大時計の紹介:1948年アメリカ映画。一風変わった設定のサスペンスもので、後にケヴィン・コスナー主演の「追いつめられて」としてリメイクされた。ケネス・フィアリングの原作を、ミステリ作家としても知られるジョナサン・ラティマーが脚色している。
監督:ジョン・ファロー 出演:レイ・ミランド(ジョージ・ストロード)、チャールズ・ロートン(アール・ジャナス)、モーリン・オサリヴァン(ジョージの妻)、リタ・ジョンソン(ポーリーン)、ジョージ・マクレディ(ヘイゲン)、ほか
映画「大時計」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大時計」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
大時計の予告編 動画
映画「大時計」解説
この解説記事には映画「大時計」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大時計のネタバレあらすじ:起
ジョージ・ストロードはマンハッタンの大出版社に勤める編集者。社長であるアール・ジャナスは、その編集センスと手腕を高く買っています。
ジャナスは能力のない社員を次々と解雇していく非情な人物で、有能なストロードには高給を払う代わりに休みもろくに取らせず、働かせるだけ働かせていました。そのせいで妻と子供にかまってやることも出来ず、ストロードは離婚の危機に陥っています。
ある日、妻との仲を修復しようと延び延びになっていた新婚旅行に出かけようとしたところ、ジャナスはまた延期を命じました。もはや我慢も限界となり、彼は辞職を宣言。妻の待つ駅に無理矢理行こうとします。ところが、その前にバーに入って、ある女性と話し始めた事が彼の運命を変えてしまいます。
大時計のネタバレあらすじ:承
その女性はポーリーンといい、不思議とストロードと馬が合いました。彼は楽しくなってつい彼女と話し込んでしまい、待ち合わせ時間に遅刻。妻だけが列車で出発してしまいます。
ヤケクソになったストロードは酔っ払うと深夜までポーリーンと街をぶらつき、骨董屋でお気に入りの絵を買うとそのまま彼女の部屋へ行きます。ポーリーンの方は朝になるまで彼を泊めるつもりでしたが、あいにく彼女の愛人が訪ねてきました。
ストロードは寝入っていたものの、部屋を出ざるを得ません。寝ぼけ眼で階段に差し掛かった時、エレベーターが到着しました。そしてそこから降りてきた愛人の姿を見て、ストロードは驚きます。それはジャナス社長でした。
ジョナスの方でも誰か人がいることに気づきましたが、暗くてストロードだとは判りません。ストロードはそのまま階段を降り、ジャナスはポーリーンの部屋へ入ります。
大時計のネタバレあらすじ:転
男の姿を見たことでジャナスは彼女をなじりますが、ポーリーンも負けてはいません。カッとなったジャナスは彼女を手近にあった日時計で殴打。ポーリーンは死んでしまいます。
パニックに陥ったジャナスは、親友であり編集局長でもあるヘイゲンの家を訪れ、全ての事情を話します。ヘイゲンは1人で現場に戻り、うまく証拠を処分すると、ジャナスが見た男を見つけ出すことを提案します。その男を犯人に仕立て上げればジャナスの身は安泰だからです。
幸い社内には警察に負けない捜査力を持つ雑誌記者たちがそろっていました。翌朝、ジャナスとヘイゲンはストロードを呼びつけ、その捜査の指揮を執るように命じます。ストロードは愕然とします。皮肉なことに彼が指揮を執る捜査の対象は、彼自身というわけです。間もなくストロードはポーリーンの家を再度訪れ、彼女が殺されたことを知ります。
大時計の結末
ジョナスが見た男が自分であることがバレないよう、ストロードは手加減をしながら捜査を進めますが、目撃者として呼ばれた骨董商と社内ですれ違ってしまいます。男がビル内にいると知ったジャナスは出入り口の封鎖を命じます。
これで袋のネズミとなったストロードは、巨大な社屋ビルの中を逃げ回る羽目になります。さらに焦れたジャナスは「見つけ次第射殺しても構わない」と指示。こうなるともはや命がけでした。しかし、社にやってきた妻の助けでストロードがヘイゲンが隠していた証拠を発見し、形勢が逆転します。
彼が「ヘイゲンが犯人だ」と告発すると、当のヘイゲンはもちろん否定。ところがジャナスがそれに同意するような態度を取り、ヘイゲンを怒らせます。彼が「ジャナスこそ犯人だ」と口にすると、ジャナスは持っていた銃でヘイゲンを撃ち、そのまま逃走。
ところがストロードがわざと故障させたエレベーターに乗ろうとして、シャフトの奈落に転落します。ストロードは妻と抱き合い、危機が去ったことに安堵するのでした。
以上、映画「大時計」のあらすじと結末でした。
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