白い闇の女の紹介:2016年アメリカ映画。ミステリー作家のコリン・ハリソンによる、1996年の全米ベストセラー小説「マンハッタン夜想曲」の映画化。カリスマ映画監督の未亡人から、夫の死の調査を頼まれた1人の新聞記者。未亡人の若く美しい魅力に骨抜きにされ、謎に満ちた事件の罠におちていく。さらに魔の手は、新聞記者の妻子にも迫り…。主演は「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ。また、ミステリアスなヒロインをイヴォンヌ・ストラホフスキーが演じる。
監督:ブライアン・デキュベリス 出演:エイドリアン・ブロディ(ポーター・レン)、イヴォンヌ・ストラホフスキー(キャロライン・クローリー)、ジェニファー・ビールス(リサ・レン)、キャンベル・スコット(サイモン・クローリー)、スティーヴン・バーコフ(ホッブス)、リンダ・ラヴィン(ノーマ)ほか
映画「白い闇の女」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「白い闇の女」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
白い闇の女の予告編 動画
映画「白い闇の女」解説
この解説記事には映画「白い闇の女」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
白い闇の女のネタバレあらすじ:起
ポーター・レンは新聞記者。あらゆる事件現場に向かい、ネタを探してニューヨークの街を駆けまわっています。以前、警察も解決できなかった事件の少女を発見したことで、時の人となったレン。優秀な外科医の妻リサとの間には2人の子供もおり、傍目には満ち足りた人生のように見えます。しかしレン自身は、ネットや携帯が中心のこの時代に、もはや新聞など絶滅危惧種の媒体だと感じていました。ある晩、メディア王ホッブスのパーティに出席したレンは、1人の美しい女性に目が釘付けになります。彼女はキャロラインといい、エキセントリックで有名だった映画監督サイモン・クローリーの未亡人。サイモンは1年前、とあるビルの解体跡から焼死体で発見されていました。キャロラインはレンに声をかけ、「話したいことがある」と自分のアパートへと誘います。そこでレンが渡されたのは、サイモン・クローリー死亡事件についての捜査報告書類。サイモンの死体は損傷がひどく、現場にはなぜかヒスイのかけらが散乱していました。キャロラインは自分の電話番号をレンに教え、戸惑いながらレンはその場を後にします。
白い闇の女のネタバレあらすじ:承
翌日、再びキャロラインのアパートを訪れたレン。キャロラインは、サイモンとのなれ初めを語ります。数年前、ロサンゼルスからニューヨークにやってきた貧しいキャロライン。仕事もうまくいかず、たまたま入ったバーでサイモンに話しかけられて意気投合。その場でプロポーズされて翌日には結婚。そんな変わり者だったサイモンの死因を調べてほしいと言うキャロラインに魅力を感じ、レンは勢いにまかせて肉体関係を結んでしまいます。次の日、サイモンの死体があった建物跡へ向かうも、何ひとつ証拠は見つかりません。生前のサイモンは大量のプライベートビデオを撮っていて、キャロラインはそれを銀行の貸金庫に保存していました。メモリーカードに残された映像を調べるレンに、ホッブスから呼び出しがかかります。ホッブスはレンに、キャロラインがある映像を何度も送りつけてくるため迷惑していると打ち明けます。その映像は、ホッブスにとって不名誉なものでした。ホッブスは、レンがキャロラインと不倫していることを知っていました。キャロラインからオリジナルのメモリーカードを奪わなければ、妻に不倫をばらすと脅すホッブスに、レンは同意するしかありません。しかしレンに問い詰められたキャロラインは、メモリーカードを送っているのは私じゃないと真っ向から否定。逆にそのメモリーカードを探してほしいとレンに頼みこんできます。結局、自分はキャロラインに利用されていただけなのだと気づき、ショックを受けたレンはそのまま帰宅。そこでホッブスの手下に襲われ怪我をします。事件の鍵を探すため、レンはサイモンの父親フランクがいる老人ホームを訪れます。フランクの部屋から、ビデオカメラとメモリーカードが見つかります。そんな時、ホッブスの手下がレンの家に押しかけ、3才の息子を銃で撃ちます。息子は入院。襲われた原因がレンにあると知ったリサは激怒し、子供達をつれて実家へ帰ってしまいます。
