地獄のシスター(別題:シスター・シスター 呪われた姉妹)の紹介:1987年アメリカ映画。姉妹に忍び寄る復讐の恐怖を描いたサスペンス・ホラー。ホテル経営者のシャーロットは、精神的に不安定な妹ルーシーの世話をしながら暮らしていた。ある夜、ホテルにマットという青年が現れる。ルーシーはすぐに恋に落ちたが、隠し続けてきた恐ろしい過去が復讐の牙を剥こうとしていた。
監督:ビル・コンドン 出演者:エリック・ストルツ(マット)、ジェニファー・ジェイソン・リー(ルーシー)、ジュディス・アイヴィ(シャーロット)、デニス・リップスコーム(クリーブ)、ベンジャミン・ムールトン(エティエンヌ)ほか
映画「地獄のシスター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「地獄のシスター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「地獄のシスター」解説
この解説記事には映画「地獄のシスター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
地獄のシスターのネタバレあらすじ:秘密を抱えた姉妹
舞台はアメリカ、ルイジアナ州の田舎町。沼の近くに建てられたウィローズ・ホテルを、2人の美しい姉妹が経営していました。姉はシャーロット、妹の名はルーシー。2人の仲は良好ですが、シャーロットは精神的に不安定なルーシーを心配するあまり過干渉になっています。幼馴染の従業員エティエンヌはルーシーに惹かれており、ルーシーも彼に懐いていましたがシャーロットは悉く邪魔をしました。保安官で恋人のクリーブから何度もプロポーズされていましたが、ルーシーの精神状態を考えずっと断り続けています。そんなある夜、ウィローズ・ホテルに1人の宿泊客がやって来ました。彼の名前はマット・ラトリッジ。その優しい眼差しにルーシーはすぐに恋をしてしまいます。面白くないのはエティエンヌです。翌日、エティエンヌはマットをボートに乗せ沼を案内しました。そしてルーシーは精神的に不安定であり、精神安定剤が手放せないのだと教えます。3年精神療養所にいた彼女は、ホテルから出ると途端に神経が参ってしまうのでした。エティエンヌは事情を説明した上で、ルーシーには近付くなと脅迫します。
地獄のシスターのネタバレあらすじ:忍び寄る恐怖
夜。皆で夕食を囲みながら、ルーシーとマットは熱っぽく見つめ合います。他の宿泊客が「好き同士ね」と指摘すると、シャーロットは不愉快そうに顔色を曇らせました。そして停電を機会に、ルーシーに怪談を聞かせてと言い出します。ルーシーは沼で死亡した亡霊達を見たことがあり、彼らの存在を信じていました。ルーシーは嫌がりましたが、結局亡霊のことを話し出します。亡霊は洞窟に集まっており、ルーシーを守ってくれる存在です。しかしその中に、他の亡霊とは違う少年がいました。「ジャドは私を殺そうと」と呟くと、シャーロットは急いで話をやめさせます。雷雨が酷くなってきたため、ルーシーは戸締りに席を立ちました。マットも手伝うため後に続きます。そして2人は屋根裏でキスを交わしました。そのシルエットを外にいたエティエンヌが目撃して怒り狂います。就寝時間にルーシーの部屋を訪れたシャーロットも、マットとの仲に苦言を呈しました。深夜。何者かが屋根裏に上がり、荷物で隠していた床の穴を覗きます。穴からはちょうどルーシーのベッドが見えました。彼女の部屋にいた愛犬ポーは、何者かの気配に気付いて廊下に出ます。そして翌日、惨殺されたポーをルーシーが発見しました。
地獄のシスターのネタバレあらすじ:姉妹の過去
