ラヴ・ストリームスの紹介:1983年アメリカ映画。女たちに囲まれて暮らす作家の弟。愛しすぎるせいで夫と娘と別れざるを得なくなる、「愛は流れ止まることがない」という姉。誰よりもお互いを愛している姉弟が再会してつかの間の共同生活を送る。カナダの劇作家テッド・アレンの脚本に基づきジョン・カサヴェテスの製作・演出で1981年にロサンゼルスで上演された同名の芝居を原型としている。実生活の夫婦であるジーナ・ローランズとカサヴェテスが姉と弟を演じた。
監督:ジョン・カサヴェテス 出演者:ジーナ・ローランズ(サラ・ローソン)、ジョン・カサヴェテス(ロバート・ハーモン)、シーモア・カッセル(ジャック・ローソン)、ダイアン・アボット(スーザン)、ジェイコブ・ショウ(アルビー)ほか
映画「ラヴ・ストリームス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラヴ・ストリームス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラヴ・ストリームスの予告編 動画
映画「ラヴ・ストリームス」解説
この解説記事には映画「ラヴ・ストリームス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラヴ・ストリームスのネタバレあらすじ:起・バランスを欠く姉弟
女たちについて、そしてセックスについて書く有名作家のロバートは、ハリウッド郊外の自宅で秘書を始めとする複数の女たちと奇妙な同居生活を送っている。そしてそれでも飽き足らず、バーで歌う女性歌手スーザンを「君の本を書きたい」と言って追い回したあげく、階段でけがをして、彼女と母親に一晩お世話になったりしている。
一方、ロバートの姉のサラは15年間連れ添った夫と離婚協議中。彼女は夫のジャックと娘のデビーを愛しすぎるために結婚以来何度も心に変調を来して入院を繰り返してきた。デビーが彼女の干渉を嫌って父親と生活することを選択するという想定外の事態にショックを受けて法廷で倒れてしまう。ジャックにサラが拘泥するのを批判し人生に必要なのはバランスと言う精神科医の勧めで、新しい男を見つけるためにヨーロッパに旅行するが、結局大量の荷物と共に帰国することに。
ラヴ・ストリームスのネタバレあらすじ:承・突然来た息子と姉
ロバートには前妻との間にアルビーという8歳の息子がいたが、生まれてこのかた息子は彼にほったらかしにされていた。ところが前妻が突然アルビーを連れてくる。一晩だけどうしても息子を預かってほしいというのだ。しかしアルビーはたくさんの女たちが住む父親の家に怖気づく。ロバートは女たちに引っ越させる。
ロバートとアルビーが少し親子らしくなったところに、帰国したサラがタクシー2台分の荷物と共にやって来る。サラもアルビーと会うのは彼が生まれて以来のことだった。ロバートは唐突にアルビーとラスベガスに行くことにする。
ラスベガスでロバートは息子をホテルに置いて夜通し女たちを連れて遊ぶ。ホテルに帰るとアルビーは母親に会いたいと泣いている。アルビーを家へ送り届けたロバートだが、アルビーの義父は息子が虐待されたと勘違いしてロバートを殴り蹴る。アルビーは別れ際にロバートに「パパを愛している」と言ってくれたが、ロバートは前妻に「遅すぎた」と言って去る。気晴らしにスーザンの家に行って母親とダンスをして過ごすことになる。
ラヴ・ストリームスのネタバレあらすじ:転・夜の電話
その夜、サラの方はジャックに電話する。ジャックも子育てに苦労しているが、デビーの方が母親と関わりたくなかった。生まれて初めて男を探すため、サラは決まった行き先もなくタクシーを呼ぶ。結局、ボウリング場でケンという年下の男性と知り合う。先に帰宅していたロバートは、若い男に送られてサラがご機嫌で帰宅するのを見る。サラは人生でバランスを回復しようと意欲を見せ始めていた。
ところがその夜、デビーからパパを放っておいてという電話がある。サラはジャックを電話に出させるが、ジャックは娘が彼にとって一番大事だと話す。姉への態度が酷いと思ってロバートは怒り、ジャックやデビーをけなすが、彼らへの愛情を捨てていないサラをかえって怒らせてしまう。
ラヴ・ストリームスの結末:嵐の中の出発
翌日、サラはロバートには愛情を注ぐ対象が必要だと考え、「赤ちゃんを買う」と言ってポニー、山羊、鶏、アヒル、犬にインコまで買ってしまう。ロバートが呆れているとサラは、今度は倒れて意識を失う。ロバートは動物たちに加えて寝込んだサラの世話をするはめに。サラは夢の中で娘や夫を笑わせようと絶望的な試みを続けていた。
夜になって嵐が来て、ロバートは動物たちを屋内に避難させるために奮闘。サラが夢の中で夫と娘の愛を取り戻してようやく起き上がったとき、ロバートはなかなか動かない山羊を避難させようとしていた。姉を心配するロバートはずっといてくれとサラに言うが、サラは今夜立つと言ってきかず、ケンを呼び出す。ロバートはサラを抱きしめ、行かないでくれ、愛しているのは姉さんだけだと言う。しかしサラは嵐の中、ケンの自動車で去っていく。またも多くの荷物をもって、でもトランクに入らない荷物は捨てて。ロバートは外を見つめ、寂しく手を振るのだった。
以上、映画「ラヴ・ストリームス」のあらすじと結末でした。
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