セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身の紹介:1966年アメリカ映画。別人になってもう一度人生をやり直せたら。そんな中年男たちの密かな望みをかなえてくれる会社がアーサー・ハミルトンに接近してくる。だが、彼が得た第二の人生は決してバラ色ではなかった。『影なき狙撃者』、『ブラック・サンデー』等のジョン・フランケンハイマー監督によるSF風なドラマ。撮影監督ジェームズ・ウォン・ハウによる特徴的な構図の白黒映像が音楽や編集と相まって不安をかきたてる。
監督:ジョン・フランケンハイマー 出演者:ロック・ハドソン(トニー・ウィルソン)、サロメ・ジェンス(ノーラ・マーカス)、ジョン・ランドルフ(アーサー・ハミルトン)、ウィル・ギア(老人)、ウェズリー・アディ(ジョン)ほか
映画「セコンド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「セコンド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「セコンド」解説
この解説記事には映画「セコンド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のネタバレあらすじ:死んだ友からの電話
ニューヨークのある銀行の幹部行員であるアーサー・ハミルトンが帰宅のために電車に乗り込んだ時、見知らぬ男からある住所を記した紙片を渡される。郊外の駅に迎えに来た妻の自動車に乗るが、妻は夫が昨夜ある電話を受取ってから様子がおかしいのを感じていた。夜、アーサーに再び同じ男から電話が来る。男はとっくに死んだはずの親友、チャーリー・エヴァンスの名を名乗る。そしてアーサーとチャーリーしか共有していない思い出を話し、紙片の住所を明日の昼過ぎに訪れるように懇願する。
セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のネタバレあらすじ:トニー・ウィルソンに転身
迷っていたアーサーだが、その住所に行って電話で指示された通り「ウィルソン」という偽名を名乗る。別の住所に行くように言われる。そこは食肉倉庫で、そこでトラックに乗せられる。最後に着いた建物でアーサーは眠らされる。目覚めた後、彼は建物に出口がないことに気づく。それは、人に第二の人生を歩ませようという会社だった。別人の死体をアーサーの死体に見せかけ、アーサーには完璧な整形手術を施し、手のこんだ偽造書類が用意される。二度と元の人生に戻れないことを恐れていたアーサーも会社のリーダーの老人と話をして、自分の今の人生に虚しさを感じて契約書にサインをする。やがてアーサーはホテル火災で死んだことになる。整形手術が行われ、リハビリの後彼は画家のトニー・ウィルソンとなった。
セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のネタバレあらすじ:海岸の出会い
カリフォルニア州マリブにある新しい家へ行く。そこではジョンと名のる男が手伝いをしてくれる。彼は近所の人を招いてパーティーをするように勧めるがトニーはもっと慣れてからにしたかった。画家として創作に苦しむ彼は海辺を散歩してノーラという女性と知り合う。雨に降られて彼女の家に入り親しくなる。ノーラに誘われて二人でサンタバーバラに遊びに行く。そこで行われているのは彼にとってワイルドすぎる集会だったが、皆と共に裸にされた彼は結局大いに楽しむ。ノーラは彼を愛しているようだ。彼は生まれ変われそうに思えた。
セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身のネタバレあらすじ:失敗した第二の人生
とうとう近所の人々を集めてパーティーを開くが、トニーは飲みすぎてしまう。酔いが回って大学生活の思い出を話し始め、「アーサー・ハミルトン」という旧名を口走ってしまう。その時、客の男たちがトニーを捕まえて寝室に押し込める。男たちはトニーと同じ立場の「リボーン」だったのだ。そしてトニーはノーラも会社の人間であることを知ることになる。トニーは、去年アーサーと知り合いになったと嘘をついて、かつての自分の家に行き、かつての妻と話をした。人生の目的を失っていたかつての生活を思い知らされる。妻はホテル火災以前にアーサーは死んでいたも同然だったと言う。家を出た後、トニーはジョンに迎えられ会社の自動車に乗る。トニーは第二の人生にも失敗したと思い、もう一度別人にすることを会社に要求するが、そのためには第二の人生をプレゼントする誰か別の客を推薦しなければならなかった。トニーには心当たりの人物がなかった。
セコンド/アーサー・ハミルトンからトニー・ウィルソンへの転身の結末:旧友との再会
再び新たな人生の提供を待つ身になったトニー。彼以外にも第二の人生の不適応者は多く、彼らは会社の中の一室で過ごしていた。その中には別の顔になったチャーリー・エヴァンスもいた。再会を喜ぶ間もなくチャーリーが今の名で呼ばれる。彼はうれし涙を流して新しい人生を期待して部屋を出る。トニーは別の人を推薦することを相変わらず拒否していた。だが、ある夜、規則が変わったと言われ、再び整形手術をするために体を病院のベッドに縛られて部屋を出る。しかし、彼の宗教を尋ねる男がしつこくついてくる。トニーはだまされたことに気づく。彼は他の人の身代わりとなる死体に選ばれたのだった。
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