ラジオ・フライヤーの紹介:1992年アメリカ映画。母の再婚相手の粗暴な男から虐待を受けてきた兄弟が、小型飛行機に改造した小さなワゴン“ラジオ・フライヤー”で過酷な現実からの脱出を図る姿を描いた作品です。
監督:リチャード・ドナー 出演者:イライジャ・ウッド(マイク)、ジョゼフ・マゼロ(ボビー)、ロレイン・ブラッコ(メアリー)、アダム・ボールドウィン(キング)、トム・ハンクス(現在のマイク)ほか
映画「ラジオ・フライヤー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラジオ・フライヤー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ラジオ・フライヤー」解説
この解説記事には映画「ラジオ・フライヤー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラジオフライヤーのネタバレあらすじ:起
現代。マイク(トム・ハンクス)は2人の息子に少年時代の思い出話を聞かせていました…。
1969年、両親の離婚を経験した少年時代のマイク(イライジャ・ウッド)は弟のボビー(ジョゼフ・マゼロ)とともに母メアリー(ロレイン・ブラッコ)に引き取られてカリフォルニアの田舎町に移り住みました。メアリーは程なくキング(アダム・ボールドウィン)という男と再婚しましたが、キングの本性は凶暴であり、マイクとボビーはキングから激しい虐待を受けるようになりました。特に、ボビーへの虐待は容赦ないものでした。
ラジオフライヤーのネタバレあらすじ:承
近所の子供たちはマイクとボビーをよそ者呼ばわりして遊んでくれませんでした。そんな兄弟を見守ってくれたのは保安官のドハティ(ジョン・ハード)だけでした。マイクとボビーは愛犬のシェーンとともに小さなワゴン“ラジオ・フライヤー”でよく遊び、悪ガキからいじめられた時にはシェーンがいつも助けてくれました。やがてマイクとボビーはある岩山を見つけて“お願い山”と名付け、困ったことがあるといつもお願い山に願い事をするようになりました。そんなある日、マイクは学校の同級生から遊びに誘われ、ボビーが一人で留守番をすることになったのですが、その最中に帰宅したキングが酒の勢いでボビーに激しい暴行を加えて大怪我を負わせてしまいました。しかし、ボビーは母を気遣って必死に耐えていました。
ラジオフライヤーのネタバレあらすじ:転
キングは遂に逮捕され、メアリーもようやく事の重大さに気が付きました。マイクも自分が遊びに行っている間にボビーが酷く痛めつけられたことにショックを受けました。しかし、程なくして戻ってきたキングは涙ながらにメアリーに謝罪、彼女はキングを許してしまいました。しかし、キングの謝罪は上っ面なものであり、暴力的な性格は何一つ変わっていませんでした。ある日、マイクとボビーが家に帰ると、愛犬シェーンが血まみれで倒れていました。もう我慢がならないマイクとボビーは、かねてから練っていた計画を実行に移す決意を固めました。それは、以前夢に見た“バッファローのお告げ”であり、ボビーをキングのいない自由な世界へ飛び立たせてやることでした。
ラジオフライヤーの結末
お願い山には、かつてフィッシャー老人(ロバート・ミューニック)が少年時代(シーン・バーカ)に自転車で山からフルスピードで駆け降り、空を飛んだという伝説が残っていました。マイクはフィッシャー老人の協力を得てラジオ・フライヤーを小型飛行機に改造してガソリンをつぎ込み、ボビーをお願い山へ連れていきました。計画を知ったキングがお願い山に迫るなか、マイクはボビーをラジオ・フライヤーに乗せて夜空へ飛び立たせました…。
現代。マイクは今でも、ボビーがラジオ・フライヤーに乗って世界を旅していると信じていました。
母親の再婚相手に暴力をふるわれている兄弟が、その男から逃げようと小さな飛行機を作るお話です。今はおじさんになった、イライジャ・ウッドやジョゼフ・マッゼロ―のかわいい頃が観られます。暴力という重いテーマでありながら、マッゼロ―がラジオ・フライヤーで冒険に出かけたり、冒険先から絵ハガキが届いたりと空想いっぱいで心温まる作品でもあります。