アリバイなき男の紹介:1952年アメリカ映画。タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」のヒントになったフィルム・ノワール。お互いに身分を知らない悪党たちが現金を強奪し、冤罪をかけられた男に復讐される。原題は「Kansas City Confidential」で、これ以降、題名に「コンフィデンシャル」がつく映画が流行した。
監督:フィル・カールソン 出演:ジョン・ペイン(ジョー・ロルフ)、コリーン・グレイ(ヘレン)、プレストン・フォスター(ティモシー・フォスター)、ジャック・エラム(ピート)、リー・ヴァン・クリーフ(トニー)、ネヴィル・ブランド(ボイド)
映画「アリバイなき男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アリバイなき男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アリバイなき男」解説
この解説記事には映画「アリバイなき男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アリバイなき男のネタバレあらすじ:起
午前10時直前のカンサス・シティ。あるビルの一室から向かいのサウスウエスト銀行を観察している中年男がいました。彼はミスター・ビッグ。現金輸送車を襲う計画を練っており、大きな図面に輸送車の到着時間を書きこみます。彼はまた、計画の一環として3人の犯罪者、ピート、トニー、ボイドをバラバラに部屋に招集。彼らの弱みを握っているため無理やり強奪計画の共犯者にさせますが、自分はずっとマスクをつけ、正体を3人には明かしません。
アリバイなき男のネタバレあらすじ:承
やがて強奪は成功。犯行中は共犯者3人もマスクをしているため、お互いが誰なのかは不明です。ミスター・ビッグは現金を一人で預かり、3人には当座の現金とトランプの切れ端だけを手渡します。ほとぼりが冷めたあとでゆっくり山分けしようという考えでした。トランプの切れ端は1種の引換券のつもりです。一方、警察では目撃者の証言から、犯行に使われたのが花卸業のバンだと知り、それを運転していたジョー・ロルフという男を逮捕します。ジョーには前科がありました。刑事たちは間違いなく犯人だと思い込み、取り調べも厳しいものとなります。しかし、犯人たちが乗り捨てたバンが見つかったため、ジョーの嫌疑は晴れることに――。ミスター・ビッグはわざとその車を花卸業のバンそっくりにペイントしていたのです。
アリバイなき男のネタバレあらすじ:転
ひどい目に遭ったジョーは真犯人たちへの復讐を決意。硫黄島で命を助けた戦友が暗黒街と繋がりがあったため、情報を提供してもらいます。ピートという男が怪しいと考えた彼はメキシコのティファナへ。ピートがサイコロ博打にのめり込んでいると聞いたジョーは違法の賭場を巡り、ようやく彼を見つけ出します。暴力で脅しつけた末、ミスター・ビッグが共犯者たちに招集をかけていることが判明。一緒にその目的地であるバラドスへ出かけようとしますが、他の犯罪でお尋ね者だったピートは途中で警察に見つかり、射殺されてしまいます。仕方なくジョーはピートになりすまして一人でバラドスへ。そこにはすでにトニーとボイドが集まっていました。彼らに怪しまれたジョーは危うく殺されそうになりますが、偶然、ヘレン・フォスターという娘に助けられます。彼女は同じホテルに父親のティモシーと一緒に滞在していました。ティモシーは元警官です。間もなくミスター・ビッグから「ヨットで金を山分けする」という手紙が到着。ティモシーが3人を港まで運ぶことになります。
アリバイなき男の結末
そこで、金を独り占めしようとしたトニーはボイドを射殺。さらにジョーも殺そうとしますが、そこへティモシーがやってきてトニーに銃を突きつけます。実はティモシーこそミスター・ビッグ。盗んだ金はヨットに隠してありますが、それらの紙幣番号は記録されているため使えません。そこで銀行が提供する懸賞金目当てに共犯者たちを射殺して、奪った金は諦めるつもりだったのです。しかしトニーとティモシーはお互い相撃ちとなり、二人とも死んでしまいます。ジョーへ迷惑をかけたことを悔いていたティモシーは駆けつけた元同僚の刑事にジョーは無関係であることを告白。ジョーの復讐は終わり、お互いに恋愛感情を抱いていたヘレンと結ばれることになります。
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