白い闇の女のネタバレあらすじ:転
愛する子供の命が脅かされたことで切れたレンは、ホッブスに脅迫電話をかけてこう言います。家族への攻撃をやめないと、あのメモリーカードの内容を世間に公表する。しかしホッブスもまた、カードを渡さないと恐ろしい状況になるぞと言い返してきます。何としても手がかりが必要になったレンは、フランクの知り合いの女性ノーマの家に忍び込みます。実はノーマこそ、ホッブスにメモリーカードを送りつけていた女性。しかしノーマはカードの内容を全く知らず、単に生前のサイモンに頼まれ、定期的に送付していただけと判明します。ノーマの手元にある最後の1枚を受け取ったレン。その内容は、サイモンに「予想外の相手と寝ろ」と命じられたキャロラインが、ホッブスとホテルの寝室で過ごす映像でした。若い頃、下半身を負傷したホッブスは不能者でした。同情するキャロラインは、自分が幼い頃、義理の父親にされたひどい体験をホッブスに告白していました。この映像を見た後レンは、ホッブスにメモリーカードを渡します。ホッブスは安堵し、このメモリーカードを探すため、キャロラインの部屋を手下に荒らさせていたことを告白します。ホッブスは、キャロラインの持つ全ての部屋の鍵を持っていました。しかし、どこの部屋の鍵なのかわからない鍵がただ1つあると言い、レンにその鍵を手渡します。
白い闇の女の結末
レンはその鍵を持ち、サイモンの焼死体が発見されたあの建物跡へと向かいます。地下へと続く部屋のドアにつけられていた南京錠が、その鍵で開きました。地下へと降りたレンは、作業員を雇い、崩壊されたビルの底を掘っていきます。そこにあるエレベーターに設置されていたカメラ映像に、事件の夜の全てが映っていました。エレベーターに乗っていたのはサイモンとキャロライン。サイモンは、ホッブスがキャロラインに贈った高価なヒスイの馬の置物を持ち、キャロラインの目の前で粉々に打ち砕きます。キャロラインが子供の頃、義理の父に馬を買ってもらえなかったという話を聞いたホッブスが、可哀想に思って買ってやった物でした。サイモンはキャロラインの脚に南京鍵をはめ、エレベーターに繋ぎます。ホッブスに話した思い出話を自分にも話せ。でないとエレベーターと共に地下に落としてやる。サイモンはそう言い、南京錠の鍵を飲み込みます。キャロラインは思い出話を語ることを拒み、ヒスイの破片でサイモンを刺し殺します。そしてそのヒスイでサイモンの腹を裂くとエレベーターの鍵を取り出し、脱出したのでした。映像を見終わり、茫然となるレン。翌日、カフェにキャロラインを呼び出したレンは、サイモン殺害映像のメモリーカードのコピーを手渡します。キャロラインは驚きますが、今後妻と接触した場合、オリジナルのカードを世間に流すと言われて黙り込みます。キャロラインは、ホッブスにだけ話した馬の話をレンに教えます。義理の父親に性的暴行を受けていた9才のキャロラインは、馬を買ってくれたら母親に黙っていると約束します。父親は承知しますが、買った馬をキャロラインの目の前で射殺してしまったのです。そんな悲惨な過去の痛手に、レンは言葉をなくします。キャロラインに「幸せになれ」と最後の言葉をかけ、レンはカフェを出ます。その後、リサと離婚して独りになったレン。キャロラインを忘れることができず、すでに新たな恋人と結婚している彼女の郊外の家を車で通りかかります。家の前にいたキャロラインもまた、レンに気づいて見つめ返します。
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