オフィスキラーの紹介:1997年アメリカ映画。地味で真面目な女性がオフィス内で次々と殺人を犯し、死体をコレクションしていくサスペンス&ホラー。出版社に勤めるドリーンは、ある夜残業中に上司の死のきっかけを作ってしまった。これまで抑圧されて生きてきたドリーンは突然狂気に目覚め、死体を自宅に持ち帰り遊び相手にしてしまう。彼女は会社の人間を次々に襲っては自宅に持ち帰り、恐ろしい死体のコレクションを作っていくのだった。セルフ・ポートレイトで有名な写真家シンディ・シャーマンの初監督作品。
監督:シンディ・シャーマン 出演者:キャロル・ケイン(ドリーン)、モリー・リングウォルド(キム)、ジーン・トリプルホーン(ノラ)、バルバラ・スコヴァ(バージニア)、マイケル・インペリオリ(ゲイリー)ほか
映画「オフィスキラー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オフィスキラー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
オフィスキラーの予告編 動画
映画「オフィスキラー」解説
この解説記事には映画「オフィスキラー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オフィスキラーのネタバレあらすじ:起・狂気の始まり
舞台は1990年代のアメリカ、出版社「コンスーマー誌」。不況のあおりを受け、社内に容赦のないリストラの嵐が吹き荒れていました。社員の多くが在宅のパートに格下げされ、16年勤める校閲係ドリーンもその対象になってしまいます。彼女は真面目で完璧に仕事をこなしますが、地味で内向的な性格から「陰気なネズミ女」と陰口を叩かれていました。
子どもの頃に父親が交通事故で死亡し、母親もその事故で半身不随となり介護が必要な状態です。そんなドリーンをパートに格下げすることに、リストラ担当者のノラは心苦しさを抱いていました。しかしノラが格下げしなかったのは、彼女と仲の良い顔ぶればかりです。ドリーンは基本的に自宅で仕事し、必要な時出社することになりました。
ある夜、残業で遅くまで会社に残っていたドリーンは、慣れないパソコンの操作に四苦八苦します。エラーばかりのパソコンを直して貰うため、同じく残業中の上司ゲイリーに声をかけました。苛々しながら電気系統をチェックし始めた彼は、ドリーンのミスで感電死してしまいます。
ドリーンは慌てて助けを呼ぼうとしますが、ゲイリーが意地悪なセクハラ上司だったことを思い出し、死体に向かって不満を言い始めました。抑圧されてきた感情が噴き出した彼女は、死体を車に乗せ家に持って帰ります。それを母が降りて来られない地下室に運び込みました。
オフィスキラーのネタバレあらすじ:承・止まらない狂気
翌日。ゲイリーが仕事を放って蒸発したとして、社内は大騒ぎになりました。特に社長のバージニアは激怒し、ゲイリーの不倫相手で編集アシスタントのキムに疑いの目を向けます。ドリーンは自宅のノートパソコンから、ゲイリーを装って休養する旨のメールをキムに送りました。出社したドリーンは、キムと組んでゲイリーの原稿を仕上げるようバージニアから命令されてしまいます。
その夜は雷雨になりました。キムが席を立った隙にバージニアを殺害したドリーンは、その死体も自宅の地下室に連れ帰ります。2人の死体をまるで友人のように扱いながら、ドリーンは楽しい時間を過ごしました。更に翌日訪ねて来たガールスカウトの少女2人も殺害し、地下室の仲間に加えます。
一方、キムはドリーンが無断で帰宅したことに怒り狂っていました。原稿を落としたのはドリーンの責任だと編集部に訴えますが、既に原稿は受け取っていると言われてしまいます。実は朝の内にドリーンが原稿を送っていたのです。キムは逆に職務怠慢を責められ、解雇を言い渡されてしまいました。
ノラは何かとドリーンを気遣い、声をかけるようになります。両親の事故について話したドリーンは、実は自分が故意に起こした事故だったことを思い返して薄く笑いました。その夜もドリーンは会社に残っていた社員を殺害し、家に連れ帰ります。
オフィスキラーのネタバレあらすじ:転・狂い続けるドリーン
ドリーンは少しずつ服装が華やかになっていき、ノラとも距離を縮めていきました。ノラが会社の金を横領していると気付いたドリーンは、使い込みを指摘する脅迫メールを送ります。一方のキムは未だドリーンへの怒りが収まらず、会社に乗り込んで喚き散らしていました。しかし迷惑がられて追い払われ、非常階段で苛々とタバコを吸います。
ドリーンは背後からキムに近付き、絞殺しようとしましたが、結局逃げられてしまいました。キムは絞殺されかけたこと、犯人の顔は見ていないがドリーンに違いないことをノラに訴えます。しかし脅迫メールで頭がいっぱいのノラは、キムを異常者扱いして相手にしませんでした。
その後ドリーンはノラを駐車場で殴って昏倒させ、自宅地下室に運び込みます。2階の母の様子を見に行くと、彼女はベッドの中で死亡していました。ドリーンは慟哭しますが、どんなに頼んでも目を覚まさない母親に勝手にしろと叫びます。
オフィスキラーの結末:ドリーンの復讐
その頃、キムは友人でノラの恋人ダニエルの家を訪れていました。半信半疑でキムの訴えを聞いていたダニエルは、ノラと連絡が取れないことを心配し探すことにします。彼がドリーンの家を訪れて話を聞いていると、地下室で目を覚ましたノラが死体を見て大声を上げました。
ドリーンは包丁を手に地下室へ降りていき、逃げ惑うノラを追い詰めます。助けに入ろうとしたダニエルの腹を振り向きざまに切り裂き、絶叫するノラを殺害したドリーン。その後ノラを装ってキムにメールを送り、無言電話もかけました。ただ事ではないと気付いたキムは、慌てて警察にドリーンのことを通報します。しかしドリーンは、既に家に火を放って逃げた後でした。
それからどのくらい経ったのか。ドリーンは化粧を施し、すっかり派手な見た目になって車を走らせていました。次の職場を目指す彼女の傍らには、死体が乗せられています。職場の殺人鬼と化したドリーンが車で走り去り、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「オフィスキラー」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する