連絡を受け、クリーブら保安官がウィローズ・ホテルにやって来ます。真っ先に疑われたのはエティエンヌでした。彼は容疑を否定しつつも姿を晦ませます。マットがクリーブを手伝うため外出し、ホテルは姉妹2人きりになりました。「きっと沼の亡霊だわ 報復なのよ」と訴えるルーシー。姉妹は過去にある罪を犯し、ずっとそのことを秘密にしてきました。ルーシーはついに復讐が始まったのだと怯えます。マットを恋しく思うルーシーを無理やり寝かしつけたシャーロットは、部屋に鍵をかけ閉じ込めてしまいました。そして夜になってホテルに帰って来たマットを追い返そうとします。しかしマットは強引に鍵を壊してルーシーと抱き合いました。ルーシーは呆然とするシャーロットを無言で見つめながら、静かにドアを閉めます。妹の反抗にショックを受けたシャーロットは屋根裏へ行き、床の穴を覗きました。ベッドの上ではルーシーとマットがセックスに耽っています。その後、姉妹は自分達の秘密を思い出していました。シャーロットは18歳の誕生日の夜、ジャドという青年にレイプされそうになったのです。居合わせたルーシーがジャドを石で殴りましたが致命傷には至らず、シャーロットが落ちていたナイフで彼を刺殺。姉妹は協力して遺体を沼まで引きずりました。途中、ジャドの帽子を探すためルーシーが犯行現場に戻ります。しかし帽子は見つからず、無言で立っていた男の子に目撃されてしまいました。顔は見えませんでしたがエティエンヌだと思ったルーシーは、「内緒よ」と言ってシャーロットのもとへ。そして姉妹は遺体を沼に沈めました。
地獄のシスターのネタバレあらすじ:マットの正体
真夜中になり、密かに戻ってきたエティエンヌが沼で何者かに襲われました。瀕死のエティエンヌが見上げると、そこに立っていたのはマットです。彼が立ち去った後何も知らないルーシーがやって来ました。エティエンヌは彼女の腕の中で絶命します。ルーシーは急いでホテルに戻り、エティエンヌの死をマットに伝えました。マットは何食わぬ顔でルーシーの心を操り、犯人はシャーロットだと思い込ませます。マットを守るためシャーロットを殺害することにしたルーシー。姉と対峙し、口を封じるために薬漬けにしたり精神療養所へ入れたりしたのだろうと詰りました。しかしシャーロットは否定し、ジャドの顔写真を見せます。ジャドはマットと瓜二つでした。「マットは彼(ジャド)の弟なの」と告げるシャーロット。全ては兄の復讐を目論むマットの計画だったのです。事件当夜、ルーシーがエティエンヌだと思った男の子はマットでした。真実を隠し続ける姉妹を憎んだ彼は、2人に惨めな死を与えるつもりだったのです。ルーシーはシャーロットの言葉を信じられず、現れたマットに銃を渡してしまいました。しかしシャーロットが追い詰められた時、背後からマットを襲って昏倒させます。逃げた姉妹を追って外に出たマットを待っていたのは、駆けつけたクリーブでした。ジャドの事件の真相に気付いたクリーブが説得を試みますが、マットに撃たれて倒れてしまいます。
地獄のシスターの結末:沼の亡霊
ルーシーはその場から走り去り、ジャドを沈めた沼の前で立ちつくしました。追いついたマットは助けを求めてエティエンヌを呼ぶルーシーを肩に担ぎ、一緒に沼へ入ります。暴れるルーシーを沼に沈めようとするマット。しかし何かが彼の体を掴みます。それは沼の底から伸びる亡霊達の腕でした。マットから逃れたルーシーは、沈んでいく彼を呆然と見つめます。すると周囲に霧が広がり、その向こうからボートに乗ったエティエンヌが現れました。ルーシーは微笑み、差し出された彼の手を取ろうとします。しかしルーシーを探すシャーロットの声が聞こえました。エティエンヌは静かにルーシーから離れ、姿を消してしまいます。立ち尽くすルーシーを見つけたシャーロットは、無事を喜んで抱きしめました。後日。シャーロットとクリーブは結婚し、式を挙げることになります。幸せそうな姉の姿に、ルーシーも笑顔を浮かべます。しかし幻覚は未だルーシーの前に現れていました。ルーシーが消えない罪に怯え、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画地獄のシスターのあらすじと結末でした。
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