アメリカ交響楽の紹介:1945年アメリカ映画。アメリカ音楽を築き上げた作曲家兼ピアニストであるジョージ・ガーシュインの生涯を描いた物語。38歳という若さでこの世を去ったガーシュインの、短くとも充実した人生が丹念に描写されている。彼の親友だったピアニストのオスカー・レヴァントや、ブロードウェイの人気俳優であるアル・ジョルソンら、ガーシュインと実際に親交があった数々の著名人が本人役として出演していることでも話題となった。
監督:アーヴィング・ラッパー 出演:ロバート・アルダ(ジョージ・ガーシュイン)、ジョアン・レスリー(ジュリー・アダムス)、アレクシス・スミス(クリスティーン・ギルバート)、アル・ジョルソン(本人)、オスカー・レヴァント(本人) ほか
映画「アメリカ交響楽」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アメリカ交響楽」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アメリカ交響楽」解説
この解説記事には映画「アメリカ交響楽」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アメリカ交響楽のネタバレあらすじ:起
ある日、幼きジョージ・ガーシュインの家にピアノがやって来ます。ジョージの兄に習わせたかった母の意向に反して、文学肌だった兄はあまり気が進みませんでしたが、ジョージがあっという間にピアノを弾きこなして見せたため、母はジョージを数々のピアノレッスンに通わせ始めました。やがて成長したジョージは近所で最も有名なピアニストの代理を依頼されるほどの腕を持つようになり、彼の師匠であるフランク教授はその才能に可能性を感じます。ある日、ジョージは駆け出しの歌手であるジュリー・アダムスと出会います。ジョージの作曲した「スワニー」を演奏し、意気投合した二人は再会を誓います。職を探すために音楽出版社を訪れたジョージは自分の書いた曲を社長に披露。彼の人柄と曲に惚れ込んだ社長は契約を持ち掛け、更にブロードウェイの人気俳優であるアル・ジョルソンに電話をかけてジョージの演奏を聴かせます。これを気に入ったアルは「スワニー」を公演で用い、曲は聴衆に見事受け入れられます。その公演にコーラスの一員として出演していたジュリーと再会を果たしたジョージ。彼の人生が動き始めました。
アメリカ交響楽のネタバレあらすじ:承
その後、発表する曲が次々と大ヒットを連発する中、ジョージはジュリーの主演するミュージカルの曲を手掛けますが、あまりヒットせず失敗に終わります。プロデューサーのジョージ・ホワイトと出会ったジョージは彼から一年ごとに新しいミュージカルを催す企画を話し、曲を書いて欲しいと頼まれます。どんどん書き続けるジョージ。そして何年か経ったある日、今度はコンサート用のジャズを書いてみないかと誘いが来ます。休む暇もなく働き続けるジョージを、フランク教授は案じていました。新作の発表当日、ホールには著名な音楽家が数多く集まり、そこで「ラプソディー・イン・ブルー」が初演されます。ホールは割れんばかりの拍手にあふれ、演奏会は大成功を収めるのでした。そこへジョージに電報が届き、アメリカ交響楽団の指揮者であるダムロッシュから協奏曲を書いて欲しいと依頼されます。彼は協奏曲を勉強するために欧州へ行くことを決意し、フランク教授に会いに行きますが、教授は体調を崩し、亡くなってしまうのでした。
アメリカ交響楽のネタバレあらすじ:転
パリへと向かったジョージは画家で未亡人のクリスティーン・ギルバート夫人と出会い、更に夫人の計らいで作曲家のラヴェルとも対面を果たします。彼女がアメリカ人だと知ったジョージは、一緒にアメリカへ帰ろうと彼女を説得し、二人は帰国します。帰国を祝うパーティーで夫人を連れたジョージに会ったジュリーはショックを受けますが、ジョージと共に歌を披露し、若き頃を思い出します。その姿を見たギルバート夫人は、あなたに自分は必要ないとジョージに言いますが、次の日に彼から結婚を申し込まれます。ジョージを愛していた夫人でしたが、その申し出を断り、メキシコへと旅立ってしまうのでした。悲しみに打ちひしがれたジョージはジュリーに会いに行きますが、彼女にも追い払われてしまい、その後一人パリへと向かいます。そこで「巴里のアメリカ人」を作曲し、その初演は大成功を収めました。しかし、コンサートツアー中に父が病に倒れ、急いで帰宅したジョージは父の最期を看取ります。
アメリカ交響楽の結末
父を亡くしたジョージはオペラに興味を持ちますが、孤独に耐えられず、マイアミにいるジュリーに会いに行きます。自分にはジュリーが必要だと訴えるジョージでしたが、ジュリーは既に婚約していると嘘をついてしまいます。「ポーギーとベス」を公演し、ロサンゼルスで演奏していたジョージは、自分の指が動かなくなっていることに気づき愕然とします。途端に具合が悪くなってしまったジョージは公演の途中で帰宅し、療養しますが一向に良くなりません。そこへジュリーから会いたいと電話がかかってきます。その嬉しさから陽気にピアノを弾いて見せるジョージでしたが、遂に倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまいます。その後ジョージの追悼コンサートが催され、ピアノを弾いたのは彼の親友であるオスカー・レヴァントでした。
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