ナイト・オン・ザ・プラネットの紹介:1991年アメリカ映画。5つの都市を舞台に、タクシードライバーたちに起こった出来事を描いています。それぞれの国にそれぞれの人の人生があるということを、タクシードライバー目線で描いているのが面白い。ウィノナ・ライダーら豪華キャストも魅力的です。
監督:ジム・ジャームッシュ 出演:ウィノナ・ライダー(コーキー)、ジーナ・ローランズ(ヴィクトリア)、アーミン・ミューラー=スタール(ヘルムート)、ジャンカルロ・エスポジート(ヨーヨー)、ロベルト・ベニーニ(ジーノ)、パオロ・ボナチェリ(神父)、マッティ・ペロンパー(ミカ)、トミ・サルミラ(アキ)、ほか
映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ナイト・オン・ザ・プラネットの予告編 動画
映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」解説
この解説記事には映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ナイト・オン・ザ・プラネットのネタバレあらすじ:ロサンゼルス
ロサンゼルス、午後7時7分、タクシー運転手をしているコーキー(ウィノナ・ライダー)は、ビバリーヒルズに行こうとしている中年女性ヴィクトリア(ジーナ・ローランズ)を乗せました。
キャスティングディレクターをしているヴィクトリアは、新作映画の女優探しに忙しそうです。ふとヴィクトリアはコーキーに話しかけます。「何故運転手に?」と質問しました。話してみると、ガサツに見える態度とは違ってコーキーはしっかりした夢があり、芯の通った女性だったのです。
そんなコーキーに何かを感じたヴィクトリアは、ビバリーヒルズの自宅に到着すると、コーキーに映画に出てみないかと尋ねます。驚くコーキーでしたが興味がないと断りました。
ナイト・オン・ザ・プラネットのネタバレあらすじ:ニューヨーク
ニューヨーク、午後10時7分、黒人のヨーヨー(ジャンカルロ・エスポジート)は、ブルックリンに帰るためタクシーを捕まえようとしています。なかなか捕まらず、ようやく止まってくれたのは東ドイツからやってきた初老の男性ヘルムート(アーミン・ミューラー=スタール)が運転するタクシーでした。
今日が初勤務で英語を上手く話せず運転もおぼつかないヘルムートに、ヨーヨーは不安を覚え降りようとしますが、ヘルムートに必死で止められ降りるのを止めました。話してみると、前職はサーカスのピエロをやっていたヘルムート、なかなか面白い奴でした。
道中、ヨーヨーの義理の妹アンジェラを見つけ、強引にタクシーに乗せたヨーヨー、そこから大喧嘩が始まります。家族のいないヘルムートにはとても羨ましい光景でした。
やがてヨーヨーの家にたどり着きます。ヨーヨーはニューヨークへの道筋を説明し、ヘルムートと別れます。しかし、地理も運転もおぼつかないヘルムートには理解するのは難しく、いつの間にか治安の悪い地区に迷い込んでしまいました。
ナイト・オン・ザ・プラネットのネタバレあらすじ:パリ
パリ、午前4時7分、コートジボワール移民のタクシー運転手イザークは、自称外交官の男二人を乗せますが、出身地をバカにされ頭にきた勢いでお金も貰わず二人を下車させてしまいます。
その後イザークは盲目の女性を乗せます。いちいち道順を指示する女性とイライラしながら話を続けるイザーク。女性もイザークの失礼な言動にムッときています。やがて目的地に到着しました。料金は49フランを示しています。イザークは女性に「47フランだ」と伝えると、女性は「48か49フランのはず、同情はいらない」と50フランを渡してタクシーを降りていきます。
イザークが車を発車させると、クラクションが鳴り事故を起こしてしまいます。車から怒った相手の運転手が出てきて「お前盲目か?」と怒鳴りつけます。その様子を近くで聞いてい先程の女性は、笑いながら歩いていきました。
ナイト・オン・ザ・プラネットのネタバレあらすじ:ローマ
ローマ、午前4時7分。乱暴な運転をするタクシー運転手のジーノ(ロベルト・ベニーニ)が、神父(パオロ・ボナチェリ)を乗せます。心臓病を患う神父は具合が悪そうです。しかしジーノはお構いなしに、せっかく神父が乗ったのだからと懺悔を始めました。
神父が薬を飲もうとした時に急ブレーキを踏み、神父は薬を落としてしまい具合がさらに悪くなっていきます。ジーノはそれに全く気づいていません。
やがて心臓発作を起こした神父は急死してしまいます。神父の死にようやく気づいたジーノは動揺しますが、神父を引きずりおろして公園のベンチに座らせ、目を見開いたまま死んでしまった神父に愛用のサングラスをかけさせると、逃げ出してしまいました。
ナイト・オン・ザ・プラネットのネタバレあらすじ:ヘルシンキ
ヘルシンキ、午前5時7分。タクシー運転手のミカ(マッティ・ペロンパー)の元に無線連絡が入ります。呼ばれた場所に行ってみると、労働者風の中年男性たちが待っていました。タクシーに乗り込んだ男たち、その中のアキ(トミ・サルミラ)という男は酔い潰れ眠っています。
ミカがアキの状態を確認すると、残りの男たちが今日がアキにとってどれだけ最悪な日だったかを語り始めます。日頃の遅刻のせいで会社をクビになり、ローンを払い終わったばかりの車はぶつけられてしまい、家に帰ると16歳の娘の妊娠が発覚、妻に失業を告げると包丁を持って追い回され追い出されてしまったとのこと。
それを聞いたミカでしたが、その程度かと動じる様子もありません。逆にミカが男たちに自分の身の上話を始めました。
ミカは共働きで頑張ってきた妻との間にようやく子供ができましたが未熟児で、医者から長く生きられないと告げられます。ミカは愛情を押し殺すようにしましたが、その態度を妻に咎められます。そして小さくとも一生懸命生きようとしている子供にできる限りの愛情を注ごうとした矢先、子供が亡くなってしまいます。
ミカの話を聞いた男たちは涙を流し、アキの不幸など話にならないと言います。そしてアキの家に着き、降りる際に男たちはミカを励まして去っていきました。ミカは寝ているアキを起こします。寝ぼけ眼でアキは降りていきます。早朝の寒空の下、立ち尽くすアキに顔見知りの誰かが声をかけました。
以上、映画「ナイト・オン・ザ・プラネット」のあらすじと結末でした。
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