美女と野獣の紹介:1946年フランス映画。数多く映画化された中でも初めて実写化されたジャン・コクトー版「美女と野獣」。CGのない時代において用いられた手法とモノクロフィルムによって醸し出される映像美は必見。
監督:ジャン・コクトー 出演:ジャン・マレー(野獣/王子/アヴナン)、ジョゼット・デイ(ベル/美女)、マルセル・アンドレ(ベルの父親)、ミシェル・オークレール(ルドビック)、ミラ・パレリ(フェリシエ)、ほか
映画「美女と野獣(1946年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「美女と野獣(1946年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
美女と野獣の予告編 動画
映画「美女と野獣(1946年)」解説
この解説記事には映画「美女と野獣(1946年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
美女と野獣のネタバレあらすじ:起・末娘、ベル
昔、あるところに商人の父とその3人の娘、息子1人が暮らしていた。一家はかつて裕福だったが、嵐で船が沈み破産寸前の憂き目にあい、心優しく美しい末娘ベルは、贅沢に慣れ切った2人の姉たちに小間使いのようにこき使われていた。
そんなベルを庇う兄もまた酒と賭け事で借金を抱えるろくでなしで、彼の遊び友達であるアヴナンも美しいベルに結婚を申し込むが、父のそばを離れたくないベルはそれを断るのだった。
ある日、沈んだ船の1艘が戻ったと聞き、父が港へ行くことになる。姉たちは高価な土産をねだったが、ベルは「バラを一輪だけ」と告げ、父を送り出す。
美女と野獣のネタバレあらすじ:承・父の身代わり
港に着いた父だったが、積み荷は債権者に押収されてしまって手元に戻らず、やむなく夜道を帰路に着く途中、嵐に見舞われた彼は、森の中で行き当たった古い城に入る。人の気配がなく異様な雰囲気の中で一夜を明かし帰ろうとした彼は、庭先に咲いていたバラを見てベルを思い出し一輪手折る。
その瞬間、目の前に城の主である野獣が現れ、大切なバラを盗んだ罰として死を宣告するが、娘の1人を身代わりによこせば助けると言って3日の期限付きで父を帰す。
戻った父からこの経緯を聞いたベルは父の身代わりとなるため密かに家を出ると、野獣のいる城へと向かう。
美女と野獣のネタバレあらすじ:転・野獣との約束
城に入ったベルは野獣を見て怯えるが、彼はベルに美しいドレスと宝石を身に着けさせると礼儀正しく接し、毎晩7時の夕食時にだけ会いに来ると告げる。
その言葉通り夕食時に現れる野獣は、毎夜ベルに妻になってほしいと懇願するが、彼の醜い野獣の姿に恐れと嫌悪を抱くベルは拒み続ける。しかし野獣の孤独と優しさに接するうちに、やがてベルの心も打ち解け始める。
ある日、見たいものを映し出す鏡の中で、病に伏せる父の姿を見たベルは、父に会いに帰りたいと野獣に頼み込む。苦渋の決断の末、野獣は信頼の証として財宝の眠るディアナの館の鍵を預け、1週間で戻る約束でベルを父の元へ帰す。
美女と野獣の結末:魔法の力
家に戻ったベルの顔を見た父は病から回復するが、高価な装いのベルに姉たちは激しく嫉妬する。ベルは城での暮らしを家族に話して聞かせるが、財宝のことを知った姉兄たちはそれを我が物にしようとベルを足止めし、鍵を盗み取ると、ベルを迎えにきた馬に乗って兄とアヴナンが城へ向かう。
その一方でベルが魔法の鏡を覗くと、そこにはベルの不在を嘆き悲しむあまり瀕死の状態となった野獣が映し出されていた。ベルは慌てて城へと戻り、倒れている野獣に駆け寄るが息絶えるのだった。
その頃、兄とともにディアナの館にたどり着いたアヴナンは、財宝を目にして窓から侵入しようとするが、見張りの像に矢で射られると野獣の姿に変わり、財宝の山の上に落ちる。と同時に息絶えた野獣が姿を消し、青年の姿となってベルの前に現れる。
野獣は妖精によって長い間姿を変えられた王子だった。王子はどことなくアヴナンに似ていたが、ベルは自分の迷いを打ち消すと、王子とともに彼の王国を目指して空へ舞い上がっていった。
以上、映画「美女と野獣」のあらすじと結末でした。
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