。そこはマックス達が探し続けていた「センター・オブ・ジ・アース(地球の中心)」でした。トレバーは「やはりマックスは正しかった!」と叫びます。ハンナに「君のパパもだ」と言って笑うショーン。「地底旅行」を読みながらジャングルの中を歩いてみると、巨大なタンポポの綿毛や巨大キノコの化石など、主人公のリーデンブロックが体験する記述と同じ世界です。「ここに来て全てを見た誰かが脱出してヴェルヌに話した」と言うトレバー。大きなキノコの化石の中に人が住んでいた形跡があり、トレバーとショーンが入ってみるとそこにはマックスの手帳がありました。その間、別行動していたハンナはマックスの遺体を見つけ、トレバーを呼んで知らせます。トレバーはマックスの遺体を埋葬し、「パパのことを何も知らない。もっと知りたかった」と泣くショーンにマックスの日記を読んであげます。日記には、息子の誕生日だが帰る手段が見つからない。私はこの発見を全世界と共有したかったが、今は全てを引き換えにしても息子の成長を見たいと書いてありました。1羽のサイアニス・ロソプリテクスがショーンを守るように飛び続けています。
センターオブジアースの結末:脱出
トレバー達がマックスのメモを読むと、ここはマグマの熱で摂氏94度まで上がることが分かります。人間が生存できるのは58度ですが、すでに35度まで上がってきているため、急いでここを脱出する必要がありました。3人はメモを頼りに海を横断して間欠泉を探し、間欠泉のパワーに乗って地表に出る計画を立てます。早速、船を作って出発しますが、嵐が来た上にピラニアのような巨大魚の大群に襲われます。海からビュンビュン飛んでくる巨大魚を棒で撃ち返していると、次は巨大魚を狙ってやって来た恐竜の群れに囲まれてしまいます。何とか恐竜の群れから逃げることに成功しますが、帆のロープが外れそうになっていることに気付いたショーンが、風をはらんだ帆の両端のロープを持った途端にそのまま空へと舞い上がって飛んで行ってしまいます。絶対に手を離すな!と叫びながら、絶望するトレバー。海岸で目覚めたショーンはトレバーの名前を呼びますが、静寂が広がるばかりです。すると、サイアニス・ロソプリテクスが光りながら飛んできて、ショーンを洞窟へと誘います。その頃、陸地に着いたトレバー達はショーンの名前を叫びながら進みます。「彼は賢いわ。きっと川で待ってる」と言うハンナ。サイアニス・ロソプリテクスに道案内されながら洞窟内を進むショーン。その頃、トレバーとハンナが荷物を降ろして休憩していると、人間の背丈ほどある巨大な食虫植物に襲われますが、トレバーがやっつけます。ショーンは磁場が強い谷に着きます。深い谷の上で磁力でフワフワと浮く岩を慎重に飛び移りながら進みます。トレバーとハンナは間欠泉がある洞穴近くの川が見える場所に辿り着きます。ショーンの名前を叫ぶトレバー。ショーンもトレバーの名前を呼びながら先を目指します。トレバーはハンナに自分はここに残ってショーンを探す、君は家に帰ってくれと言います。「川で待ってるわ。最後の最後まで」と言ってトレバーにキスをするハンナ。ショーンは恐竜の唸り声を聞いて岩の陰に隠れますが、気が付くと頭上に大きな恐竜の顔があり、自分を狙っています。ショーンは必死に逃げて洞穴に飛び込みますが、追いかけてきた恐竜に入り口を破壊されて叫び声を上げます。その洞穴の反対側にいたトレバーは、ショーンの叫び声を聞いて必死に洞穴の壁を壊して助け出します。2人は恐竜に追いかけられますが恐竜を白雲母の上に走らせて落とし、間欠泉へ向かいます。洞穴内の川に入ろうとしますが沸騰していて入れません。すると、ハンナが恐竜の頭蓋骨を船にして乗ってやって来て、トレバー達も乗り込みます。ところが、次第に川は枯れてしまい、川底を激しくガタガタを走った衝撃で間欠泉の穴にハマることができましたが、底は水や水蒸気どころかマグマが見えるだけです。トレバーは水がなきゃ脱出できないと頭を抱えます。すると、ショーンが壁が湿っていることに気が付きます。「壁の後ろに水が流れてる。池か川があるんだ」と言うトレバー。3本ある発火筒を使って壁のマグネシウムに点火させ、壁を破壊しようとしますが、壁が湿っていて失敗します。最後の1本になり、溶岩が迫って来ている下の方が壁が乾いているからと、体にロープで結んで下降するトレバー。最後の1本で成功して壁が爆発し、大量の水が溶岩に流れ込みます。船は水蒸気に乗って地表へ向かって吹っ飛び、山のてっぺんからポンと飛び出します。船はブドウ畑がある山の斜面を滑り、小屋にぶつかって止まります。トレバー達が出てきた山はイタリアのベスビオ火山でした。小屋の住人が家と畑をメチャメチャにされて怒っている様子です。ショーンが実はたくさん持ち帰っていたダイヤをひとつあげて謝ると「滑っていいぞ好きなだけ」と大喜びです。その様子を見ながらトレバーとハンナはキスをするのでした。トレバーはそのお宝で研究を継続するために自社ビルを探すことにします。トレバーとハンナはカナダへと旅立つショーンを見送ります。トレバーはショーンに次の休暇の議題だ、これを読んどけと「アトランティス」の本を渡すのでした。
以上、映画「センター・オブ・ジ・アース」のあらすじと結末でした。
90年代の金曜ロードショー的を観ているような作品(笑)
アドベンチャー映画のいろいろな要素を混ぜ込んで、結局まとまりのない感じの映画でした。CGのクオリティは近年の映画とは思えないくらいに荒く、考古学な要素があるのかなと思いきや、キャラも生き物もほとんど脈絡なく登場する。
アトラクション的要素が強いので、良い意味でも悪い意味でも子供向けで、大人の鑑賞にはきついかなという印象でした(笑)地上波放映されていれば家族で楽しむ程度には良いかもしれません。